公道における最強のスペシャリスト集団と謳われる白バイ隊員たちは、いったいどんな技術を身に付けているのだろうか。ぜんこくから選りすぐりの精鋭が集まる「全国白バイ安全運転競技大会」の取材を通じ、その究極ともいえるライディングテクニックの神髄に迫る!(ビッグマシン2014年12月号より)
極限状況における安全マージンこそ神髄
鮮やかなブルーの制服に身を包み、威風堂々たる姿で巨大な白バイを自在に操る隊員たち。白バイはなぜ、公道最強のスペシャリスト集団と呼ばれるのか。その問いに答えるには、彼らの任務について知る必要がある。
白バイ隊員は、ただ取り締まりをしているわけではない。クルマやバイク、自転車や歩行者などが入り乱れる複雑極まる混合交通の中で、全ての公道利用者の利益と安全を守りつつ、円滑な交通の流れを確保するのが本来の役目である。ただし、これを脅かすような危険運転に対しては厳正な取り締まりを行うのも務め。また、災害時における広域援助活動にも出動し、必要とあらばその機動力を生かして道なき道にも分け入り情報収集を行う。身近なところでは、安全運転講習会などでの一般ライダーに対するアドバイスや啓蒙活動も重要な任務となっている。
一見、華やかに見える白バイ隊員ではあるが、現場はまさに危険と隣り合わせの毎日だ。通常任務においても、ルール無視の危険車両があれば、中には悪意を持って危険行為を仕掛けてくる車両もあるという。過酷な交通戦争の最前線で体を張って公務に当たっているのが白バイ隊員なのだ。
だからこそ、あらゆる交通環境や路面状況にも対応できる高度な技術と正確な判断力、そして強靭な精神力が求められる。ただ、それは持って生まれたものではない。白バイ隊員としての任務を通じ、日ごとのたゆまぬ訓練によって培われた能力なのだ。
白バイの技術では、極限領域での安全マージンを確保した走りが重視される。速さより確実性。重装備の白バイをいかなる状況でも自在に操り切る能力が求められる。そのために、バランス走行やスラロームなどのロード系だけでなく、トライアルやモトクロスなどのダート系を含む幅広い種目でトレーニングを積んでいるのだ。
そこで培われた能力を全て発揮し、白バイ隊員日本一の座を競い合うのが「全国白バイ安全運転競技会」である。まさに公道最強のアスリートと呼ぶにふさわしい、選りすぐりの精鋭たちの究極の業から学び、日ごろのライディングに役立ててもらいたい。
エンタメ動画配信サービス『U-NEXT』にヤンマシ映像作品が登場!
さて、本稿で紹介した白バイ隊員のスゴさを収録した『白バイに学ぶ究極のストリートテクニック』は、70分の映像作品としてエンタメ動画配信サービス『U-NEXT』にて全編を視聴することが可能だ。
U-NEXTは「観る・読む・聴く」エンタメのすべてを楽しめる、日本最大級のラインアップを誇るオールインワン・エンターテイメントサービスだ。月額1,990円(税抜)で、映像作品9万本を見放題、電子雑誌70誌以上読み放題。さらに毎月1200ポイント(1pt=1円相当)が還元され、レンタル作品の視聴や映画チケットの購入にも充てることができるなど、エンタメ好きにはたまらないサービスと言えるだろう。また、最初の31日間は無料トライアル体験できるので、この機会に試してみてはいかが?
ヤングマシンがU-NEXTにてお届けするバイク映像コンテンツ・第1弾は下の4タイトル。もちろん今後もさらにタイトルを拡充する予定だ。
・白バイに学ぶ究極のストリートテクニック〈約70分〉
・柏秀樹のライテク講座:ビッグマシンを自在に操る〈約95分〉
・日本名車伝1:究極のZ〈約112分〉
・日本名車伝2:マッハ伝説〈約160分〉
あなたにおすすめの関連記事
ビー・エム・ダブリューがBMW Motorrad(BMWの二輪車部門)初の電動スクーター「BMW C evolution(シー・エボリューション)」を警視庁に納入したと発表した。 普通自動二輪車の免許[…]
2020年に迫った東京オリンピック。様々な競技で日本中が盛り上がること必至だが、その周辺で起こる出来事にも注目すべきものはたくさんある。その中のひとつに、バイク好きが気になる話題もある。そう、白バイだ[…]
白バイ大会にて行われる小道路旋回とは、違反車両の取り締まりを行うための緊急発進を想定した競技種目で、完全停止状態から道幅往復約5mのエリアで発進と同時にUターンを行う。ターンの際に足を着くことが認めら[…]
2018年2月14日、アメリカで新型FJR1300Pが発表された。Pとは言うまでもなくPolice Bike(ポリスバイク)の略で、日本でも同じ名前で白バイに導入されている。日米のFJR1300Pには[…]
小さなポケバイをベースに往年の名車を再現する。ホンダ社内で行われる若手モデラー育成プロジェクト「模刻」のデキがあまりにも見事なのでWEBでもご紹介。最終回となるパート11では、頼もしくも恐ろしいVFR[…]