世界初・オーリンズ標準採用
時代を切り拓いた革新のエポックマシン:’89 ヤマハFZR750R [OW-01]
- 2020/5/11
●文:沼尾宏明 ※本記事で取り上げる「初」は、公道走行可能な量産二輪市販車としての”初”を意味します。なお、その定義には諸説ある場合があります。
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’89 ヤマハFZR750R [OW-01]〈世界初・オーリンズ標準採用〉打倒RC30、金色の脚までYZFを再現
脅威的なホンダRC30(VFR750R)に対し、ヤマハは打倒サンマルを掲げたワークスレプリカの開発プロジェクトを開始。こうして’89年3月、RC30に劣らぬ造り込みを実現したFZR750Rがリリースされた。’87~’88年の8耐を連覇したワークスYZFに倣い、5バルブはもちろん、車体ディメンション、市販車初のオーリンズ製リヤショックに至る足まわりまで忠実に再現した。価格はRC30を上回る200万円だったが、国内限定500台が即完売。翌’90年、これをベースにしたワークスYZFが、8耐で平忠彦に悲願の初優勝をもたらすことになる。
【’89 YAMAHA FZR750R [OW-01]】■車重187kg(乾) 水冷4スト並列4気筒DOHC5バルブ 749cc 77ps 6.7kg-m ■当時価格:200万円
![’89 ヤマハ FZR750R[OW-01]](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2020/04/yamaha-fzr750r-03.jpg)
【優れた過渡特性、勝つための高級サスペンション】当時はレーサーの定番で、現在もスポーツ車でおなじみ、高級サスペンションのオーリンズ。公道モデルに初めて標準搭載したのが本作だ。当然フル調整式で、別体リザーバータンクやリモコンアジャスターも備える。 [写真タップで拡大]
![’89 ヤマハ FZR750R[OW-01]](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2020/05/yamaha-fzr750R-03.jpg)
【専用パーツを贅沢に注入、ネーミングまでスペシャルだ】水冷5バルブ直4は、FZR750からショートストローク化し、チタンコンロッドも採用。輸出仕様は121psを叩き出す。車体レイアウトもYZF同様だ。OWとはヤマハワークス機の呼称で、その市販車1号の意味を車名に込めた。 [写真タップで拡大]