
アルパインスターズは、2018年に世界初公開したオフロード向けヘルメット「スーパーテックM10」に続き、オンロード用フルフェイスヘルメット「スーパーテックR10」の開発に取り組んでいることを明らかにした。その写真や動画を入手したのでお届けしたい。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:alpinestars
まず安全性、そしてMotoGPレベルのエアロダイナミクス、快適性を追求
アルパインスターズは、オンロード用フルフェイスヘルメット「スーパーテックR10(SUPERTECH R10)」の開発に取り組んでいることを明らかにした。これは2018年に世界初公開されたオフロード向けヘルメット「スーパーテックM10」(発売は2019年)に続くものだ。その開発チームの一員には、MotoGPライダーを引退したばかりのアンドレア・ドヴィツィオーゾが名を連ねている。
スーパーテックR10は、プロテクション機能と安全性を最優先事項であるとし、この分野で最高品質の製品になることを目指して開発が進んでいるという。アルパインスターズは、イタリアンメイドの優れたデザイン性だけでなく、2018年にMotoGPで義務化された“着るエアバッグ”を市販モデルにも展開するなど、かねてより安全性の追求においても非常に高く評価されている。これは新作ヘルメットにも期待せずにはいられないだろう。
新しいスーパーテックR10は、まず安全性を優先し、次にMotoGPレベルのエアロダイナミクスを追求。風洞実験室とレーストラックの両方で膨大なテストを実施してきたという。その一部にあたるのが、引退直後のアンドレア・ドヴィツィオーゾ氏が、サンマリノGP開催直後のミサノサーキットで走行テストするというものだった。そして安全性、エアロダイナミクスの次に手掛けられたのが快適性だ。
アルパインスターズには10年間、ヘルメット部門が存在し、最初の主要なレーシングヘルメットは前述のスーパテックM10。このオフロードヘルメットは、AMAスーパークロス/モトクロスおよびMXGPのトップライダーたちが着用しており、その中にはイーストSX/250MXチャンピオンのジェット・ローレンス選手らも含まれている。
オンロード向けのヘルメットについてはここ数年で開発が進行しており、ミサノのテストでスーパーテックR10の姿が世界初公開された。また、これまではスーパーバイクや一般的なスポーツバイクでのプライベートテストだったが、MotoGPマシンでのテストもこれが初めてだった。
過去のスーパーテックM10の例に倣うなら、このたび公開されたスーパーテックR10もそう遠くない未来の市販化を期待できそうだ。実際、アルパインスターズは2023年シーズンのMotoGPレースに投入することを目標としており、その後の市販化も(明言はしていないが)視野に入れているに違いない。レース用として発売されるのか、それともストリートリーガルなものになるのか……続報を待ちたい!
【動画】ドヴィツィオーゾがアルパインスターズの新ヘルメットをテスト! / DOVI HELMET alpinestars SUPERTECH R10
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