[バイク駐車場問題] 駅近の駐輪/駐車場事情:小田急電鉄編〈高架下や法面脇に駐車場を設置〉

オダクル小田急町田駐車場

首都圏の駅近駐車場について、鉄道各社の公式サイトをもとに紹介する。第1回は東京・新宿から神奈川・小田原方面へと路線を延ばす小田急線を取り上げる。小田急電鉄株式会社は1923年に小田原急行鉄道として創立された大手私鉄だ。


●文:田中淳麿(ヤングマシン編集部)

モビリティハブ機能を果たす鉄道駅

今後の駐車場整備は、歩行者中心の街づくりとともに進められる。鉄道の駅は公共交通機関の集積地であり、シェアサービスも含め、パーソナルモビリティを活用したモビリティハブの機能も追加され、MaaS(※)によりシームレスな移動が可能となる。「原付や自動二輪で駅に向かえる」という環境に、今から目を向けておくべきだろう。

※MaaS(マース):“Mobility as a Service”の略称で、ICTによりマイカーだけでなく公共交通機関やシェア/レンタルモビリティも含めたシームレスな移動社会を実現するという概念

小田急電鉄には直営の駐輪/駐車場施設あり

小田急電鉄公式サイト内「小田急駐輪場・駐車場のご案内」では、路線(小田原線/江ノ島線/多摩線)や駅名一覧から駐輪/駐車場を探すことができる。ここで紹介されている駐輪/駐車場の多くには「オダクル」というブランド名称が付けられており、小田急電鉄の直営施設であることがわかる。

自転車/原付/自動二輪(51cc以上)、自動車と4つのカテゴリーに分けられており、各駅のバナーをクリックすると駅周辺のマップが表示され、駅と駐輪/駐車場の位置関係もわかりやすい。同じページから定期利用(月極契約)を申し込むこともでき、使い勝手も良い(定期利用カードやシールは後日郵送で届く)。また、該当エリアのお出かけ情報(祭りの開催など)なども紹介されている。

駅名一覧の中には駐輪/駐車場のアイコンがない所もあるが、実際には民間/公共駐車場が複数あることがほとんどなので注意。小田急電鉄は高架下の利用や駅周辺でまとまったスペースが取られており、わかりやすく使いやすい印象だ。

豪徳寺駅:小田急豪徳寺第2駐車場(東京都世田谷区)

小田急豪徳寺第2駐車場

路面電車の東急世田谷線山下駅と乗り換えできる豪徳寺駅では、四輪用駐車場のデッドスペースを自動二輪用として活用。高架橋の柱と柱の間の細長いスペースは、まさにバイク向きだ。

小田急豪徳寺第2駐車場
小田急豪徳寺第2駐車場

高架下の施設が隣りの梅ヶ丘駅まで続いており、世田谷区の中では駐車環境が良い。

町田駅:オダクル小田急町田駐車場(神奈川県相模原市)

線路の法面に沿って作られた駐輪/駐車場。スペースが広く、大型バイクの時間貸駐車も行っている。JR町田駅までは徒歩3分、小田急町田駅までは徒歩7分ほど。

オダクル小田急町田駐車場
オダクル小田急町田駐車場

町田駅森野第1バイク駐車場

すぐ近くの境川を渡った先には「町田駅森野第1バイク駐車場」もある。

東海大学前駅:オダクルマルシェ東海大学前(神奈川県秦野市)

オダクルマルシェ東海大学前

中山間地・秦野市の各停停車駅。駅名の通り大学生が多く住む町で、駅前には原付の時間貸し駐輪場がある。台数は6台分と少ないが、原付時間貸しは意外と少なく貴重だ。

小田急東海大学駅周辺バイク駐車場
小田急東海大学駅周辺バイク駐車場

駅周辺には民間施設が点在しており、住宅街にいきなり車列が現れたりする。

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