細身ながら日本人にも合う「TCXラッシュ2ウォータープルーフ」試用インプレッション

細身ながら日本人にも合う「TCXラッシュ2ウォータープルーフ」試着インプレッション

’82年に創業したイタリアのフットウエアブランド「TCX」の取り扱いをデイトナが本格スタート。今回紹介するのはスポーティなライディングシューズ「ラッシュ2」で、2種類あるうちの防水タイプをテストしてみた。


●文:大屋雄一 ●写真:真弓悟史 ●取材協力:デイトナ

[◯] 前身はあのオクスター。性能/価格とも優秀だ

’99年にオリジナルブランド「オクスター」を立ち上げ、バイク向けのフットウエアは全ての製品でCE認証を導入。BMWやダイネーゼなどのOEMも手掛けるなど、信頼性の高さで知られるのがTCXだ。今回は透湿防水メンブレンを採用したライディングシューズ「ラッシュ2」をテストした。

【TCX ラッシュ2 ウォータープルーフ】●サイズ25.5〜28.5cm ●色:灰×黄 黒 ●価格:2万1450円

同じイタリアンブランドのシューズよりも明らかに細く見えるが、足を入れてみると幅の狭さは感じるものの、上下方向に余裕があるので見た目ほど窮屈ではない。アキレス腱の当たる部分を大胆にカットしているので歩きやすく、またアウトソールは操作性を重視してかやや硬質なものの、クッション性の高いインソールがそれを補っている。

バイクに乗ってみての印象は、さすがと言ったところ。TCXの前身はレーシングブーツで名を馳せたあのオクスターであり、ペダルの操作性やステップから伝わる車体のフィーリングなど、どれも満足のいくものだ。残念ながら時間の都合で雨天走行は試せなかったものの、タンとアッパーを一体化した作りなど、防水に適した構造なので期待できる。

CE認証の保護レベルやかかとのリフレクターなど、安全性に対する配慮も万全で、価格も良心的だ。

【足首の動きを妨げない設計】足首が前後方向に曲げやすい独自のフレックスジャンクションを採用。ベルクロベルトは幅が広く、グローブを着けたままでも着脱が容易だ。かかとにはリフレクターを装備。

世界的ブランドであるアメリカのオーソライト製インソールを採用。実測6mm厚で、フォームの連続気泡によりクッション性に優れる。アウトソールはフラットなタイプで、ペダルの感触がダイレクトに伝わる。

カラーバリエーションはブラック(左)とグレー(右)の2色。

【TCXラッシュ2エア:真夏でも蒸れにくい派生モデル】防水タイプのほかに通気性重視の「ラッシュ2エア」も用意されている。アッパーのサイドにパンチング加工を施し、タンをメッシュ地としたバリエーションモデルで、こちらのカラーバリエーションはガンメタのみ。●価格:1万9910円

[△] ベルクロがあちこちにアタックしやすいかも

足首のベルクロ、ベルト側がオスなのでタンのメッシュ地に引っ掛かりやすく、毛羽立つ可能性大だ。

[こんな人におすすめ] 操作性と安全性を両立する優秀なシューズ

CEでは2輪用フットウエアに関して耐摩耗性や耐カット性、横剛性を定めており、TCXはすべての製品でこれをクリア。デザインだけでなく安全性に対する意識の上でも、このイタリアンブランドは日本メーカーを大きくリードする。


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