
鈴鹿8時間耐久ロードレースにサステナブルアイテムで参戦するチームスズキCNチャレンジはSNSで、ジャパンモビリティショー2023にスズキが参考出品した折り畳み電動モペッド「e-PO(イーポ)」をピットに持ち込んだことを明らかにした。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●写真:佐藤寿宏 ●外部リンク:スズキレーシングレポート
すでにナンバーも付いてる!
スズキがジャパンモビリティショー2023で参考出品した電動の原付モデル「e-PO(イーポ)」を覚えているだろうか。スズキとパナソニックサイクルテックが共同開発したもので、電動アシスト自転車の駆動ユニットを活用した新しいモビリティであり、見た目は折り畳みの電動アシスト自転車だが中身はれっきとした“原動機付自転車”である。
この車両を定義するなら折り畳み電動モペッド。「フル電動/アシスト走行/ペダルによる人力のみ」の走行の3種類の走行モードをを備えた超軽量二輪車だ。
同じくJMS 2023に参考出品された「e-choinori(イーチョイノリ)」とともに、新しい原付一種の姿として注目されている。
e-POについては2024年6月上旬から1か月の公道走行調査が実施されており、正式な発売にも期待がかかる。4月より違法な電動モペッド(出力が大きすぎる電動アシスト自転車を含む)の取り締まりが強化されていることもあって、そうした違法走行モデルを駆逐する一手としても要注目だ。
そんなe-POの続報としてお届けするのは、なんと鈴鹿8時間耐久ロードレースのチームスズキCNチャレンジのピットに、ブルーのレーシングカラーをまとったe-POが登場したというニュースである。
さっそく現地から取り寄せた写真を見ると、ベースモデルにカラーリングを施すとともにステッカーを貼付しただけの仕様のようだが、すでにナンバープレートも付いており、チームスズキCNチャレンジが標榜するカーボンニュートラルへの挑戦がレースのみならず順調に進んでいることを印象づける。
e-POは小さな保安部品や前18/後20インチタイヤを装備
こちらはベースモデルと思われるパナソニックサイクルテックの「OFF TIME」。バッテリー容量8.0Ahで走行距離30~53km(モードによる)を実現し、価格は15万8000円だ。e-POはどんな価格になるのだろうか?
折り畳み電動モペッドのe-POは、パナソニックサイクルテックの「オフタイム(OFF TIME)」という電動アシスト自転車がベースと思われ、これに前後ディスクブレーキやフェンダー、デジタルメーターなどを増設している。
走行モードは3種類。原付一種並みの動力性能を発揮するフル電動モード、電動アシスト自転車のような“24km/hまでしかアシストできない”といったルールから解き放たれたアシストモード、そして保安部品の電源をONにしながら人力のみで走るペダル走行モードがある。
元々は自転車に小さなエンジンを搭載したことからはじまった“原動機付自転車”のカテゴリーだが、このe-POはある意味で原点回帰したものと言えるのかもしれない。
e-PO チームスズキCNチャレンジ仕様
シルエットは上記OFF TIMEに準じているが、電動アシスト自転車→原動機付自転車とするために保安部品やメーターを装着、さらに高い速度も想定したディスクブレーキの採用などといった違いがある。
スズキ勢は4チームが事前テストに参加 2024年7月19日~21日に鈴鹿サーキット(三重県)で開催される「2024 FIM 世界耐久選手権”コカ·コーラ” 鈴鹿8 時間耐久ロードレース 第45 回大会[…]
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(スズキ [SUZUKI])
日本の免許制度を考慮してナナハン4気筒と同時開発 GS750の弟分。世間にはそういう見方をする人がいるけれど、’76年から発売が始まったGS400を弟分と呼ぶのは、少々語弊があるのかもしれない。なんと[…]
9/10発売:スズキ アドレス125 まずはスズキから、原付二種スクーターの定番「アドレス125」がフルモデルチェンジして登場だ。フレームを新設計して剛性を高めつつ軽量化を実現し、エンジンもカムシャフ[…]
秋の浜松はスズキ祭り! 3つのミーティングが開催 2025年のスズキミーティングは、3つのモデルシリーズに焦点を当てて開催される。 9月7日(日) 「KATANA Meeting 2025」 会場:は[…]
発表と同時に発売! マットチタニウムカラーのアヴェニス125など新色×5種 スズキは欧州で、日本でいう原付二種に相当する125ccのスクーター×2車をカラーチェンジ。1車は2022年の現地登場以来(日[…]
鮮やかなブルーでスポーティな外観に 欧州においてスズキ「ハヤブサ」が2026年モデルへと更新された。アルティメットスポーツを標ぼうするマシンは基本的に2025年モデルを踏襲しながら、レギュラーカラーが[…]
最新の関連記事(鈴鹿8耐)
『鈴鹿8時間耐久ロードレース選手権』を初めて観戦した模様を動画に収録 この動画では、若月さんが鈴鹿サーキットの熱気に包まれながら初めて目の当たりにするロードレースの“速さ”や“迫力”に驚き、感動する姿[…]
MotoGPライダーのポテンシャルが剝き出しになったトップ10トライアル 今年の鈴鹿8耐で注目を集めたのは、MotoGPおよびスーパーバイク世界選手権(SBK)ライダーの参戦だ。Honda HRCはM[…]
路面温度が70度に迫るなか、2人で走り切った#30 Honda HRC 鈴鹿8耐が終わってからアッという間に時が過ぎましたが、とにかく暑いですね。鈴鹿8耐のレースウイークも日本列島は、史上最高気温を更[…]
15周を走った後の速さにフォーカスしているホンダ 予想通りと言えば予想通りの結果に終わった、今年の鈴鹿8耐。下馬評通りにHonda HRCが優勝し、4連覇を達成した。イケル・レクオーナが負傷により参戦[…]
急きょ2人体制になってしまったHonda HRC 2025年の鈴鹿8耐は事前から話題が豊富だった。 ヤマハは創立70周年を記念してスペシャルカラーのYZF-R1投入と6年ぶりのファクトリー体制の復活を[…]
人気記事ランキング(全体)
カスタムスピリットから生まれた英国ブランド まずMUTT Motorcyclesというブランドについておさらいしておこう。2016年、英国バーミンガムでカスタムビルダーのWill RiggとBenny[…]
50レプリカのフルサイズからミニバイクレースを経てデフォルメフルサイズへ! VR46カラーのTZR50……実はヨーロッパで1997年から2012年まで生産されていたイタリアのミナレリ製エンジンで、現地[…]
どうする? スクーターのエンジンがかからない ※これはまさに、筆者が直面した実話です。我が家のスクーター(TODAY)に乗ろうと思って、車庫から引っ張り出しました。ちょっと久しぶりですね。エンジンをか[…]
オーバー500cc・ビッグシングルの力強さ 世界最古クラスの英国ブランド、BSAが再び日本に上陸した。 歴史的ビッグネームの「ゴールドスター」は1938年から1963年まで製造された、BSAの代名詞の[…]
潮風と愉しむ瀬戸内の海の幸をその場で堪能せよ! ツーリングで心地よい疲労を感じた体に染みわたる、とびきりの港メシはライダーにとって最高の贅沢だ。IKEDA PORT MARCHÉでは、島の牡蠣や地魚を[…]
最新の投稿記事(全体)
用品から観光までバイクライフが広がる一日 「茶ミーティング」の最大の魅力は、その出展ブースの多様性にある。国内外のオートバイメーカーや用品メーカー、卸商といった我々ライダーにはお馴染みの企業が多数参加[…]
日本の免許制度を考慮してナナハン4気筒と同時開発 GS750の弟分。世間にはそういう見方をする人がいるけれど、’76年から発売が始まったGS400を弟分と呼ぶのは、少々語弊があるのかもしれない。なんと[…]
FLHX ストリートグライド:ワイドグライド譲りのファイヤーカラーも選べる! 2025年式ストリートグライドは、その象徴的なバットウイングフェアリングとLEDライトを融合させたモダンなスタイルを持つグ[…]
ドライブのテンションを爆上げ! SNSで話題沸騰のミニシンバル 車での移動時、退屈な信号待ちや渋滞でさえも、一瞬にして車内が刺激的なステージに変貌するギアが存在する。それがHiizle 車用ミニシンバ[…]
カスタムスピリットから生まれた英国ブランド まずMUTT Motorcyclesというブランドについておさらいしておこう。2016年、英国バーミンガムでカスタムビルダーのWill RiggとBenny[…]
- 1
- 2