ホンダコレクションホール20周年特集⑦

ホンダ初のCB、ベンリイCB92スーパースポーツが走行

2018年7月16日、ツインリンクもてぎの南コースでホンダコレクションホール開館20周年記念イベントが開催された。いつもの動態確認テストはレーサーなどが多かったが、今回は20周年記念ということで市販製品特別走行が実施され、ホンダの黎明期から現在までのエポックメイキングなモデルが走行を披露した。次回は9月24日に実施される。

日本製スーパースポーツの草分け

CB92は、2ストローク246ccのヤマハYDS-1とともに1959年に国内で初めて発売された、いわばスーパースポーツの草分けで、初めてCBの名がつけられたモデルでもある。同年開催の第2回全日本モーターサイクル・クラブマンレース(浅間高原)で北野元選手が優勝を果たしている。 ベースとなったのは1958年7月に発売されたベンリイC90。これは125ccクラス初の2気筒SOHCエンジンで、当時国内他社の2ストロークエンジンの平均出力が6.7ps程度だったのに対して、11.5ps/9500rpmというクラストップの性能を発揮した。

ホンダは1954年にマン島TTレースへの参戦を発表し、1959年からの参戦を目指していた。このような状況の中で、1958年に浅間高原のレースを目標に125ccクラスのクラブマン向けレーサーの開発がスタートした。高圧縮比、高回転、高出力を狙ったエンジンで、カムチェーンはC90と同様にシリンダーの左側に設置されたが、高速走行に耐えるためにクランクシャフトは3点支持に変更となった。フリクションロス低減のため、コンロッドの軽量化が図られ、細軸クランクピンが採用されている。

CB92は、最高出力15ps/10500rpm、最高速130km/hを誇り、リッターあたり100psを超える高性能を実現。セルスターター採用の他、3段階調整式リヤショックの採用、燃料タンクの形状変更等が実施された。公道走行用にヘッドライトやテールランプの保安部品は装備されたが、レース使用時には、セルスターターを始め保安部品も簡単に取り外せるようになっていた。

【HONDA BENLY CB92 SUPER SPORT 1959年2月】初めてCBの名がつけられた市販スポーツモデルの元祖。C90をもとに高性能化を図り、第2回全日本モーターサイクル・クラブマンレース(浅間高原)で活躍した。■空冷4ストローク2気筒OHC 124.67cc 15ps/10500rpm 車重110㎏

【HONDA BENLY C90 1958年7月】CB92の元となったモデル。当時人気を博していたドリームC70の兄弟機種でもあり、デザインには角型基調の神社仏閣スタイルを踏襲。125ccクラストップの動力性能を目標に、当時世界的にも珍しかった2気筒エンジンを採用した。■空冷4ストローク2気筒OHC 124.7cc 11.5ps/9500rpm 車重108㎏

※次回のホンダコレクションホール開館20周年記念 市販製品特別走行は9月24日に実施される。
取材協力:本田技研工業/ホンダモーターサイクルジャパン

いち

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本誌編集長。雑誌は生き残りタイアップ全盛期だというのに、ひとり次期型ネタを嗅ぎまわって反感を買う現代のスクープ魔王。
■1972年生まれ
■愛車:BMW R100GS(1988)

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