ペダル付きバイクのモペッド。日本では50年以上も前に流行った事があるそうだ。時を経て登場した最新のモペッドは、電動で指紋認証、軽量でコンパクトに折りたためちゃうのだ!
電動になった新感覚の「モペッド」なのである!
自転車っぽいけど「GFR-01」にはナンバープレートが付いている。出力は0.25kWと小さいながらも(ヤマハEビーノで0.58kW)、モーターで走る原付一種の電動バイクなのだ。だから灯火類やミラーなどの保安部品が取り付けられ、乗車時はヘルメットが必要。もちろん歩道の走行、一方通行の逆走も違反行為だ。
近藤スパ太郎[タレント/プロデューサー] 環境番組のパーソナリティを担当したコトを機に、電動バイクの強烈なパワーにひと目ぼれする。俳優・MCの他、企画プロデューサー、芸能プロダクションSPANCHOOSの代表を務める。GFR-01は「軽いっ!」のひとことだそう。
グラフィットは和歌山にあるベンチャー企業で「自転車でも原付スクーターでもない次世代モビリティ」をコンセプトに「GFR-01」を開発し、クラウドファンディングで1億2800万円を集め、これまでに3500台が販売された。①電動 ②ペダル走行 ③電動+ペダルと3つの走行モードがあり、簡単に折りたためて持ち運べて家庭用コンセントで簡単に充電できる。USBポートの取り付けも可能で、ターゲットはバイクに乗ったコトが無いクルマユーザーだと言う。2018年度のグッドデザイン賞を受賞し、今年1月にヤマハ発動機がグラフィットと資本業務提携を結んだ事でますます注目が集まった。ヤマハの出資額は1億円程度とされ、今後両社共同での新型モビリティの開発が始まる。
さて、指紋センサーでロックを解除するとバイクの電源が起動されてペダル走行のECO(エコ)モードが立ち上がった。電動で走るのは最高速が12km/hのMID(ミッド)モードと、最高速が30km/hのHI(ハイ)モードだ。この2つのモードはスロットルだけでなく、ペダルを漕いでもモーターが回り、ハイブリットでも走行できる。モードの切り替えはスロットルの横にある、万歩計のような小さな電子メーターで行う。ロック解除後の電源のON・OFFもメーターで操作が可能だ。
スロットルを開けると静かに走り出した。ホイールベースが短く、タイヤも14インチと小さいのに、走行安定性が高い。そしてとても静かだ。電動バイク特有の「シュイーーン」というモーター音や、力強いトルクは感じない。最高速の30km/hに到達するにも時間がかかるし、クルマに混じって同じスピードで併走する事は無理だ。まっ、なんたってモーターがとても小さいのだから、そこは求めちゃいけないね。
そして渋谷の宮益坂や道玄坂のような緩やかな坂でも速度は落ちる。特に東急ハンズ前の急なオルガン坂では10〜15km/hぐらいまで落ちてしまう。こんな時はペダルを漕いでハイブリッドの出番だ! 但し、変速ギヤが無いため、20km/hぐらいが限界。一番違和感があるのが、ジェットヘルメットを被ってペダルを漕いでいるコトだ。周囲からボクは、どのように見られているのだろうか……w
総評として、「GFR-01」は楽しい! 実質15〜30km/hくらいの速度域だけど、漕がずに走るのは気持ち良いし、漕いでも走るのはイイ。押し歩きも楽チンで、正しく「自転車でもない、原付スクーターでもない」、その中間的な存在で、現代に蘇った「電動モペッド」なのだ。自転車置き場にも止められるし、折りたたんで気軽に持ち運べ、室内や車内に持ち込んでも燃料が漏れるコトも臭いも無い。排ガスも出ないので、将来大きなショッピングモールの移動等にも活用できるかも知れない。
電動のメリットは大きく、色々な活用に期待が持てそうだ! とボクは感じました。ヤマハはこんな次世代モビリティの可能性に投資をする……というコトなんですね!
glafit GFR-01
充電方法は、取り外しても車体にプラグインでもOK!
指紋認証キーを搭載! ロック解除で起動する!
デジタルメーターはスロットルの横にある!
折りたたんで持ち運べ、収納もコンパクトに!
関連する記事/リンク
最大航続距離270kmを誇る電動バイク「アディバVX-1」が6月に発売された。しかも日本国内車両は相模原工場で組み上げられ、日本クオリティに改良して製造。0-100km/h加速が6秒という驚異的な加速[…]
2017年の東京モーターショーで発表された立ち乗りモビリティ・ヤマハ トリタウン。当時は単なるショー向けのモデルかと思われていたが、実はスペックや耐久性もアップし、近未来のパーソナルモビリティとして量[…]
2015年に発売されたヤマハのオシャレな電動スクーター「E-Vino」が、人気TV番組の影響もあってか、いま話題を呼んでいる。東京都が電動バイク購入の助成金を個人も対象にしたため、ほぼ半額で所有できる[…]
電動バイクで100km以上を走るマスツーが開催された。もしかして、こんなツーリングは“国内初”じゃない? 6台が走ってもとても静かで新感覚な、異次元ツーでした! 案内人は近藤スパ太郎がお届け。今回はツ[…]
電動バイクで100km以上を走るマスツーが開催された。もしかして、こんなツーリングは“国内初”じゃない? 6台が走ってもとても静かで新感覚な、異次元ツーでした! 案内人は近藤スパ太郎がお届けします。 […]