近年になく1月下旬から話題沸騰だったモトGPですが、ついに公式テストがはじまります。セパンインターナショナルサーキットでは事前のシェイクダウンテストからダニ・ペドロサやホルヘ・ロレンソがメディアを賑わせました。公式テストのリザルトはどうだったのでしょうか?
●文: 佐藤 寿宏(ことぶき) ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
モチベーションの高さがパフォーマンスに直結するクアルタラロ
待ちに待ったMotoGPオフィシャルテストがマレーシア・セパンインターナショナルサーキットで始まりました。今年も厳しい暑さに見舞われましたが、10時のセッション開始と同時に、真っ先にコースインしたのは、ファビオ・クアルタラロでした。今、一番勢いのあるライダーと言っても過言ではないクアルタラロは、2時間が経過したところで、真っ先に1分58秒台に突入。1分58秒945をマークしテスト初日はトップで終えました。チームメイトのフランコ・モルビデリも1分58秒996をマークし、Petronas Yamaha SRTが1-2を独占しました。
これに焦ったマーベリック・ビニャーレスは、11コーナーで転倒するなど負のスパイラルに突入。ファクトリーチームであるMonstar Energy Yamaha MotoGPの2人は、アッパーカウルのエアインテークが縦長になった最新モデルのYZR-M1が与えられていましたが、Petronas Yamaha SRTの2人は、昨年型ベースの横長のエアインテークのマシンを駆っていました。その2人が1分58秒台をマークしたのでビニャーレスもセッション終盤に横長のエアインテークのマシンをライディングしていました。ちなみにロッシにも横長のエアインテークのM1は用意されていましたが、ロッシは縦長のみをテストしていました。
3番手には、アレックス・リンスが1分59秒195、4番手にカル・クラッチローが1分59秒234、5番手にジャック・ミラーが1分59秒236とスズキ、ホンダ、ドゥカティの最上位が続きました。
マルク・マルケスは、肩の状態を見ながらもランチタイムまでテストを続け、初日は計測37周で切り上げていました。カルは、マルクがテストできない分、2020年型RC213Vの車体テストを主に担当。アレックスは、1分59秒台に入れ1分59秒918で兄・マルクに次ぐ13番手でした。
中上貴晶は慎重な走り出しで肩の状態を見ながら進む
日本期待のタカは、フィジカル面での回復が厳しかったと語っていましたが、それも想定内。今シーズンを戦う2019年型RC213Vで慎重に走り出していました。
「約4カ月振りのMotoGPライドでしたし、肩の状態を始めフィジカル面でも、どんな状態か分からないので慎重にペースを上げて行きました。それほど周回はできませんでしたが、タイムというよりも感覚を取り戻すことに時間を費やした感じでした」とタカ。
初日は計測31周で2分00秒815がベスト。2日目、3日目も焦らずに肩の状態を見ながら、カタールテスト、そして開幕戦カタールまでに、いいベースセットを見つけたいと語っていました。
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