●文:ライドハイ編集部(小川勤)
1972年に登場したカワサキZ1と1969年に登場したホンダCB750FOURは、頻繁にライバルとして比較される。しかし、この関係はライバルの一言で語れない。当時カワサキは、生き残りをかけた執念の戦いを繰り広げていたのだ。
絶対にホンダに勝つ!
ホンダCB750FOURが存在しなければ、カワサキZ1は存在していなかったかもしれない。そのくらいZ1にとってCB750FOURは大きな存在だ。
1960年代半ば、カワサキはバイクの販売を止めるか止めないかの瀬戸側だった。当時は驚愕のメカニズムと言えた2ストローク3気筒を積むマッハIIIを投入してはいたが、一方で本命とも言える4ストローク4気筒を密かに開発。
N600と呼ばれた750ccの空冷4気筒エンジンは、1968年の3月に完成し、73psを発揮した。しかし、ホンダの方がわずかに発表が早かった。
ホンダCB750FOURは1968年に発表され、翌年から生産された。
まだまだビッグバイクという概念がなかった時代、そのインパクトはとても大きく、世界GPマシンでしか実現されていない4気筒エンジンを搭載したCB750FOURの突然のデビューは、多くのメーカーの思惑を大幅に狂わせることとなった。
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