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新型クロスカブは意外と安い!?

東京モーターショーでは大好評で、当ウェブでのアクセス数も多い新型クロスカブ。現状では市販予定車となっているが、発売時期(本誌予想では‘18年2月頃)も含めて概要はすでにお伝え済みだ。今回は部分的ながら、新たに入手した情報をお伝えしよう。

「オーストラリア郵政兼用」からの脱却

現行型クロスカブが、オーストラリア向けの郵政仕様をベースにしていることは既にお伝えした。「NBC110 POSTIE」というこのモデルは、見比べると分かるがほぼ現行型クロスカブと同じと言ってよく、大柄なオーストラリア人を対象としているため、ライポジなどの細部では日本人にベストとは言い難い部分も存在した。

‘13年に登場した現行型クロスカブ。中国生産の従来型スーパーカブ110がその母体。

オーストラリアの郵便配達用モデル「NBC110 POSTIE」。現行クロスカブのベースモデル……というか、ほぼ同じ双子と言っていい。

東京モーターショーに「市販予定車」として展示された新型クロスカブ。

新型クロスカブのポイントは、ベースモデルの新型スーパーカブ110同様、熊本工場で生産する日本市場専用モデルとされたことだ。当初の予定ではもっとベースモデルに近い仕様だったそうだが、NBC110から切り離され“より日本人の好みに近い”仕様が追求できるようになった開発チームは徐々にエスカレート。新規デザインのヘッドライトガードやレッグシールドレスのフレームカバーはもちろん、細部もカモフラ柄のメーターパネルやブラックアウトされたホイールリムやハブ、チェーンケースなどなど、かなり多くの専用部品が投入されるに至っている。

レッグシールドレスとしてフレームカバーを新造。“ハンターカブ“により近いイメージに。

メーターの文字盤を「カモフラージュ柄」としてアドベンチャー感を演出。

ホイールリムやハブ、チェーンケースはクロスカブ専用のブラックカラー仕様に。

そうやって徐々に“尖った”仕様へと変貌していく過程では、ハンターカブイメージのアップマフラーも検討されたという。残念ながらタンデム時の安全性(新型クロスカブは2人乗り。これもNBC110都合でひとり乗り仕様だった従来型からの重要な変更点)を考慮して非採用となったが、「ならば、せめてコレだけでも!」と粘った開発陣は、開発の最終盤でスリット入りの専用マフラーカバーを投入したりもしている。余談ながら、新型スーパーカブ50/110の純正オプションには武川製のアップマフラーが存在するので、これが新型クロスカブにも装着できるだろう。

新型クロスカブのマフラーカバーは縦スリットが入る専用品。タンデムステップも装備され、乗車定員は2名となる。

「ハンターカブ」の愛称で知られるCT110。アンダーガードや水辺走行も考慮したアップマフラーなど、不整地走行を踏まえた構成を持つ。

新型スーパーカブ110の純正オプションカタログに掲載されているTAKEGAWA製のアップタイプスポーツマフラー。50/110の両方に対応。3万3480円。

そうした遊び心や、カスタムでの拡張性を盛り込んでいるのも新型クロスカブの特徴。その発露のひとつが“右側”サイドスタンド用のステーだ。これはNBC110との共用パーツなのだが、ハンターカブにも右側サイドスタンドが装着されていることから、マニアックなユーザーが後付けする可能性を踏まえて、あえて残しているのだという。

右ステップの付け根付近にあるサイドスタンドの取り付け用ステー。上のCT110を見てもらえば、右側サイドスタンドが装備されていることが分かるはず。

価格は“サービス”となるか?

新型クロスカブが新規部品を多数投入できた背景には、現行型クロスカブの堅調なセールスがある。スタンダードと新聞配達用のプロを合計したスーパーカブの販売台数が減少傾向にある中で、‘13年に発売されたクロスカブの販売は、横ばいから若干の微増傾向なのだという。ならば、商品魅力を高めたニューモデルを投入すれば、さらなる反響が見込めるハズ……という読みなのだろう。

気になるのは価格だろう。現行型クロスカブは28万6200円と、ベースモデル(中国生産の角目スーパーカブ110。23万5440円)よりも5万円ほど高い値付けとされており、今回もベースモデル(国内生産の丸目スーパーカブ110。27万5400円)より高くなるのは確実。しかし、ベースモデル自体が国内生産化や装備の充実で4万円ほど値上がっているため、新型クロスカブを現行型と同等の価格アップ幅とすることには躊躇があるようだ。“上げ幅”縮小の方向性も検討しているようなので、意外と割安な価格設定をしてくる……かもしれない!?

新型(左)と従来型のスーパーカブ110。日本専用モデルとなった新型は生産国を中国→日本とし、丸目の“カブらしい”スタイリングへ回帰した。

最後にもう1点、当ウェブでスクープしている「クロスカブ50」だが、もちろん現段階ではホンダ関係者はその存在を認めない。しかしモンキーが絶版となったことで、ホンダ(だけでなく、実は国内全メーカーなのだが)の50ccミッション車はスーパーカブ50だけという状況になっている。「原付でモーターサイクルの楽しさを知ってもらい、中〜大型バイクへステップアップして行くユーザーを育てるためにも、今の状況は看過できないし、そのための50ccレジャーバイクとして「クロスカブ50」があれば非常に面白いだろう」という関係者のコメントはもらえた。これってもう、ヤングマシン的には「出ますよ!」と言っているのと同義だと思うのだが!?

 

マツ

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「西部警察」と「北の国から」をこよなく愛する本誌編集部員。NSR専門誌・PROSPECのほか、フリーペーパーとして復活を果たしたビッグマシン零(ゼロ)の編集長も兼任する。
■1975年生まれ
■愛車:HONDA NSR250R(1992)/HARLEY-DAVIDSON XL883(2009)

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