2022年2月、テントやシュラフなどの主要アイテムを一斉にリリースし、キャンプ業界にも本格的に進出したワークマン。あれから半年しか経っていないが、さらにまったく新しいギアが20点以上も発表された。その中から今回は、キャンプツーリングに適したアイテムを厳選して紹介しよう。
●文:ヤングマシン編集部(大屋雄一) ●写真:ワークマン ●外部リンク:ワークマン
- 1 ファミリー向けの2ルームや3ルーム、さらにワンポールテントも
- 2 前室広々な2ルーム、インナーなしでシェルターとしても使用可
- 3 即完売となった大人気のツーリングテントがスカート付きに!
- 4 BASICドームテントにアルミポールの軽量な上位グレードが登場
- 5 BASICスクエアタープがテフロン加工+UVカット仕様に進化
- 6 もう寒いとは言わせない! 中わた倍増のダウンシュラフが誕生
- 7 脚の入れ替えで高低2段階、組み立てやすくなったアルミコット
- 8 人気のローチェアにアルミフレームの軽量バージョンが登場
- 9 秋冬キャンプには必須! 底冷えを軽減する撥水断熱シート
- 10 使い勝手と耐久性に優れたスクエアタイプのグリル
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ファミリー向けの2ルームや3ルーム、さらにワンポールテントも
SG規格準拠のソロテントが4900円、撥水加工済みのシュラフが1500円など、アウトドアやスポーツウエアと同様に、高い機能性とコストパフォーマンスを引っ提げてキャンプ業界に参入したワークマン。筆者は2022年6月下旬、リリースされて間もない同社のテントとダウンシュラフ、コットを使って北海道を丸1週間キャンプツーリングしたが(タイトル画像はそのときのものだ)、長時間の降雨による浸水に悩まされることも、また気温10℃近辺の中で寒さに震えることもなく、極めて快適に過ごすことができた。これにより、ただ安いだけの製品ではないことを身をもって体験することができたわけで、それをまず初めにお伝えしておきたい。
さて、ワークマンが8月から9月にかけて発売する新作キャンプギアは20点以上で、特に大人数用のテントや多機能なタープなど、ファミリーやグループキャンパー向けのラインナップを強化してきた。その一方で、寒い時期での使用を想定したソロ向けのテントも登場しており、虫がいなくて星空がきれいな秋冬こそキャンプシーズンと考えている人にとっては朗報と言えるだろう。
ここでは新作のラインナップの中から、収納サイズが比較的コンパクトで軽量なキャンプツーリング向けのアイテムを厳選して紹介しよう。なお、スペック欄の価格のあとに(EC+新業態)とあるものは、ワークマンのECサイトで注文後に実店舗で受け取るという販売方法を採用。付け加えると、#ワークマン女子店とショッピングモール内のワークマンプラス店では陳列販売を実施している。ぜひ購入時の参考にしてほしい。
前室広々な2ルーム、インナーなしでシェルターとしても使用可
バイクにも楽に積める軽さの2ルームテントが登場した。2ルームとは広い前室を持つテントの一種で、フライシートの開口部をポールとロープで水平に張ればキャノピーに変身する。これにより日差しや冷たい風、他人の視線などを避けられるリビングスペースが誕生し、タープが不要になるというのが大きなメリットだ。
この新製品、商品名からも分かるように、吊り下げ式のインナーテントを使わずにフライシートのみを張ってシェルターとしても使用可能だ。フライシートは耐久撥水のほかにUPF50+のUVカット機能も盛り込まれており、さらに裾からの冷気を遮断するスカートまで設けられている。なお、このスカートはロールアップしてトグルで固定できるので、各部のベンチレーションと合わせてテント内の温度や湿度を積極的にコントロールできる。
設営時の長さは4m弱なので軽自動車の全長を超え、高さも小学校高学年の子供が中で立てるほどのサイズ感だが、公称重量は4.5kgと非常に軽い。これはポールやペグ、ロープのスライダーにアルミを使用しているからで、付け加えるとロープは光に対して反射する高機能なリフレクター仕様となっている。この内容で1万4800円はかなりお買い得と言えるだろう。
【FTE12】フィールドコア 耐久撥水ツーリングシェルター●本体サイズ:長さ390cm×幅130cm×高さ145cm ●重量:4.5kg ●色:ブラック ●発売予定時期:9月 ●価格:1万4800円(EC+新業態)
即完売となった大人気のツーリングテントがスカート付きに!
広めのフロア面積と十分なサイズの前室、コンパクトな収納サイズにより、2022年2月のリリース直後に即完売となったミシックツーリングテントAG(好評につき現在は在庫が復活)。フライシートには高撥水&防汚加工のディアマジックダイレクト、インナーテントのメッシュ部分には防虫加工のディアガードを施すなど、ワークマンがアウトドアウエア作りで培った高コストな加工が惜しみなく盛り込まれているのが特徴だ。
そんなミシックツーリングテントAGが、早くもリニューアルして登場する。最大のポイントは、フライシートの裾に18cm幅のロングスカートが追加されたことだ。これは冷気の侵入を軽減する装備であり、副産物として虫の侵入を減らす効果も。なお、このスカートはロールアップできるので、気温が高いシチュエーションにも対応できる。
カラーはネイビーとシルバーの2トーンで、耐久撥水加工のほかにUPF50+のUVカット機能もプラス。両サイドにあった円筒形のベンチレーションは省略されているが、インナーテントのメッシュの面積を広げることで同等の通気性を確保している。引き続きSG規格にも準拠しており、価格は据え置きの9800円だ。
【FTE08】フィールドコア レジストツーリングテント●本体サイズ:長さ210cm×幅130cm×高さ116cm ●重量:2.3kg ●色:ネイビー ●発売予定時期:9月 ●価格:9800円(EC+新業態)
BASICドームテントにアルミポールの軽量な上位グレードが登場
SG規格準拠ながらキャノピー用のポールまで付属して4900円という安さで話題となったBASICドームテント。そのバリエーションモデルが2種類登場した。レジストドームテント(5800円)とライトレジストドームテント(7800円)がそれで、共通するのは冷気を遮断するロングスカートの追加だ。ここに紹介するのは後者で、商品名にライトとあるように軽いことがポイントだ。
基本的な形状やサイズはそのままに、軽量化のためポールはグラスファイバーからアルミに、またペグもスチールからアルミに変更している。キャノピー用のポールは付属しないが、重量はレジストドームテントに対して700g軽い2kgを公称。もちろんSG規格に準拠しており、カラーはオリーブのみとなっている。
【FTE07】フィールドコア ライトレジストドームテント●本体サイズ:長さ212cm、幅101cm×高さ100cm ●重量:2kg ●色:オリーブ ●発売予定時期:8月 ●価格:7800円(EC+新業態)
BASICスクエアタープがテフロン加工+UVカット仕様に進化
2022年2月、3種類のタープをリリースしたワークマン。その中で最も安いBASICスクエアタープ(現在は販売終了)が、基本スペックを大幅にグレードアップして登場した。タープ本体は耐水圧2500mmを誇るポリエステルで、表面加工を高撥水&防汚のディアマジックダイレクトからテフロンに変更。さらにUPF50+のUVカット機能も加えている。スチール製のポールについては180cm(4本継)から230cm(5本継)となり、高さのバリエーションがさらに増えている。φ5mmのロープはリフレクター仕様となり、スライダーは樹脂からアルミに。これで価格は据え置きの4900円だ。
なお、寸法などの仕様は共通で、生地に燃え広がりにくい加工を施したスクエアタープも同時にデビュー。こちらはオリーブカラーのみで、6800円にて販売される。
【FTA04】フィールドコア レジストスクエアタープ●本体サイズ:縦300cm×幅350cm×高さ230cm ●重量:2.7kg ●色:ブラック、アイボリー ●発売予定時期:8月 ●価格4900円(EC+新業態)
もう寒いとは言わせない! 中わた倍増のダウンシュラフが誕生
ワークマンが独自に開発し、数々の防寒ウエアに採用してきたフュージョンダウン(天然ダウン45%、フェザー5%、吸湿発熱わた50%)。これをそのまま中わたに使用したシュラフが2022年2月に7800円(!)という安さで発売され爆発的な人気となった。その上位バージョンとして新登場したのが、この1200フュージョンダウンシュラフだ。「1200」は中わたの重さを表しており、STDモデルの640gに対してほぼ2倍となる1200gものフュージョンダウンを充填。さらに、マミー型という形状はそのままに、肩から冷気が侵入するのを防ぐネックバッフルを追加し、さらに防寒性を高めている。
表地には高撥水&防汚加工のディアマジックダイレクトが施されており、テントの内側が結露しても水滴を弾いてくれるのは心強い。使用可能温度についてはまだ発表されていないが、STDモデルが-1℃なので期待していいだろう。なお、価格は1万2800円だ。
一方で、中わた量640gのSTDモデルも進化しており、新作は体温を反射するブラックアルミを裏地全体に使用。さらにファスナーを止水タイプとすることで冷気の侵入を軽減する工夫も。カラーバリエーションはオリーブとアイボリーの2種類で、価格は9800円だ。
【FCS06】フィールドコア 1200フュージョンダウンシュラフ●色:モカ ●発売予定時期:8月 ●価格:1万2800円(EC+新業態)
脚の入れ替えで高低2段階、組み立てやすくなったアルミコット
5800円という驚きの安さにより、すぐに品薄となったBASICアルミローコット。これも大幅に進化した。ポリエステルの生地についてはディアマジックダイレクトから燃え広がりにくい加工となり、サイドには便利なポケットを追加。注目は5組から3組となったレッグフレームで、最大のポイントは脚を入れ替えることで高さを17cmと35cmの2段階に調整できることだ。高くすることで地面からの冷気を伝わりにくくしたり、下に荷物を置いたり、テントの外に出してベンチ代わりにしたりと、さまざまな使い方が考えられる。
さらにレッグフレームの取り付け方が、従来のやや力業ではめ込む方式からテコの原理を利用したレバー方式となり、誰でも簡単に組み立てられるようになったのも朗報だ。カラーがカーキ1種類からオリーブとブラックの2種類になったのもうれしい要素で、これだけ進化していながら価格は据え置きだ。
【FLC02】フィールドコア 燃え広がりにくいアルミコット●本体サイズ:幅70cm×奥行き190cm×高さ17cm/35cm ●色:オリーブ、ブラック ●発売予定時期:9月 ●価格:5800円(EC+新業態)
人気のローチェアにアルミフレームの軽量バージョンが登場
今やキャンプ用として定番となったハンモック構造のローチェア。ワークマンではサイズや柄の違いで4タイプをラインナップしており、中でも人気なのが火の粉に強い「燃え広がりにくいローチェア」だ。新たに登場したのはその新バージョンで、角断面のフレームをスチールからアルミに置き換えることで大幅な軽量化を実現している。カラーバリエーションはブラック、オリーブ、ミックスの3種類で、さらにグラフィックパターンのオレンジとマーブルを品番違い(FCC07M)で用意する。価格はどちらも2500円だ。
秋冬キャンプには必須! 底冷えを軽減する撥水断熱シート
寒い時期のキャンプにおいて欠かせないのが底冷え対策であり、地面からの冷気が体に伝わるのを軽減するアイテムがワークマンから登場した。生地の表側にテフロンエコエリートというサステナブルな撥水加工を、裏面には断熱効果に優れるアルミ加工を施しているのが特徴で、上で紹介したライトレジストドームテントやBASICドームテントなどにぴったり合うサイズとなっている。コンパクトに折り畳めるので、キャンプだけでなくアウトドアシーン全般で活躍しそうだ。
使い勝手と耐久性に優れたスクエアタイプのグリル
焚き火用の薪や炭などを熱源として使えるスクエアタイプのグリル。大小2種類が登場し、ここに紹介するのはコンパクトな方だ。ステンレス製の本体は高熱を受け続けても変形しにくい厚さとし、焼き網やゴトク、ロストル、トングまで全て付属する。なお、ワイドタイプの本体サイズは長さ39.3cm×幅28cm、高さ33.7cmと一回り以上大きく、こちらは5800円(EC+新業態)で販売される。
上記の各情報については7月下旬現在のものであり、発売予定時期も含めて変更になる可能性もあるとのこと。なお、公式サイトではデジタルのみで閲覧できるキャンプギアの簡易カタログ(ebook)を制作中で、こちらの公開は9月ごろを予定している。
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