マシン・オブ・ザ・イヤー2018
特集:兄弟車試乗インプレ対決

カワサキZ900 vs Z650試乗インプレ対決#1【スペック&ライポジ比較】

カワサキZ900 vs Z650

かたや、欧州でネイキッドブームを生んだZ1000をベースとしたネオ4発NK・Z900。こなた、長らくカワサキのミドルクラスを担っていたER-6nがフルモデルチェンジして生まれた、ザッパーの再来!?・Z650。車格が異なる両車だが、その走りにはどのような違いがあるのだろうか? 東京上野のヤングマシン編集部〜西伊豆間の往復約400km走行に臨む前に、まずは主要スペックとライディングポジションを比較してみた。


【特集:兄弟車試乗インプレ対決】
〈Z900 vs Z650編〉
#1:主要スペック&ライポジ比較
#2:街乗り&高速走行
#3:ワインディング&採点結果
〈MT-09 vs MT-07編〉
#1:主要スペック&ライポジ比較
#2:街乗り&高速走行
#3:ワインディング&採点結果


カワサキZ900

【KAWASAKI Z900 95万400円 4気筒 125ps 948cc】欧州でネイキッドブームを生んだZ1000をベースに、948ccの直4エンジンを独自の鋼管フレームに積んだモデル。欧州で’17年にデビュー後、国内には今春から投入された新作ネイキッドだ。

カワサキZ650

【KAWASAKI Z650 78万6240円 2気筒 68ps 649cc】’06年よりカワサキのミドルクラスを代表していたER-6nがメインフレームを一新して、昨年同車へフルチェンジ。650 ccとは思えない軽量&コンパクトさが、心地よいハンドリングを生み出す。

試乗の前に主要スペックを比較

エンジン

カワサキZ900

【Z900】Z1000をベースに開発された948cc直列4 気筒エンジンは、基本コンポーネンツをZ900RSと共通としつつも味付けは別物。パワーだけでなく吸気&排気音のチューニングにこだわって仕立ててある。

カワサキZ650

【Z650】コンベンショナルな180度クランクを採用した649ccパラツイン。バックトルク低減効果のあるスリッパークラッチを採用。スロットルなど吸気系の工夫により、低中速回転域で力強いトルクを発生する。

足まわり

カワサキZ900

【Z900】フロントはプリ+伸側減衰を調整可能なφ41mm倒立フォークと、300mmペタルディスク×2の組み合わせ。リヤはアルミ製スイングアームと250mmペタルディスクを採用。ホイールは極細の5本スポークだ。

カワサキZ650

【Z650】φ41mm正立フォークに片押しキャリパーとφ300mmペタルディスクを組み合わせるフロント周り。リヤはショックユニットとリンクをスイングアーム上側に配置した、ホリゾンタルバックリンク式を採用。

メーターパネル

カワサキZ900

【Z900】液晶とLEDを組み合わせた単眼風のメーターパネルは、文字の速度とギア表示を囲むように指針風に液晶で回転数を500 回転刻みで表示。シフトアップインジケーター機能も搭載している。

カワサキZ650

【Z650】基本的にZ900と共通のメーターパネルは、レッドゾーンの回転数が1万回転からとなっているのが異なる。瞬間/平均燃費や航続可能距離も表示できるマルチファンクションメーターとなっている。

燃料タンク

カワサキZ900

【Z900】容量17Lのスチール製タンクは、フューエルリッドを頂に、シートに向かってなだらかに傾斜し、細く絞られたニーグリップに配慮した形状だ。シートが低いこともあってボリューム感は大きい。

カワサキZ650

【Z650】ハンドルに対して天面が低くデザインされたスチール製タンク。フルステアしたときにタンクが邪魔になることもなく、小柄なライダーでもライディング時の自由度が高い。容量15L。

シート

カワサキZ900

【Z900】座面後部がフラットなライダー側シートは、薄身ながら適度なクッションが確保されている。一方パッセンジャー側はとても細身でスパルタン。パッセンジャー用ベルトは座面前部に装備している。

カワサキZ650

【Z650】着座位置を前寄りに設計したライダー側シート。たっぷりとした厚みと粘るようなコシがあり、長距離ライディングでもお尻が痛くなりにくい。パッセンジャー側はなだらかな鞍形状となっている。

灯火類

カワサキZ900

【Z900】Z1000の流れを汲む低く構えたヘッドライトは、左右2眼のハウジングを連結したデザイン。テールライトはLEDを採用し、尾灯点灯時は一部のLEDを消灯してあり、“Z”の文字が浮かび上がる個性的なものだ。

カワサキZ650

【Z650】ハロゲンバルブ1灯の両脇にポジションランプを備えたシンプルなヘッドライト。低く突き出したようなフォルムは、Zシリーズ共通の“Sugomiデザイン”ならでは。“Z” パターンのテールライトは兄貴分ゆずりだ。

試乗インプレ&採点:テスターはこの4名

伊丹孝裕「サーキット走行を知り尽くした男」
2輪雑誌の編集長を経て独立。レーシングライダーとしても活動し、これまでマン島TTやパイクスピーク、鈴鹿8耐などに参戦してきた。マシンのスペックをフルに使い切るパワー上等の実戦派。

八百山ゆーすけ「ガジェット&雑学王」
バイクの電子制御やインカムなどバイク系エレキに強いバイクライター。スーパースポーツのスポーツ走行に通い、ツアラーでロングツーリングも楽しむ小柄なライダー代表。

二宮祥平「ユーザー代表Youtubeクリエイター」
チャンネル登録ユーザー数・25万人弱を誇るバイク業界のトップユーチューバー兼、中古車売買事業を展開する「ホワイトベース」の代表として、ユーザー目線に徹したインプレで試乗に臨む。

松田大樹「YM編集部のインプレデータバンク」
本誌編集部員。仕事柄ニューモデルに触れる機会が多く、チョイ乗りの印象とかを何となくメモり続けること約10年。いつの間にか試乗台数が500台を超えていた(でも腕は並)。

(左から)伊丹孝裕、八百山ゆーすけ、二宮祥平、松田大樹

ライディングポジション&足つき性を比較

試乗ツーリングに出かける前に、ライポジ比較を。伊丹氏と八百山氏に登場願った。

カワサキZ900

【Z900:伊丹】4気筒エンジンゆえ股下の幅はやや広い。にもかかわらず、足つき性は良好でカカトは両足とも接地。座面は前後方向にゆとりがあるため、どんな体格のライダーでもしっくりくるポジションが見つけられるはずだ。ステップは軽く後退し、スポーティな走りにも対応してくれる(シート高795mm、身長174cm/体重62kg)。

 【Z900:八百山】ハンドルが遠く、ステム軸も前の方にあって、身体は前傾するのだけど、ハンドルは高めという、スポーツツーリング的なポジション。シート高は795mmと低めに設定されていて、先端も絞ってあるため、ギリギリ両足のつま先が着くか着かないかというレベル。その分膝の曲がりが強い印象だ(シート高795mm、身長155cm/体重50kg)。

カワサキZ900

【Z650:伊丹】最低のシートというのはもちろん出来映えのことではなく、高さの話。カカトがベッタリ着くだけでなく、足の広がりも最小限で済むため、まるで400ccや250ccのモデルのように操れるのがポイントだ。また、上体は起き過ぎず、適度な前傾姿勢を確保。人車一体感は高い(シート高790mm、身長174cm/体重62kg)。

カワサキZ650

【Z650:八百山】ハンドルが近くやや起きた姿勢に Z900とはシートとハンドルの高さの関係はあまり変わらないものの、ステム軸が近い分、身体が起きた姿勢になっている。ハンドル幅はやや狭く、全体としてZ900よりもコンパクトなポジションだ。シート高はZ900より5mm低く、さらにシートが細身なので両足のつま先がちゃんと接地する(シート高=790mm、身長155cm/体重50kg)。

では、次稿より西伊豆へのツーリング開始。街乗り→高速→ワインディングの順に試乗インプレ&評価をお届けする。引き続きお楽しみに。


【特集:兄弟車試乗インプレ対決】
〈Z900 vs Z650編〉
#1:主要スペック&ライポジ比較
#2:街乗り&高速走行
#3:ワインディング&採点結果
〈MT-09 vs MT-07編〉
#1:主要スペック&ライポジ比較
#2:街乗り&高速走行
#3:ワインディング&採点結果


●文:伊丹孝裕/八百山ゆーすけ/二宮祥平/松田大樹 ●写真:真弓悟史/松井 慎
※『ヤングマシン2018年10月号』掲載記事をベースに再構成


kas

kas いわゆるWeb担的な黒子

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研二くんのゼッツーに憧れるも手が届かずZ400GPで卒輪(そつりん)した"自二車は中型二輪に限る"世代。あれから30余年を経てまさか再び二輪の世界に触れることになろうとは人生何が起こるかわからんもんだ(笑)
愛車:シトロエン2馬力号(自分的には"屋根付き四輪バイク"の位置付け)

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