218psの大パワーを受け止める最新フレーム

’20ホンダCBR1000RR-Rシャーシ詳細解説【完全新設計のNEWフレーム】

  • 2020/1/2
’20ホンダCBR1000RR-R

’04年型の初代CBR1000RRから継続採用されてきたユニットプロリンク式のリヤサスは、’20年型のRR-Rでついに廃止されることになった。完全新設計のフレームとユニットプロリンクにかわる新たなサスペンションマウント方式を採用し大幅なアップデートを狙う。本稿ではエンジン解説編で解説した絶大なパワーを受け止めるシャーシについて解説する。

ユニットプロリンクから脱却を図った新シャーシ

’04年型の初代CBR1000RRから継続採用されてきたユニットプロリンク式のリヤサスペンション。これはMotoGPマシン譲りの技術ではあるが、’02年型RC211Vに由来するもので、もはや最先端とは呼べない。そこでRR-Rにはより現代的な設計を施し、車体構成をアップデートさせた。

とはいえ、フロントまわりに対するリヤからの応力による影響を分散し、メインフレームの軽量化や剛性最適化を図れるリヤサス構造という点では、新型はユニットプロリンクに近い。エンジンを車体の強度部材として積極的に活用し、その後部にリヤショックの上側をマウントすることで、これらを達成しているからだ。

メインフレームの剛性バランスは精密に調整され、従来型と比べて縦剛性は18%、ねじれ剛性は9%アップさせながら、横剛性は11%減らしてある。生産工程までにも手を加えて、左右の「く」の字をつなぐクロスメンバーを完全に撤廃。これはリヤショックをエンジン後部にマウントする設計だからこそできる設計で、メインフレーム単体重量の削減にもつながっている。

ホイールベースは、従来型より50mm増の1455mm。キャスター&トレールは24度/102mm(従来型は23度/96mm)とディメンションも完全刷新され、安定性向上も図られている。

CBR1000RR-R

フレーム剛性の最適化と軽量化なども目的として、リヤショックの上側はブラケットを介してエンジンクランクケース背面にマウントする設計とされた。

CBR1000RR-R

(左)完全新設計となるダイヤモンド型フレームは、2㎜厚のアルミ材により主要な4コンポーネントで構成され、エンジンは6ヵ所で締結される。(右)エンジンを車体の強度部材としても積極的に活用し、太さはさまざまだったがRR時代には存在したクロスメンバー(左右をつなぐパイプ)は完全に廃された。

CBR1000RR-R

ロングスイングアームは、RC213V-Sと同様の設計手法。厚みが異なる18枚のアルミプレス材で構成されている。従来型より32.7mm長い622.7mmに伸長されているが、重量は従来型と同一に抑えられた。縦方向の剛性はグリップ力確保のために維持されたが、横方向の剛性は従来型比で15%減らして、旋回性の向上につなげている。

キャスター&トレール24度/102mm(旧型は23度/96㎜) ホイールベース1455mm(旧型1405mm) タイヤサイズ200/55ZR17 (190/50ZR17)

シートフレームまでも完全新設計

CBR1000RR-R

シートレールは肉薄のアルミ製丸パイプで構成。メインフレームとの上側締結部は、横からではなく上方からラジアルマウントし、幅を抑えることに成功している。

CBR1000RR-R

ハンドルが低く、かつかなり開き気味に装着されているので上半身はかなり前傾し、スポーツ走行に潔く割り切ったポジションだと感じる。足着き性は踵が4~5cmほど浮くものの、リッターSSとしては標準的か。(身長:170cm 体重:70kg)

’20年に新登場するCBR1000RR-Rの詳細解説、次稿では前モデルをベースに高精度化された電子制御システムについて紹介する。

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