’19年末に開催された「第47回マシン・オブ・ザ・イヤー」投票者の中から抽選で1名様にモニター提供する予定のカスタムマシン「ADV150ラリー」。今回はボディペイントを行った。「パールホワイト」に仕上げられた前後ホイールをショップ「ドリーム商會」に持ち込み、似た風合いのパールカラーをオーダー。ムラサキピンク系の輝きが美しい!!
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ピンクにテカる! 独特なパールもボディ色に再現
オリジナルカラーのバイク作りは楽しい!! 信号待ちで並んだ同じバイクが、発売されたばかりなのになぜか「カラーリングが違ってる!!」。オリジナルカラー車を駆るマシンオーナーにとって、まさに優越感に浸れる一瞬だろう。そんなオリジナルカスタムを「ADV150ラリー」で楽しんでいるのが『ヤングマシン』編集部だ。
外装は分解され、すでに先行作業で前後ホイールやバンパーについてはペイント済みだ。前回紹介した前後ホイールの”パールホワイト”に合わせて、次はボディパーツのペイントに取りかる順番である。ペイント作業をお願いしたのは、埼玉県寄居町の「ドリーム商會」。代表の小島氏はホンダ’70sの旧車ファンで、愛車の中にはカスタム仕様やカスタムペイントを楽しんでいるマシンもある。今回の企画も快く引き受けてくださった。「カラーリング変更だけでもオリジナリティを楽しめますよね。それが発売されたばかりのマシンだったら、なおさらインパクトが大きいと思いますよ!」
YMカスタムADV150ラリーのデザイン担当者は、パールホワイトに仕上げたホイールと同色のパールホワイトボディを望んでいた。仕上がり済みのホイールを見た小島氏は「純白に黒が入っているかな?」とつぶやきながら色合わせに取りかかった。調色したホワイトを色見本ベースに塗り、次に「パールはこれかな? ムラサキのようなピンクに輝くパールですね」と塗料を選択。
色見本で仕上げられたパールホワイトを完成済みホイールと比較すると、まさにコレ!! デザイン担当者もきっと満足できるはずだ。「パールホワイトと言っても種類はたくさんあります。多くの方が好むパールホワイトだから、いろいろ種類があるのだと思います。だから色見本が手元にないと、希望色の再現は難しいですね。今回は色見本のペイント済みホイールがあって良かったですよ」
パールカラーの吹き付け方次第で、見本のパールホワイトとは違って見えてしまう。パールカラーの色味が決まったら、その上からクリアを吹き、パールカラーを保護。後日、乾燥したパーツ表面を細かなサンドペーパーで磨いてゆず肌表面を平滑に仕上げ、続いてグラフィックデザイン工程に進む。
パウダーコートが完了したホイールの色に合わせてボディ色を決める。純白の中に黒が混ざった印象のベースホワイトだと小島氏。
調合したホワイトをシートに吹いて色見本を作り、実際にホイールのホワイトと比べてみるとぴったり一致した。これを各パーツに吹き付ける。
塗料メーカーの色見本帳を見て驚いた。単純に「パール」と言っても、様々な「パール」がある。これを、クリアに混ぜてベース色の上に塗り重ねるとパールに輝くようになるのだ。
自動車板金塗装の世界から、大好きなバイク専門のペインターとして独立したドリーム商會の小島氏。だからペイントブースは自動車も塗れる広さなのだ。同時に多数のパーツを塗ることができるので色のバラつきもない。
ドリーム商會が普段使っている塗料メーカーの近似色では、色コード「3PK」のパールカラーがホイールのパールと近似色だった。ベースのホワイトを塗っただけだと輝かないが、パールカラーで覆い、クリアで仕上げてこの通り。ムラサキのようなピンクの表情が美しい。
ボディのベース色はパールホワイトだが、コントラストがデザインアクセントになるショートパーツは、半ツヤ(3分ツヤ)のブラックで完成。イメージにマッチしたブラック仕上げだ。

【ドリーム商會】国産旧車や最新外車を問わず、補修ペイントからオールペイントまで、数多くの仕事をこなしている。東京モーターサイクルショー出品車のペイント経験も豊富だ。●住所:〒369-1202埼玉県大里郡寄居町桜沢200-1 ●TEL:048-580-2777 ●URL:http://www.dream-shoukai.info/
●取材協力:ホンダモーターサイクルジャパン ツアラテックジャパン ドリーム商會 ●文/写真:田口勝己(モトメカニック編集部) ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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