流通数はまだある。しかし高額だ
実例物件サンプリング〈MC16〉 安価な車両も存在タマ数はそれなり
- 相場:50万円前後(約25~90万円)※当時新車価格:55万9000円
- タマ数:少ない
初代・MC16型はグーバイクで15台がヒット。それほど人気が高くないためか、まだ手の届きやすい価格帯にある。その中で生き残った美麗なタマがジワジワと価格を上げてきた印象で、90万円近いプライスを付ける車両も出現しているが、相場の50万円近辺でも美車が狙える。以降のモデルとは足回りやエンジンの共通性が薄く、流用部品による修理はやや難易度が高い点は注意。
サンプル1:’87年式 MC16の場合
サンプル2:’86年式 MC16の場合
実例物件サンプリング〈MC18〉価値と価格が最も釣り合うNSRか
- 相場:80万円前後(約25~190万円)※当時新車価格:57万9000円〜
- タマ数:多い
今も熱烈なファンを持つ「ハチハチ」は23台ヒット、その小改良版である’89年式は12台が流通中。相場はほぼ同等だ。足まわりが近代化され、’89はスラントカウルやアップマフラーで見た目もモダンと、価格と所有感のバランスは高い。ハチハチからマグホイールを履くSPが設定されるのもポイント。とはいえMC18以前は純正部品の多くが廃盤で、維持にはオーナーの熱意が不可欠。
サンプル1:年式不明 MC18の場合
サンプル2:’89年式 MC18の場合
実例物件サンプリング〈MC21〉台数的にも豊富。今なら良個体も見つかる
- 相場:100万円前後(約40~240万円)※当時新車価格:60万9000円~
- タマ数:かなり多い
流通台数は35台と最多で、純正部品も走行関係はほぼ供給があるため、最もオススメしやすいNSR。それでも相場は新車の倍近いが、業者オークションでは実動なら程度が低くても30~40万円は付くのが現状だという。また、NSRは全年式でニコイチやサンコイチが非常に多い。年式違いのキャブや電装は要注意だが、同年式の色違いパーツなどは気に留めず、機能面を優先するべき。
サンプル1:’92年式 MC21 SEグレードの場合
サンプル2:年式不明 MC21 SPグレードの場合
実例物件サンプリング〈MC28〉既に激しくプレミア化。SPなら最低200万円?
- 相場:190万円前後(約85~280万円)※当時新車価格:68万円
- タマ数:少ない
レプリカブーム後の車両だけに生産台数が少なく、グーバイクでの流通台数も18台と希少。それでいてプロアームのカッコよさや’92NSR500を模したモダンなデザインゆえか、現在最も高価を付けるNSR。中でもロスマンズカラーの’94年式SPとレプソルカラーの’96年式SPは美車が200万を切ることはまれ。近年は200万円台後半のタマも出現しており、300の大台に乗る日も近い!?
サンプル1:年式不明 MC28 SEグレードの場合
サンプル2:年式不明 MC28 SPグレードの場合
イチオシは安心して乗れるオーバーホール済みコンプリート車
近年の中古NSRにおけるひとつの動きが、エンジンや車体を完全整備したオーバーホール済みコンプリートの出現。車両価格だけ見れば高価だが、購入後に整備やパーツ交換を行う場合と比べて10~20万円は確実に安いのが特徴。NSRを熟知したメカニックを擁するショップが手がける場合が多く、購入後のメンテナンスも安心して委ねられるはず。美麗なタマも捨てがたいが、レプリカのNSRはやはり走らせてナンボ。多少のキズよりは完全整備にお金を回して、痛快極まりない走りを思いっきり堪能してほしい。
サンプル1:O/H済み MC21の場合
サンプル2:O/H済み MC28の場合
●文:田宮徹 ●販売車両画像提供:グーバイク ●取材協力:グーバイクおよび各バイクショップ ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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