真綿フィーリングって何?|モーサイ

’80年代ホンダの独自ブレーキ機構「インボードディスク」を覚えているか?


●レポート:阪本一史 ●写真:ホンダ/八重洲出版 ●編集:モーサイ編集部(上野茂岐)

CBX400Fから採用が始まった「インボードディスクブレーキ」

とっくに無くなってしまったけれど、登場時はすごく称賛された──工業製品の発展途上期にはそういう「発明」が数多生まれる。バイクとて例外ではなく、ホンダのコムスターホイールなどもその一つだろう。そしてほぼ同時期の1980年代、コムスターホイールとセットのように登場しつつ、数年で姿を消した「インボードディスクブレーキ」を覚えているだろうか。

初採用は1981年10月発売のCBX400Fからで、無論世界初。正式名称は「インボード・ベンチレーテッドディスク・ブレーキシステム」という。

革新的なカバー付き鋳鉄製ディスク

VT250F(1982年5月発売)の広報資料で同機構について詳しく説明が行われているので、その一部を引用する。

『従来のディスクブレーキは、ディスクプレートがホイールハブの外側に取り付けられ、その外周部からブレーキキャリバーで、はさみつけて制動力を得る構造ですが、インボードディスク式の場合はホイールハブの内部にディスクプレートを内蔵し、その内周部からブレーキキャリバーではさみつける構造となっています。

その結果、ディスクと一体に回転する遠心ファンをディスク外周に設けることができ、大きな吸入口から取り入れられた冷却風は、ベンチレーション効果をもつディスクプレートを冷やし、このファンにより強制的に排出されます。


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