ウィック・ビジュアル・ビューロウは、バイク専門クラウドファンディングサイト『2輪市場』にて、TBCビッグロードレースを初めてDVD化して10作品を発売する。第3弾は1983年編、海外から出場したライダーはケニー・ロバーツとエディ・ローソンだ。
フレディ・スペンサーとの死闘を経て、日本のファンの眼に姿を焼き付けてくれたケニー・ロバーツ
1983年のグランプリシーンは、フレディ・スペンサーとケニー・ロバーツの歴史に残る死闘が今も語り継がれている。この年の2人は、フレディ・スペンサーがシーズン前半にリードを築き、後半にケニー・ロバーツが盛り返すというドラマを展開。全12戦を6勝ずつ分け合いながら、最終的にはわずか2ポイント差でスペンサーがタイトルを獲得した。終わってみれば表彰台の中央に立ったのは年間を通してこの2人だけだったという伝説のシーズンだ。
最終戦サンマリノGPでタイトルを獲得したスペンサーは、その翌週末に鈴鹿で開催された日本GPに出場し、格の違いを見せつけた。
一方、このシーズンを最後にグランプリを引退すると表明していたロバーツは、日本のファンの前でYZR500を駆る最後のレースとしてTBCビッグロードレースに参戦。同年からWGP参戦を開始したチームメイトのエディ・ローソンを引き連れ、スポーツランドSUGOに姿を現した。ローソンにとっては、WGPマシンを駆って日本のファンの前を走るのはこれが初めてだ。
迎え撃つ日本人ライダーは、浅見貞男、平忠彦、河崎裕之といった面々。やはり優勝したのはロバーツだったが、それはランキング2位に終わったシーズンのうっ憤を晴らすかのように、キングの走りを見せつけるレースだった。
TBCビッグロードレース初DVD化・第3弾は1983年編だ。当時の雰囲気そのままの映像をぜひお手元に。
国際格式レースが日本になかった時代に誕生したのがTBCビッグロードレース
1977年、TBC東北放送は開局25周年を記念し、スポーツランドSUGOにて特別なレースを開催した。当時の日本では国際格式レースがなく、海外のライダーを見ることができる唯一のレースとして誕生したビッグイベントは、その名をTBCビッグロードレースといった。1977年~1980年は毎年5月/10月の2回開催であったが、1981年より年1回の開催に変更された。
グランプリのシーズン終了後に開催されることにより、WGPのスーパースターも参戦できたことが特別なレースたるゆえん。特に1980年10月開催からは、それまでのF750カテゴリーからWGPと同じ500ccマシンでの開催となり、GPライダー&GPマシンの組み合わせがファンを熱狂させた。
そんなTBCビッグロードレースを、モトGP公式DVDの制作などで知られるウィック・ビジュアル・ビューロウが初めてDVD化して発売するのが本DVDシリーズだ。
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