
三ない運動下でもバイク通学を認めていた熊本県立矢部高等学校。周囲を山に囲まれ、公共交通の便が悪いのというが理由だが、二輪車競技部を擁するなど、部活等を通じてバイクと関わる取り組みも盛んに行われている。本記事では、この二輪車競技部の部長を務める堂上千颯さんの練習風景を取材した。
●文/まとめ:ヤングマシン編集部(田中淳磨)
バイク通学ができる熊本県立矢部高等学校
矢部高校が所在するのは、阿蘇南外輪山に位置する山都町(やまとちょう)。周囲を山に囲まれた山岳地帯であり、登校するための交通機関も少ないため、保護者同意で原付免許が取れる。取得した免許証が校内で渡されることでも知られており、通学距離など一定の条件付きでバイク通学も許可される。競技部も一般生徒にバイクを教える場がある。
通学に使う場合は校内規定プレートの装着、指定のジャンパー/ヘルメット装着等の義務がある。屋根付きのバイク置き場は自転車よりも大きい。
矢部高校 二輪車競技部の練習模様
まずは練習場の話をしたい。かつては表通りの広々としたトラクター用練習場を使えていたが、九州中央自動車道 矢部インターチェンジ(仮称)が目の前にできることになり、練習場は道の駅にすべく工事のまっただ中だ。
現在、競技部は学校敷地内の細長いスペースでの練習を余儀なくされているが、地元企業の協力により、使われていない駐車場を使わせてもらえる予定。今後は、校内では原付バイクの、協力企業の駐車場では中/大型バイクの練習を行うようにし、2つの練習場を併用する形になるという。
さて、当時は夏休み中ということもあって今日練習に参加したのは部長1人。越境入学の部員らはまだ他府県の実家に帰省中だった。コロナ禍では二輪車安全運転全国大会の中止が続いており、3年生に至っては一度も大会に出場したことがない状態。このような状況が続くなか部員たちのモチベーション維持も難しいようだ。
うだるような暑さのなか、CB400SFでパイロンスラロームを繰り返す堂上さんは、後輪の走行ラインが気になる様子。時折、マフラーでパイロンを倒すほどの走りをしていたが、本田監督や田中さんにラインの組み立て方、手首や腕の使い方といったレクチャーを受けていた。堂上さんに話を聞いた。
「小さい頃からオートポリスのレースにも連れていってもらってクルマやレースが好きだったので競技部に入ってみようと思いました。入ってみたらバイクも好きになって、OBや部員とツーリングに行くこともあります」
’22年12月1日には、日本二輪車普及安全協会から’23年以降の大会取り止めの声明が出されているが、二輪車競技部の矢部高校における役割はそれだけではない。今後も活躍を期待したい。
堂上さんに走行ラインを教える本田監督。本田監督は二輪車安全運転全国大会優勝者で技術も指導もレベルが高い。
左から二輪車競技部前監督の田中さん、部長の堂上(どうのうえ)さん、現監督の本田さん。田中さんと本田さんも同校OB。現在競技部には3年生4人、2年生1人、1年生4人の男子9人が在籍。
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