イクソン「SOHO Aジャケット」試用インプレッション【アジア人向けモデルはインナー込みで良コスパ】

イクソン SOHO Aジャケット

’96年に創業したフランスの2輪アパレルブランド・イクソンの「SOHO」という名のジャケットを試した。どんな車種にも似合いそうなアーバンスタイルで、取り外し可能な中綿入りのインナージャケットを装備。果たして快適性やいかに?


●まとめ:ヤングマシン編集部(大屋雄一) ●写真:真弓悟史 ●外部リンク:モトサロン

[◯] ソフトで動きやすく防寒性は非常に高い

表地にソフトシェルを採用したこのジャケット。裾や袖口にニットをあしらうなど見た目はカジュアルだが、欧州ブランドらしく肩と肘にはCEプロテクター、背中と胸部にはソフトなフォームプロテクターを標準装備している。取り外し可能な中綿入りインナーのほか、アウターは透湿防水という欲張りな仕様だ。

【イクソン SOHO Aジャケット】アウターの表地は光沢感のあるソフトシェルで、湿度の高いアジア向けによりスペックの高い透湿防水メンブレンを採用。着丈や身幅などもアジア人向けに型紙から作り直すなど、その取り組みは注目に値する。●サイズ:S M L XL 2XL ●色:紺 赤 ●価格:3万6520円

サイズ感は、アジア人向けに着丈や身幅、さらにプロテクターの位置まで調整しているだけあり、袖が長すぎるなどの違和感がない。写真で見ると背中のプロテクターの存在感が大きいが、着ている本人はほとんど気付かないレベルだ。表地がソフトシェルなので伸縮性が高く、大きく動いても突っ張り感は皆無だ。

走ってみての印象もいい。透湿防水メンブレンが挿入されているため風を一切通さず、また袖口もタイトに絞れるのでここからの隙間風もなし。特に気に入ったのは肩と肘のプロテクターの位置で、アーバンスタイルながらここまでピタリと各関節に収まるのは非常に稀だ。試乗時はまだ気温が高かったので、主にインナーを外した状態でテストしたが、アウターだけでもブカブカ感がほとんどなく、バタつきも最小限だ。サイジングの素晴らしさを痛感した。

【中綿たっぷりのインナージャケット】単体でも着用可能なサーマルインナージャケットを標準装備。アウターとはすべてボタンで接続されているのが他ブランドとの大きな違いだ。中綿がしっかり入っているので単体でも十分な防寒性があり、冬のライディングを助けてくれるはず。

ライダーであることをさりげなくアピールするために設けられたTPRスライダー。分かる人には分かるという粋な演出と言える。

アウターの内側には防水仕様も含めてポケットが計3か所で、外側は4か所。サーマルインナーは内外合わせて3か所あり、小物の収納には困らないはずだ。

背中にはIX-SOFTフォームバックプロテクターを、肩と肘にはCEレベル1のプロテクターを装備する。アジア人向けにサイズ感だけでなくプロテクターの位置の微調整も実施。

胸部にはIXソフトフォームチェストプロテクターを装備。別売りのアーマーチェストプロテクター(2640円)と交換して保護性能を高めるのも可能。

ボタンやベルクロで固定するタイプの胸部プロテクターにも対応。ライダーを守ることを第一義とするイクソンらしい装備だろう。

[△] 価格込みで不満なし。これは人気が出そう

単体でも着られるインナーが付属して3万6520円はかなりお買い得。勢いが増すのは間違いない。

[こんな人におすすめ] 欧州ブランドのイメージを根底から覆す

各国の異なるニーズに応える製品作りを目指すイクソン。それがきちんと機能していることはサイズ感で理解できた。アーバンスタイルではあるが、対応できる温度範囲の広さや安全性/防水性を考えるとツーリングにも最適だ。


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