トライアンフ、ストリートトリプルシリーズの最上位モデルとなる“RS”が新型になって2019年11月中旬に発売される。アグレッシブなデザインに組み合わせる並列3気筒765ccエンジンは、Moto2™テクノロジーを反映て123馬力を発生。中速域の出力&トルクは9%も向上しているという。
ユーロ5適合とパフォーマンスアップを両立したエンジン
トライアンフは2019年からMoto2™にエンジンをワンメイク供給、このエンジンを搭載したデイトナMoto2™ 765リミテッドエディションの発売も予告している。このMoto2™テクノロジーによるハイパフォーマンスエンジンをネイキッドマシンに搭載したのが、新型ストリートトリプルRSだ。
トライアンフのアイコンともいえる並列3気筒だが、ストリートトリプルRSが搭載するのはユーロ5に適合する、トライアンフのMoto2™エンジンチームによって開発された765ccエンジンだ。最高出力こそ123馬力で変わっていないものの発生回転数は50rpm高い1万1750rpm(従来は1万1700rpm)、最大トルクのほうは8.06kg-m/9350rpm(従来は7.85kg-m/1万800rpm)と増強しながらも、発生回転数はむしろ下げられ、脱出加速にとても有効なミッドレンジのトルクと出力は、なんと9%ものパフォーマンス向上を実現している。クラス最軽量の車体と相まって、コーナーからの立ち上がりは痛快に違いない。
スタイリングもアグレッシブだ。新型ツインLEDヘッドライトは睨みを利かせたポジションライトと組み合わせ、新型ミラーとともに新鮮な表情を演出。新しいボディワークはモダンな新カラーで彩られる。
走りに関する装備も豪華そのもの。シフトアップ/ダウン対応のクイックシフターのほか、5つのライディングモードや調整可能なABS、トラクションコントロールなど電子制御はスーパースポーツに迫る。また、足まわりにはブレンボ製M50ラジアルモノブロックキャリパー、オーリンズ製フルアジャスタブルSTXリヤショック、ショーワ製φ41mmビッグピストンフロントフォークを備え、タイヤはピレリのディアブロスーパーコルサSPを履く。スリップアシストクラッチも標準装備だ。
驚くべきは、これほどの装備とパフォーマンス向上を誇りながら、価格は従来型を踏襲する143万7000円としていること。試乗インプレッションも近いうちにお届けできそうなので、楽しみにしておいてほしい。
TRIUMPH NEW STREET TRIPLE RS ディテール
TRIUMPH NEW STREET TRIPLE RS スタイリング/主要諸元/カラーバリエーション
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