
2023年9月8日(金)、『バイクラブフォーラム in 静岡・浜松』が浜松市のえんてつホールで開催された。テーマは「バイクカルチャー発祥の地・静岡で若年層の交通安全教育を考える」というもので、文科省による学校安全教育の概要や、埼玉県での「高校生の自動二輪車等の安全運転講習」、自工会の取組みなどを題材としたパネルディスカッション「これから求められる若年層の交通安全教育」が行われた。
●文:ヤングマシン編集部(田中淳麿)
文科省/学校における交通安全教育について、「第3次学校安全の推進に関する計画」により、各校に学校安全計画/危機管理マニュアルが置かれたこと、交通安全教育に係る指導者を養成していること、教職員向けの冊子/DVDといった学校安全資料が配布され、学習指導要領を踏まえての交通安全教育が推進されていること等の説明があった。なお高等学校では、交通安全教育は保健体育の授業で行われており、バイク通学生徒に向けての車両点検/駐車管理/乗車時の行動等など、細かな指導内容となっている。
各校に必ず配布されている学校安全資料「『生きる力』をはぐくむ学校での安全教育」(文科省)。混合交通に潜む危険を知り、自転車/2輪車の特性の理解と安全な利用について説明している。
埼玉県/本連載では細かくお伝えしているが、高校生講習で座学を担当している村上さんが登壇し、三ない運動から交通安全教育に転換した目的や経緯も交えつつ、講習会の内容について説明した。埼玉県では高校生の2輪車事故は減少傾向で、2022年から受講生徒の死亡/重傷事故もなく、講習会が一定の成果を挙げているというのが埼玉県警の考えだ。
自工会/ロードマップ2030で設定したゴールイメージ「2030年に二輪事故死者数半減(2020年比)」に向けて、安全領域での施策を実施しており、高校生に対しては2輪車安全運転教育の意義について「2輪業界の責務として、バイクに乗るすべての高校生の命を守る」ことと説明。隠れ乗りを防ぎ、安全運転教育を届けるためにも、三ない運動の見直しを推進していることを説明した。埼玉県のほか、神奈川県など他府県での活動も紹介された。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事([連載] 2輪車利用環境改善部会)
[1] 7年目の高校生講習も秩父地域からスタート 埼玉県内を6地域に分けて全8回で開催される「令和7年度 高校生の自動二輪車等の安全運転講習」が2025年も始まった。 第1回目の講習会は、6月15日に[…]
講習内容を検討する“指導検討委員会” が開催 2025年1月29日、埼玉県知事公館において「令和6年度 高校生の自動二輪車等の交通安全講習に係る指導検討委員会」(以降、指導検討委員会)が開催された。本[…]
地域活性化ツーリングを開催、移動課題改善への提言も 2024年9月29日に開催された地域活性化・ライダー誘致イベント“伊豆ライダー誘致ツーリング”。 主催は若年層を中心に構成。バイクやクルマ、特定原付[…]
バイク駐車場の拡充に取り組む千葉市 千葉市内には6区で50の鉄道駅がある。中でも千葉駅は千葉県の中心駅として、JR東日本の在来線6線と京成電鉄、さらに千葉都市モノレールが乗り入れている。 都心や成田空[…]
EVは脱炭素社会実現と移動課題の改善に寄与するか 「バイクラブフォーラムin南国みやざき」で実施されたパネルディスカッション、「電動二輪車利活用による社会課題(脆弱な二次交通)解決」において、次のトー[…]
人気記事ランキング(全体)
ホンダ「CB1000F SE コンセプト」が鈴鹿8耐で世界初公開! 8月1日より予選が始まった“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第46回大会のホンダブースにて、CB1000F SE コンセプト[…]
日本では400だが、グローバルでは500(451ccエンジン)のエリミネーター 欧州でエリミネーター500/SEに新色が登場した。日本仕様でプラザエディションとしてラインナップされる『メタリックインペ[…]
キャッチニッパー :作業後のゴミが減り掃除が楽になる、切れ端を飛ばさないキャッチ機能付き 配線や結束バンドを切断した際に切れ端が飛び散るのは仕方がないというのが一般的な常識に対して、一方の刃にプレート[…]
鮮やかなブルーでスポーティな外観に 欧州においてスズキ「ハヤブサ」が2026年モデルへと更新された。アルティメットスポーツを標ぼうするマシンは基本的に2025年モデルを踏襲しながら、レギュラーカラーが[…]
仕事を通じてわかった、足を保護すること、足で確実に操作すること 今回は、乗車ブーツの話をします。バイクに乗る上で、重要な装備の一つとなるのが乗車ブーツです。バイクの装備といえばヘルメットやジャケット、[…]
最新の投稿記事(全体)
世界の二輪市場にBSA復活を知らせる2台の新型車 BSAブランドが再び動き出したのは2016年。自動車や二輪車、物流や不動産など多角的に事業を展開するインド/マヒンドラ・グループが、新たに起ち上げたク[…]
夏場は100℃超えも珍しくないけれど… いまやバイクのエンジンは“水冷”が主流。安定した冷却性能によってエンジンパワーを確実に引き出すだけでなく、排出ガス/燃費/静粛性の面でも水冷の方が空冷より有利な[…]
400cc4気筒ブームの立役者、第3世代の直4を実現したカワサキの戦略 Z1/Z2系からZ650のザッパー系に続くカワサキ直4の第3弾がZ400FX。1980年代初頭に日本で巻き起こった空前のバイクブ[…]
秋の浜松はスズキ祭り! 3つのミーティングが開催 2025年のスズキミーティングは、3つのモデルシリーズに焦点を当てて開催される。 9月7日(日) 「KATANA Meeting 2025」 会場:は[…]
今年の1月から6月までにニューモデルなどを11 機種投入した 大隅さんは、’98年にBMWジャパンに入社以来、ずっとモトラッド部門で勤務され、我々メディアと接する機会の多いマーケティング担当として働か[…]
- 1
- 2