
●文:ライドハイ編集部(伊藤康司)
「ハングオン」という言葉の響きを、カッコ良く感じていたが…
いまやスポーツライディングで、“腰をイン側に落とす”のは当たり前になっている、メジャーな“リーンイン”のフォーム。ちなみに、日本が空前のバイクブームに沸いた1980年代初頭、このフォームは「ハングオン」と呼ばれていた。
世界GPにアメリカンライダーが台頭し、頂点クラスのWGP500で“キング・ケニー”ことケニー・ロバーツ選手と、“ファスト・フレディ”ことフレディ・スペンサー選手のチャンピオン争いは、大いにライダーたちを沸かせた。
大きく腰をズラして路面にヒザを擦りつけるコーナリングフォームをとにかくマネして、ヒザを突き出して走るライダーが後を絶たなかった。
ハングオン(ハングオフ)といえばケニー・ロバーツ選手! バイクブーム真っ只中の1980年代、多くのライダーが“キング・ケニー”のフォームを真似て走った。カン違いして両膝を開いちゃっているライダーも少なくなかった
当時のレーシングマシンは、バンク角が浅くタイヤも限界が低かったため、身体をオフセットすることで車体をなるべく傾けないようにした…等、ハングオンする理由には“珍説”もあったが、理由はともかく、派手なフォームとハングオンという言葉の響きを、カッコ良く感じていた。
…ところが、いつしかハングオンは、「ハングオフ」と呼ばれるようになっていた。ハングオンは和製英語で、欧米ではハングオフと呼ぶのが正しい、というのが理由だ……
※本記事は2022年4月6日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
ライドハイの最新記事
スーパーフォアをベースにシリンダー前傾角を変更、フレームも新設計した4本マフラーのトラディショナル感性! 1997年、ホンダは4本マフラーのCB400FOURをリリース。 すでに1992年からCB40[…]
硬派なライダー向けに180°クランクの高回転ツインを搭載! カワサキがZ750FX系列の末弟としてZ250FTをリリースしたのは1979年2月。 1970年代のはじめから、250ccのスポーツバイクは[…]
ジェネシス末弟の新世代を狙う2モデルに鋏まれた濃淡2パターンのレプリカ! 1985年4月、ヤマハは宿敵ホンダが1982年に放ったVT250Fの人気に待ったをかけるべく、4気筒のFZ250 PHAZER[…]
後方排気はYZR500の後ろバンク、ただ一般公道で前方吸気は容易くなかった! ヤマハは1980年、レーサーレプリカ時代の幕開けRZ250をリリース。排気ガス規制で2ストロークは終焉を迎える寸前だったの[…]
ホンダのスポーツバイク原点、CB72とマン島T.T.イメージを詰め込んだクラブマンだった! ご存じGB250クラブマンは1983年の12月にリリース。同じ年の4月にデビューしたベースモデルのCBX25[…]
最新の関連記事(Q&A)
バイク エンジン かからない原因を症状別に解説 さあ、ツーリングに出かけよう! 荷物をシートにくくりつけ、ヘルメットとグローブを装着してキーをシリンダーに差し、セルスイッチをプッシュ……え、エンジンが[…]
バイクのパンク修理を自分でやるときに知っておきたい基本知識 どんなに注意して走っていても、路面の釘やネジなどを拾ってパンクすることは少なくありません。とくにバイクは路肩を走行する場合も多く、路肩には車[…]
バイクオイル交換とは? エンジンオイルの役割 バイクのオイル交換とは、エンジン内部の潤滑や冷却、清浄などを担うエンジンオイルを新しいものに入れ替える作業です。 エンジン(内燃機)内部は精密パーツが高速[…]
A:どちらも不具合。後ろはアフター、バックは戻ると覚えるべし 未燃焼ガスがシリンダー外で燃えるという意味では、どちらも同じ”不調”を表している。アフターファイアーはマフラー側に流れた未燃焼ガスが引火す[…]
A.クラッチを切らずにギヤチェンジできるクイックシフターは便利なはずですが、確かに操作するときの状況によっては仰るようにギクシャクしたりショックがあって怖い思いをするかも知れません。加速(増速)側の場[…]
最新の関連記事(バイク雑学)
白バイ警察官になるためのファーストステップ、必要なのは執拗なアピールや根回し!? 警察官になっても、すぐに白バイ警察官になれる訳ではありません。白バイ警察官になるには、まず「白バイ隊員になりたい」と希[…]
シート後部、リヤ両サイドにある白バイの計3つのボックス 白バイのボックスは3つあります。荷物を入れるためのサイドボックス、無線機を入れる無線機ボックスがあり、サイドボックスは車両後部の左右に1つずつ、[…]
規制の根拠は「道路法・第46条第3項」 高速道路などを走っていると、時折インターチェンジの手前などで「危険物積載車両ここで出よ」という表示を目にすることがある。この表示を見かけた場合、その先に危険物積[…]
日本語表記では「前部霧灯」。本来、濃霧の際に視界を確保するための装備 四輪車ではクロスオーバーSUVのブーム、二輪車においてもアドベンチャー系モデルが増えていることで、「フォグランプ」の装着率が高まっ[…]
白バイがガス欠することはあるの!? 今回は、「白バイが警ら中にもしもガス欠になったら!?」について、お話したいと思います。結論を先に言うと、ガス欠にならないように計画を立てて給油しています。 私も10[…]
人気記事ランキング(全体)
フリーズテック史上最高の冷感「氷撃α」シリーズ フリーズテックから登場した「氷撃α」長袖クルーネック冷感シャツは、シリーズ史上最高の冷感性能を誇る最新モデルです。生地表面に特殊な冷感プリント加工を施す[…]
ヘルメット装着で手軽に使えるバイク専用ドラレコ 「MiVue MP30Gps」は、バイクヘルメットに直接取り付けられるドライブレコーダー。これまでの車体取り付け型と違い、視界や操作性を損なわずに取り付[…]
ホンダCB1000F SE コンセプトの姿はこれだ! 7月11日、ホンダは鈴鹿8耐会場内のホンダブースにて、CB1000F SE コンセプトを世界初披露すると突如宣言した。 同リリースでは真横からのシ[…]
空冷四発の最終形態……CB-F最後の1年を飾る1100F[1983年] 多くのライダーが憧れる究極のフラッグシップであるCB1100Rの技術をフィードバックした、CB-Fシリーズの最終形態。 エンジン[…]
4つの冷却プレート&ペルチェ素子で最強の冷却力を実現 「ペルチェベスト」は、業界最先端の半導体冷却技術を採用し、前後4か所に冷却プレートを搭載した新発想の冷却ウェアです。小型冷蔵庫にも使われるペルチェ[…]
最新の投稿記事(全体)
※写真はSHOEI Gallery FUKUOKA SHOEIは2025年9月12日、同社のヘルメットをフルラインナップ展示する公式ショールーム「SHOEI Gallery SAPPORO」を北海道札[…]
トップライダーの底力で逆境を跳ねのけるか Honda HRCが急きょ2人体制で2025年の鈴鹿8時間耐久ロードレースに挑むことが7月31日(木)に発表されました。 7月26日(土)に行われたスーパーバ[…]
2025モデル「GB350/S」が華やかになって新発売! 原点的なスタイルとそれにふさわしい味わい深い走りによって、年齢や性別を問わず、幅広いライダーに支持されている大人気バイク「GB350」シリーズ[…]
ホンダCB1000F SE コンセプトの姿はこれだ! 7月11日、ホンダは鈴鹿8耐会場内のホンダブースにて、CB1000F SE コンセプトを世界初披露すると突如宣言した。 同リリースでは真横からのシ[…]
1位:ホンダ新「ゴリラ125」登場【海外】 モンキー125をベースにした「ゴリラ125」が、タイでプロトタイプとして登場。鉄製12L(リットル)のビッグタンクに鋲打ちシートは、まさに往年のゴリラそのも[…]