![林道も街も軽快に駆け回れ!! 隠れた名車・トリッカーの魅力](https://young-machine.com/main/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
ヤマハの大人気モデル・セロー250がファイナルエディションをもって生産終了となったその影で、同じくそっと生産終了となっていたトリッカー。街に馴染むスタイリッシュでスリムなスタイルながら、フレームとエンジンをセロー250と共用し、よりコンパクトでより軽快な走りと扱いやすさを誇る。そんなトリッカーも新車としての在庫は日を追うごとに減りゆく今、改めてその魅力を世界的ライダー・渡辺学選手の一言インプレとともに紹介するゾ!!
●まとめ:小川浩康(ゴー・ライド編集長) ●写真:長谷川徹 ●テストライド:渡辺学
軽い取り回しで市街地もダートも楽しい!
セロー250とフレームとエンジンを共用しているヤマハ トリッカー。”BMX感覚のサイズ感”を実現するために前19/後16インチホイールを装備し、セローよりもコンパクトな車体を有している。
生産終了となった今、改めてその魅力に触れてみようと、かつてトリッカーオーナーだった渡辺学選手にインプレッションしてもらった。
![ヤマハ トリッカー](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2021/05/20210510_tricker_01-768x512.jpg?v=1620466326)
【YAMAHA TRICKER】■全長1980 全幅800 全高1145 軸距1330 シート高810(各mm) 車重127kg ■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 249cc 20ps/7500rpm 2.1kg-m/6000rpm 変速機5段 燃料タンク容量7.0L ■タイヤサイズF=80/100-19M/C 49P R=120/90-16M/C 63P ●価格:47万6300円
スリムな車体と低いシート高でより気軽にダートを遊べる
「全体的に低重心で、セローよりもスリムな車体と低いシート高のおかげで、パッと乗った時の軽快さと気軽さはトリッカーのほうが上ですね。街乗りや林道では、コンパクトさのおかげで、トリッカーのほうがセローより走りも軽快だと思います。
エンジンはセローと同じで極低速からトルクが立ち上がり、必要充分なパワーを発揮するから、ダートでの取り回しも楽。フラットな林道や高速道路といったハイスピードでは安定感もありますよ」
荒れた路面ではセローに軍配、タンク容量に不安も
「ホイール径が小さいので、荒れた路面ではセローのほうが安定します。また、デメリットは選べるタイヤが少ないことと、最低地上高がセローより5mm低いことだけど、エンデューロレース参戦などを考える人ならセローにすればいいよね。
ただ、タンク容量はもう少し欲しい。ガソリンスタンドが減りつつある昨今、林道ツーリングでの給油タイミングが気になりますからね」
操る楽しさをギュッと凝縮した隠れた名車
トリッカーはセロー250に先駆けて’04年に登場したこともあり、セロー250はトリッカーをベースに開発されたとも言われていた。しかし、これは歴代セローの開発リーダー・近藤氏の作戦だったようだ。当時225ccだったセローは、排ガス規制に対応するためにフルモデルチェンジが必要だった。しかし、セロー単体では開発予算の確保が難しく、新たなユーザー層を取り込むべく、まずトリッカーを提案したという。
トリッカーのシンプルな車体には、セローを見据えた意図も秘められていたようだが、逆にそのシンプルさが、セローよりも”スリム/軽量/コンパクト”を実現し、セローより軽快な走りと扱いやすさを実現したのだ。
これからオフロードデビューをする人にとって、エントリーモデルとしてもおおいにオススメできる1台でもあり、カスタムしてもとても楽しいモデルなので、新車が残りわずかとなった今、気になった人は早めに動いたほうがいいだろう。
セロー250の前21/後18インチから、前19/後16インチと小径化。ホイールベースもセローから30mm短い。’07年にフューエルインジェクション化され、燃料タンクも6L→7. 2Lに増量された。
’18年に排ガス規制に対応したエンジン。しかし、ABS対応などが困難で’20年に生産終了となった。
セローと同形状のキャニスターを装着。
速度計はアナログ式。インジケーターは左からウインカー/ニュートラル/残量警告灯。
新法規でナンバープレートの取り付け角度が変更したが、トリッカーのリヤフェンダー形状は変更なしで対応している。
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