全方位的に工夫を凝らし、トータル性能が高い一品
手に持つと「軽いな」と感じる。被って走り出しても、その印象は変わらない。
バイザー内蔵タイプやチンガードが開閉するシステムメットは、便利だけど重くなりがち。こうしたネガを払拭した意欲作が「リュウキ」だ。
カブトでは、システムヘルメットとしてイブキ、カザミをリリース。これに続く最新版がリュウキとなる。最大の特徴は、軽快な被り心地。既存の同社製システムより100g以上軽量化しており、フルフェイス並みの重量を達成している。冒頭のとおり、その効果は抜群で、2時間程度ほぼ連続で被っても明らかに疲労が少ない。
着用感は、頬と頭を均一にホールドする印象。額部のベンチレーションは、直接走行風を感じるタイプではないものの、キッチリ換気している感覚がある。乱流を抑えるウェイクスタビライザーの恩恵もあり、100km/hで帽体は安定。不快な風切り音もない。また、アゴ下から走行風が口元を避けて流れるのが爽快。冬場は首元をしっかりガードしておくといいだろう。
カムイIIIで初採用したテイジン社製の熱線遮蔽シールドも相変わらずいい。普通のシールドで気温20度の眩しい直射日光を浴びると目元がジリジリ灼かれたが、リュウキでは明らかに熱を防いで涼やか。サンシェードと併用すれば、日差しへの対策は万全だ。
他にも、ラチェット式バックル、インカム対応とツーリング向けの装備を満載。軽やかな被り心地も相まって、普段使いでも重宝する。活躍の幅が広いシステムヘルメットだ。
●まとめ:沼尾宏明 ●写真:山内潤也 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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