
ワークマンの’22春夏コレクションの中でも、ライダー向けに特化したものから、これは使えそうだという製品まで、幅広く集めてテストしてみた。本記事ではレインアイテムに注目する。防水用品のラインナップでは他の追従を許さないワークマンは、用途別に各種アイテムを取り揃えており、どれも防水性だけでなく透湿度でもハイスペックなのがポイントだ。
●文:ヤングマシン編集部(大屋雄一) ●写真:山内潤也 ワークマン ●外部リンク:ワークマン
新色のオレンジ登場。蒸れにくさで群を抜く〈ストレッチレインスーツ〉
INAREM(イナレム)とは、ワークマンが独自開発したハイスペックな透湿防水素材で、このレインスーツでは2万5000g/m3/24hという驚くべき透湿度を公称する。’21年の秋冬シーズンに登場して以来、私は半年以上使っているが、ゲリラ豪雨の中を走り続けたとき以外、目立った浸水は一度も経験していない。
何より感心するのは圧倒的な蒸れにくさで、雨が止んで日が差してきても着続けられるほど不快感が少ない。生地は薄くてしなやかなのでコンパクトに収納できるほか、腕の上げ下げがしやすい立体裁断と適度なストレッチ性により非常に動きやすい。’22年に登場した新色のオレンジは被視認性が高く、安全性という点でもこれを強く推す。4900円はバーゲンプライスだ。
【NR001 イージスINAREMストレッチレインスーツ】●耐水圧:2万mm ●透湿度:2万5000g/m3/24h ●サイズ:S M L LL 3L ●色:ベージュ ブラック オリーブ オレンジ ●価格:4900円(上下セット)
カラーバリエーションはベージュ/ブラック/オリーブ/オレンジの4色展開。
ジャケットの裾は後ろ側が長めになっており、お尻をすっぽりと覆ってくれる。パンツはセンターに縫い目のないシームレスヒップ構造で、着座部分からの浸水リスクを軽減。
3レイヤー生地なので裏面はさらりとした肌触りだ。縫製部分はシームテープで処理されている。走行中にバタつきやすいフードはこのように内側へ畳んでおくことが可能だ。
汚れたら丸洗い可能。ポケットの多さにも注目〈BAG IN ARAERUレインジャケット〉
バックパックの上からでも羽織れるバッグインレインジャケットがデビューしたのは’20年のこと。そのバリエーションモデルとして’22年に登場したのがこれだ。マチ付きポケットを前身頃に4つ設けたこのレインジャケットは、商品名にもあるとおり「洗える」のが最大のポイントだ。軽微な汚れなら裏地の内ポケットに畳んで収納し、そのまま洗濯機で丸洗いすればOK。バイクで使うと排ガスや泥跳ねで汚れやすいことから、これはありがたい機能といえる。
また、オンラインストア限定で販売されるSSサイズは、ウエストや腰回りを女性シルエットにリサイズするほか、走行時のバタつきを抑えるために上腕部にはアジャスターまで追加している。これはヒットしそうな予感大だ。
【BIR001 イージスBAG IN ARAERUレインジャケット】●耐水圧:1万mm ●透湿度:5000g/m3/24h ●サイズ:M L LL 3L(ミックスレッドはオンラインストア限定でS/SSを用意) ●色:ミックスグレー ミックスレッド ブラック カーキ ●価格:3900円
カラーバリエーションはミックスグレー/ミックスレッド/ブラック/カーキの4色展開。
後ろ身頃のファスナーを開くとマチが広がり、バックパックを背負った状態でも着用可能に。裾にはドローコードがあるのでバタつきを軽減できるほか、リフレクターも装備。
前合わせのファスナーは折り返しのある二重フラップで覆われており、ここからの浸水を軽減。また、ポケットには止水ファスナーを使用するなど、万全の対策を講じている。
高い防水性で人気を集める定番商品〈3レイヤー透湿レインスーツBIKERS〉
’19年の春夏に登場し、一時期は品薄になるほどライダーの間で話題となったのが、この3レイヤー透湿レインスーツバイカーズだ。’21年には同価格のまま透湿度を1.5倍としたネイビーが登場。人気を不動のものとした。蒸れにくさという点では上で紹介したイナレムシリーズに敵わないが、前合わせからの浸水を防ぐ鉄壁の二重フラップや、バタつきを軽減するための各部のアジャスターなど、バイクでの使用を想定した各部の作りには圧倒的な安心感がある。なお、ネイビーは生地が厚い分だけ収納サイズは他の3色よりもやや大きめだ。
【BR002/A イージス3レイヤー透湿レインスーツBIKERS】●耐水圧:2万mm ●透湿度:2000g/m3/24h(ネイビーは3000g/m3/24h) ●サイズ:S M L LL 3L 5L ●色:ブラック ライムグリーン ロイヤルブルー ネイビー ●価格:5800円(上下セット)
カラーバリエーションはブラック/ライムグリーン/ロイヤルブルー/ネイビーの4色展開。
パンツの裾はマチが大きく広がるので、ブーツの脱ぎ履きがしやすい。なお、ネイビーのみパンツのカラーはジャケットと同色となっており、それ以外の3色はブラックとなる。
ジャケットの上腕部とウエストにはベルクロアジャスターを装備。腕を大きく上げても突っ張りにくい独自の立体裁断や、各部のリフレクタープリントもバイク向きと言える。
デニムライクな透湿防水パンツ〈DENIMYストレッチレインパンツ〉
透湿防水素材として高いスペックを有しながら、見た目は限りなくデニム風な生地を使用したこのオーバーパンツ。ジワジワと浸水しやすいヒップ部分は、生地を二重にしたうえに水抜き穴まで設けるなど、過剰なまでの防水設計となっている。
膝に設けられたプロテクター用のポケットは、ベルクロの留める位置で高さをアジャストできたり、右のふくらはぎにはリフレクタープリントのロゴをあしらうなど、バイク用としての機能が充実している。雨だけでなく肌寒さをもしのげるという点において、活躍できるシーンは広い。
【R1P イージスDENIMYストレッチレインパンツ】●耐水圧:1万5000mm ●透湿度:5000g/m3/24h ●サイズ:S M L LL 3L ●色:ネイビー ●価格:3900円
腰が露出しにくいハイウエストで、中央にはストレッチニットを配置。ヒップポケットは右側が止水ファスナー、左側がボタン付きフラップで、左の太ももにもポケットあり。
裾にはドローコードがあり、タイトに絞ることでここからの浸水を軽減。膝にはメッシュタイプのパッドが装備されており、しかもベルクロの留める位置で高さ調整も可能だ。
実力派生地を低価格で採用〈エントラントレインスーツ〉
ワークマンから、東レのエントラントを使用したレインスーツが久しぶりに登場したので紹介しよう。エントラントは有名ブランドがこぞって採用するほどのパイオニア的な透湿防水素材であり、ネームバリューも非常に高い。
この新作は、上下ともリフレクタープリントの多さがポイントで、夜間走行時の被視認性の高さは大きな魅力だ。ポケットは前身頃2か所のほか、内側にはタブレットも収納できる大型ポケットや、左の上腕部にはペン差しまで設けられている。なお、付属のパンツのカラーはネイビーのみとなっている。
【ER001 イージスエントラントレインスーツ】●耐水圧:1万mm ●透湿度:1万g/m3/24h ●サイズ:S M L LL 3L ●色:ライムイエロー オレンジ ダークパープル ●価格:4900円(上下セット)
内ポケットはこのようにタブレットが収納できるほど大きい。ライムイエローとオレンジは発色が良く、日中でも被視認性が高いのでライダーにこそお勧めだ。
※本記事は“ヤングマシン”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
人気記事ランキング(全体)
使わないのは「どうせ利かない」もしくは「踏んでもよくわからない」…… リヤブレーキをかけているライダーは、驚くほど少ない。 ブレーキペダルを踏んでも利いているかわからない、すぐABS(アンチロック)が[…]
振動の低減って言われるけど、何の振動? ハンドルバーの端っこに付いていいて、黒く塗られていたりメッキ処理がされていたりする部品がある。主に鉄でできている錘(おもり)で、その名もハンドルバーウエイト。4[…]
足着きがいい! クルーザーは上半身が直立したライディングポジションのものが主流で、シート高は700mmを切るケースも。アドベンチャーモデルでは片足ツンツンでも、クルーザーなら両足がカカトまでベタ付きと[…]
ホンダ新型「CB400」 偉い人も“公認”済み ホンダ2輪の総責任者である二輪・パワープロダクツ事業本部長が、ホンダ新ヨンヒャクの存在をすでに認めている。発言があったのは、2024年7月2日にホンダが[…]
一回の違反で免許取消になる違反 交通違反が点数制度となっているのは、よく知られている。交通違反や交通事故に対して一定の基礎点数が設定されており、3年間の累積に応じて免許停止や取消などの処分が課せられる[…]
最新の記事
- 選ばない理由が見当たらない?! ホンダ新型「レブル250 Eクラッチ」は細やかな制御で完成度がネクストレベルに【試乗インプレッション】
- 「みんな、2ストに恋をした」1980ヤマハRZ250/350:バイク史を塗り替えたナナハンキラー【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 「Z900/RSの極上サスを体感!」 K’s-STYLEがSHOWAの高性能フロントフォーク&リヤショック試乗キャンペーンを開催
- ホンダCBが袖ケ浦を埋め尽くした!『CBファンミーティング2025』開催レポート
- 中古相場もわかる! カワサキ「ニンジャ400」歴代モデル図鑑【2019モデル:全車ツートンカラー展開】
- 1
- 2