2020年モデルはフレーム・エンジンともに新設計! 渡辺学選手がテストライドする

さらに扱いやすく! 最新モトクロッサー『YZ450F』最速インプレッション #ゴー・ライド

  • 2019/10/17

ヤマハはマイナーチェンジと発表しているが、2020年モデルのYZ450Fは、フレーム・エンジンともに新設計されている。この他にも変更点は各部に及び、フルモデルチェンジといってもいい内容だ。その最新モトクロッサーを渡辺学選手がテストライド!

ライダー:渡辺学/写真:長谷川徹/まとめ:小川浩康

フレーム・エンジンともに新設計! 新型YZ450Fは、しなやかさのあるフレームで扱いやすい乗り味になった!

エンジンはシリンダーヘッドをコンパクトに新設計。燃焼室形状、ピストン形状、吸排気ポートも見直し、約300gの軽量化を達成している。コンパクト化と同時に圧縮比が高められ、高回転までスムーズなパワー特性も実現しているという。

アルミフレームは燃料タンク部分の肉厚を2.5mmから2.0mmに下げつつ、エンジン下部のダウンチューブ肉厚は3.5mmから4.0mmへと拡大。エンジン懸架ブラケットは材質を変更するなどで、フレーム剛性を約2%低減した新形状に変更されている。

YAMAHA YZ450F 価格:98万円(税抜き)発売中

さらに‘20年モデルで大きな特徴となっているのが、ハンドル左側に燃料噴射/点火時期のマッピングを切り替える「モードスイッチ」を新採用したことだ。スマートフォンに専用アプリケーションをダウンロードすれば、スマートフォンが「パワーチューナー」となり、好みのエンジン特性にセッティングすることができるようになり、その中から2種類のマッピングをマシンに設定できる。そしてモードスイッチを押せば、走行中でもエンジン特性が変更できるのだ。このヤマハオフロードマシンのトップモデルとなるYZ450Fを、元ヤマハワークスライダー渡辺学選手がテストライド。そのインプレッションを聞いてみよう。

YZ450Fを駆る元ヤマハワークスライダー渡辺学選手。

軽いのに安定感があり、自在にコントロールできる

「跨った時のサスの沈み込み量が少なかったので、硬い乗り心地を予想していたのですが、実際は思った以上にサスがよく動きます。4スト450特有の車体の重さはありますが、下り坂ではそのサスのおかげで乗り心地が断然よくなっていました。敢えてフレーム剛性を下げたことで、ガチガチではなく、しなやかな乗り心地になっていますね。以前は燃料タンク辺りが重かったのですが、それもなくなり、操作性に軽さが出ています。それでいて、ギャップでフラフラすることもなく安定感があるので、ヒラヒラと自在にマシンコントロールできるようになりました。

これはエンジン特性も影響しています。2速/3速なら、どのアクセル開度からでもパワーが出るので、アクセルワークだけで加速したり、マシンの向きを変えたりできるからマシン挙動をクイックに感じて、乗り味も軽く感じられるんです。もちろん、アクセルを全開にすれば、初中級者には扱いきれない450の強大なパワーが出ます。でも、ジワーっと開けていけば、そこまで暴力的ではなく、スムーズなパワー特性になっています。そしてこの時にモードスイッチが威力を発揮してくれます。コースコンディションや体力に合わせたマッピングをセットしておけば、レース後半や疲れてきた時に、ライディングミスを減らしてくれるからです。

レースで勝つための戦闘力を持ちながら、スマホでマイルドな特性にもすぐに変更できるから、全日本をめざすライダーだけでなく、サンデーモトクロスやファンライド用のマシンとしても扱いやすさを感じられると思います。セル付きだし、初めての450としてももおすすめです」

YAMAHA YZ450F DETAILS

幅10mm、高さ5mmコンパクト化し、約300g軽量化した新設計エンジン。燃焼室形状、ピストン形状、吸排気ポート、カムプロファイルが見直されている。圧縮比は12.8から13.0まで高められ、高回転までスムーズなパワー特性を発揮する。

エンジン懸架ブラケットは素材と形状を変更。フロントはスチール製からアルミ製、リヤはアルミ製からスチール製とすることで、しなやかさが向上。コーナー進入時の軽快さと高速域での安定性が改善されている。

写真上:シートはスポンジの密度を増し、硬度を10%アップ。スリム化された燃料タンクと合わせて、体重移動がしやすくなっている。写真下:キャリパーのピストン径を拡大し、剛性を30%向上。ディスクとパッドも新形状となり、制動力とコントロール性を向上している。また、フロントアクスルは敢えて20%剛性を下げることで、軽快なハンドリングを実現している。

新設計フレームに合わせて前後サスもリセッティング。扱いやすいハンドリングとなり、トラクション性とコーナリング性の向上に貢献している。

走行中にもマップ切り替えできる!

エンジン回転数を4段階、アクセル開度も4段階に分けた計16ポイントで、燃料噴射量と点火時期をセッティングできる。こうした調整はアプリをダウンロードしたスマホで行ない、その中から2つのマップを車両側に保存できる。モードスイッチを押すことで、走行中にもマップ切り替えが可能。「勝負をかけたり、自分のミスを減らしたりできるので、モトクロスでも有効ですよ」と渡辺選手。

YAMAHA YZ450F 主要諸元

10

関連する記事/リンク

※本記事の内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。

ゴー・ライド編集部

ゴー・ライド編集部

記事一覧を見る

老舗オフロード雑誌のスタッフが再集結し、新たなオフロードマシン総合誌を立ち上げたのがゴー・ライド。ヤングマシンの姉妹誌だ。