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こんなカテゴリーがあったなんて!何もかもが規格外

2457cc/3気筒、世界最大排気量の量産バイクが生み出す新境地【トライアンフ ロケット3に新色追加】

信じられないほどにデカイ、ロケット3。目の前にそびえるその立ち姿を見ると圧倒されるが、実際に跨ったり、サイドスタンドを払ったり、走り出したりすると『意外と乗れる』感覚が強まっていく。そんなロケット3に新色が追加。改めて世界最大排気量の量産車の魅力をお届けしよう!


●文:ミリオーレ編集部(小川勤) ●写真:トライアンフ ●外部リンク:トライアンフ

バイクカテゴリーに新風を吹き込む

こんなバイクをつくれるトライアンフは凄いメーカーだと思う。僕は何度かロケット3に乗っているが、その度に「なんてバイクだろう……」とただただ呆れるのだ。とにかく只者ではないインパクトがあり、何度見ても、何度乗っても慣れない。2457ccの縦置き3気筒エンジンは、1気筒あたり約820cc、1気筒が軽自動車よりも大きいのだからそれもそのはずだろう。

さらに、極太のリヤタイヤ、極太のエキパイ、排気量の割に重さを感じさせない車体……数々の普通のバイクにないディテールを見ると「本当に乗れるんだろうか」と不安になるが、走り出すと意外にもクルーザーというよりはロードスポーツの延長線上にあることがわかる。

いわゆるクルーザーと呼ばれるアメリカ製のバイクよりははるかにスポーティだし、乗り心地もラグジュアリーだ。それは、既存のバイク趣味ではなかなか味わえない世界で、バイクに新たなカテゴリーを導入した1台ともいえる存在なのである。

トライアンフ ロケット3 エンジン

2457ccの縦置き3気筒エンジン。エキパイは極太でサイレンサーは右側に2本、左側に1本の3本出し。22.54kg-mのトルクをわずか4000rpmで発揮するが、常用する回転域はもっと低い。 [写真タップで拡大]

どの回転域、どの速度域でも好きなだけ加速できる

3気筒特有の爆発間隔の広い等間隔爆発エンジンは、余裕の塊だ。いつでも好きなだけ加速できるが、もちろん加速しなくてもいい。加速できる余裕があるだけで十分なのだ。

実はロケット3に乗るたびに1度はスロットルを全開にしてみたいと思うのだが、このエンジンは全開を許さないヤバさを秘めており、自然と自制心が働き、それはスーパースポーツの比ではない。これが22.54kg-mのトルクを4000rpmで発揮するエンジンの存在感なのだ。

トライアンフ ロケット3 エンジン 足まわり
トライアンフ ロケット3 エンジン 足まわり

タイヤは極太で、ロケット3専用のエイボン製コブラクロームを履く。フロントは150サイズ、リヤは240サイズではあるが、ハンドリングに重さはない。スイングアームは片持ち、駆動はシャフトドライブを採用。前後サスペンションはアジャスター付き。ブレーキまわりはスポーツバイクと変わらない装備。 [写真タップで拡大]

ハンドリングも思いのほかスポーティで、エンジン同様その気になれば、かなりの運動性を発揮する。大トルクに任せてスロットルワークだけで好きなラインを選べ、狙ったところへ一瞬で加速する。また、リヤタイヤは240サイズ、フロントタイヤは150サイズと極太だが、ハンドリングに重さや変な癖もない。

バイクを降りた時の押し引きは重量318kg(Rの場合)なのでそれなりに重いが、アメリカ製クルーザーほどではなく、どちらかというと1000ccオーバーのビッグネイキッドの感覚に近い。

トライアンフ ロケット3
2022 トライアンフ ロケット3

Rocket 3 R
ロケット3 Rに加わったマットシルバーアイス。ロケット3はこれまでに知らなかったバイク趣味の世界を約束してくれる。巨体ではあるが、身長165cmの僕でも跨るとハンドルに遠さを感じず、それほどポジションに違和感がない。サイドスタンドの出し入れも自然にできるのがいい。 [写真タップで拡大]

2022 トライアンフ ロケット3
2022 トライアンフ ロケット3

左がファントムブラックで、右がシルバーアイスクランベリーレッド。
【’22 TRIUMPH ROCKET3 R】■全幅920 全高1065 軸距1675 シート高773(各mm) 車重318kg(装備) ■水冷4スト3気筒DOHC4バルブ2458cc 167ps/6000rpm 22.54kg-m/4000rpm 変速機形式6段リターン 燃料タンク容量20L ■ブレーキF=Wディスク R=ディスク ■タイヤF=150/80 R17 R=240/50 R16 ●価格:281万円(灰)278万円(黒)284万円(灰×赤) [写真タップで拡大]

ロケット3はGTとRの2機種をラインナップ

ロケット3は、クルーザーテイストのGTとネイキッドテイストのRから選ぶことができ、GTとRの大きな違いはポジションだ。GTはフォワードコントロールのクルーザーで、Rはミッドコントロールのネイキッドポジションとなっている。

Rは走り出してもクルーザーというよりはビッグネイキッドに近く、GTは足を前に投げ出すクルーザースタイルだ。

ロケット3は、とてつもなく巨大だが、そのスペックが威嚇してくるほど難しいバイクじゃない。どちらかというと実に正当で真面目につくられたバイクだ。

走っていてタコメーターが2500rpmを超えることはほとんどなかったことを思い出す。その領域のわずかなスロットル開度で巨体はきちんとレスポンスする。スロットルワークだけでこの巨体がキビキビと走る感覚は特別。これが22.54kg-m/4000rpmの大トルクを発揮するエンジンなのだ。ちなみにホンダのゴールドウイングのトルクは17.3kg-m/5500rpm、スズキのハヤブサは15.2kg-m/7000rpmだから、いかにこのスペックが桁外れかわかっていただけると思う。

ちなみにパワーは167ps/6000rpmを発揮。これは例えば1万2000rpmで167psを発揮するエンジンと比較すると、同じスロットル開度で倍加速するというイメージで、実際にロケット3は本当に倍加速するようなフィーリングを持っている。

パワフルでラグジュアリー、そしてしっかりと英国流を感じさせてくれる。イギリスのプロダクツには派手さはないが、しっかりとした主張がある。

他のバイクでは絶対に味わうことのできない、究極のオリジナリティ。その加速やハンドリング、とてもラグジュアリーな乗り心地は、新境地と呼ぶにふさわしい。バイク趣味に新しい刺激を求める個性派に挑戦していただきたい。

2022 トライアンフ ロケット3 GT
2022 トライアンフ ロケット3 GT

左がカーニバルレッド & サファイアブラックで、右がサファイアブラック。GTはステップが前方にあり、ハンドルが手前に。
【’22 TRIUMPH ROCKET3 GT】■全幅886 全高1066 軸距1677 シート高750(各mm) 車重321kg(装備) ■水冷4スト3気筒DOHC4バルブ2458cc 167ps/6000rpm 22.54kg-m/4000rpm 変速機形式6段リターン 燃料タンク容量18L ■ブレーキF=Wディスク R=ディスク ■タイヤF=150/80 R17 R=240/50 R16 ●価格:285万円(黒)、291万円(赤)●6月下旬発売予定 [写真タップで拡大]


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