チームカガヤマ鐵隼応援プロジェクト

最高のユーティリティープレイヤー!? スーパーモタードモデル×厳選5台【愛と青春のオフロードバイクを振り返る】

最高のユーティリティープレイヤー!? スーパーモタードモデル×厳選5台

オフロードマシン専門誌『ゴー・ライド』連載企画『令和の世に放つ 愛と青春のオフロードマシン』より、バイクが熱かった時代にラインナップされた懐かしのオフロードマシンを、”迷車ソムリエ”ことムッシュ濱矢が振り返る。本記事では、オフロードを走りたいからオンロードモデル→スクランブラー→オフロード専用モデルとせっかく進化したのに、またオンロードモデルへと回帰したスーパーモタードをムッシュが独断と偏見で紹介する。

●文:ゴー・ライド編集部(濱矢文夫)

「母さん、僕のモタードどうしたんでしょう…」

「スーパーモタード」とは、その昔アメリカで、オンロードとオフロードを合わせたコースを走らせ地上でもっとも速いライダーを決めようとしたことが起源。’90年代に日本でも”ターミネーター”や“スーパーバイカーズ”という名で話題となり、一時期盛り上がった。スーパーモタードという名は、アメリカからヨーロッパへその文化が伝わった時に付けられた呼び方。ホントかウソか分からないウィキペディアにそう書いてあった。信じるか信じないかはアナタ次第。

まあ古くからバイクマニアをやっている筆者の記憶でも、大まかにはそういう流れかと思う。そのレースで走るオフロードレーサーベースに17インチハイグリップタイヤを履かせた車両を模して誕生したのが市販車のモタードモデル。ブームの予感はあったけれど、モンクレールのダウンジャケットほどには街で見かけなかった。

市販版は、スポーツ番長よりも便利さ&スタイル重視が主流。細く軽い車体で取り回しが簡単で、前傾姿勢にならないから見晴らしが良くてラクだ。じつはストリートで使いやすいのである。ホイールを小径にしているから必然的にシートも低くなる。軽快な動きが楽しいロードスポーツをオフロード車ベースで比較的簡単に作れるから、メーカーとしても都合がいい。

しかしながら、個人的な思い入れをゴミ箱に捨てて客観的に見ても、現在は絶賛衰退中。なぜなのか。長距離でお尻が割れそうになる細いシートがいけないのか? トンボみたいな華奢なスタイルがいけないのか? スーパーモタードでイメージするドリフト走りなんて多くの人ができるわけないからか? 『ゴー・ライド』誌における異世界となるこの企画だから、誰もやらないモタード再評価キャンペーンを開催してみる。

  • スズキ 250SB
  • スズキ DR-Z400SM
  • ホンダ XR50モタード
  • ヤマハ XT250X
  • ホンダ XR230モタード

もうすぐカワサキからスーパーチャージャー4気筒エンジン搭載のニンジャH2モタードが出るぞ──…ウソだけどね。

スズキ 250SB:人と違うものが欲しい人にもってこい

カワサキ Dトラッカーとの違いは、シュラウドの”S”のマーク。あだち充のキャラクターより分かりやすい。クイーンエメラルダスとメーテルの違いは左の頬にキズがあるかどうかだが、それと似ている。ちなみにメ〜テレは名古屋テレビだからまったく違う。カワサキとスズキの業務提携(現在は解消)で誕生した、カワサキ生まれのスズキブランドモタード。基本、Dトラッカーのまま。カワサキでは超有名人気車だが、このスズキ版はマニアの深淵を覗くような存在。さらにヨシムラ版のM250Sというのもあるからややこしい。上杉達也と上杉和也もびっくりの三つ子だ。

スズキ 250SB

【SUZUKI 250SB】■全長2065 全幅790 全高1175(各mm) 車重134kg ■水冷4ストロークDOHC単気筒 249cc 29ps/9000rpm 2.5kg-m/7000rpm 変速機6段 ■タイヤサイズF=110/70-17 54H R=130/70-17 62H ●発売当時価格:48万円 [写真タップで拡大]

スズキ DR-Z400SM:ローソクや亀甲縛りを想像するのは坊や

車体やエンジンを共有しているのがDR-Z400Sというオフロードモデルだ。だがDR-Z400Sは、日本の林道などで遊ぶにはやや重いし、車検があるため「ならニーゴーでいいじゃん」となり、ちゃんと売られていたのにまず見かけることがないレアモデルと化した。オフロード車をベースにオンロード用小径ホイール&タイヤを履いたのがモタードだけど、このSMしか知らない人
が多いという本末転倒っぷり。本気と書いてマジと読むモタードは外国ブランド製品が主流で、それに唯一対抗できる国産がこれだった。「XR400モタードさんに謝れ」なんていわないで。

Suzuki DR-Z400SM

【SUZUKI DR-Z400SM】■全長2225 全幅850 全高1185(各mm) 車重145kg ■水冷4ストロークDOHC単気筒 398cc 40ps/7500rpm 4.0kg-m/6500rpm 変速機5段 ■タイヤサイズF=120/70R17 58H R=140/70R17 66H ●発売当時価格:73万2900円 [写真タップで拡大]

ホンダ XR50モタード:ルーツを辿るとお父さん世代まで

ベースがエイプ50だから、オフロード兄弟車が存在しない。ちょまてよ(キ○タク風に)、この50ccエンジンは’70年代のCB90から派生したCB50がベースで、そのCB50の兄弟車にはオフロード車風のXE50やトライアル車風のTL50があるじゃないか。新しいと思ったらじつは古いエンジンという少年メリケンサック状態。アンドロメダおまえだ!! そこまで辿ると、地下鉄の電車はどこから入れたのかを考えて夜も眠れない状態になる。同時期のエイプは鉄チンホイールにドラムブレーキだったが、こっちはキャストホイールにディスクブレーキと豪華仕様。

Honda XR50Motard

【HONDA XR50 MOTARD】■全長1785 全幅765 全高1000(各mm) 車重83kg ■水冷4ストロークOHC単気筒 49cc 3.3ps/8000rpm 0.33kg-m/5000rpm 変速機5段 ■タイヤサイズF=120/80-12 65J R=120/80-12 65J ●発売当時価格:24万円 [写真タップで拡大]

ヤマハ XT250X:3世代目セロー250のテールランプはこれの遺品

タイムボカンシリーズに例えると、セロー250がシリーズ最初の金字塔『タイムボカン』で、トリッカーが「今週のビックリドッキリメカ~」などの名台詞を生んだ『ヤッターマン』だ。それらとフレームやエンジンを共有しながらマイナー道を爆走したXT250Xは、誰もキャラと内容を思い出せない『イタダキマン』である。でもね、シート高はトリッカーより低い790mmで、前後17インチの小径ホイールで取り回しもいいし、足はソフトでフラット林道くらいざまあかんかんカッパの屁。実際はいちばんのユーティリティープレイヤーなのである。隠れすぎた名車。

Yamaha XT250X

【YAMAHA XT250X】■全長2040 全幅805 全高1110(各mm) 車重133kg ■水冷4ストロークSOHC単気筒 249cc 18ps/7500rpm 1.9kg-m/6500rpm 変速機5段 ■タイヤサイズF=110/70-17MC 54S R=130/70-17MC 62H ●発売当時価格:49万円 [写真タップで拡大]

ホンダ XR230モタード:FTR223/XL230/CB223Sも同じエンジンっす

セローを倒そうとホンダが作ったのがSL230。ないものねだりの子守唄。SL230はよくできていたけれど、結果的には対セロー戦略から撤退。もともと排気量が小さかったものを大きくしていき、奇しくもセロー225と同じ223ccになったというのがおもしろいエンジン。以前開発者に話をうかがった時に「これが限界の排気量だった」と聞いた。そのエンジンを受け継いだのがXR230と派生のコレ。モタードはオフロード車にちょいちょいっと手を加えるだけで比較的コストがかからないで作れる。作らにゃ損か、作っても大して売れなかっ…おっと外に誰か来たようだ。

Honda XR230Motard

【HONDA XR230 MOTARD】■全長2015 全幅815 全高1080(各mm) 車重125kg ■水冷4ストローク単気筒OHC単気筒 223cc 18ps/7500rpm 1.8kg-m/5500rpm 変速機6段 ■タイヤサイズF=110/70-17MC 54H R=130/70-17MC 62H ●発売当時価格:48万4000円 [写真タップで拡大]


※本記事の内容はオリジナルサイト公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

チームカガヤマ鐵隼応援プロジェクト

最新の記事

ホームバイクを停めやすい東京が実現!? 東京都の新駐車対策案とバイクの駐車展望〈前編〉
WEBヤングマシン|新車バイクニュース