このスタイルと色に惚れたら迷わず買い

ホンダ VFR800F試乗インプレッション【変わらないこと。そこに価値のある無二のV4ツアラー】

  • 2019/7/25
2019 HONDA VFR800F

’17年にサイレンサーを変更するなどモデルチェンジを実施したVFR800Fに、新色のトリコロールが登場。新色のパールグレアホワイトの元ネタは、’86年に北米で販売されたVFR750Fインターセプターだ。今回は、長年ハイテクイメージで押してきたVFRシリーズの最新モデルの試乗を通し、スポーツツアラーとしての実力を再検証する。

(◯)手の内にある107ps トリコロールは好印象

’14年にラインナップに復帰して以来、5年ぶりに触れるVFR800Fはやけに重く感じた。事実、公称243kgはCBR1000RRより47㎏も重く、また近しい排気量で鉄フレームを採用するNC750Sと比べても25kgも上回る。そう、錯覚などではなく、実際に重いのだ。

2019 HONDA VFR800F

【HONDA VFR800F[2019]】主要諸元■全長2140 全幅750 全高1210 軸距1460 シート高789/809(各mm) 車重243kg ■水冷4ストV型4気筒DOHC4バルブ 781cc 107ps/10250rpm 7.9kg-m/8500rpm 変速機6段リターン 燃料タンク容量21L ■ブレーキF=Wディスク R=ディスク ■タイヤF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●価格:149万4720円(赤は141万9120円)●色:白(トリコロール)/赤

2019 HONDA VFR800F

【2-4バルブ可変のハイパーVTECを採用】781ccの水冷90度V4は180度クランクや、2バルブと4バルブを切り替えるハイパーVTEC、トラクションコントロールなどを採用。最高出力は’17年型で105psから107psへ。最大トルクも微増した。

まずはエンジンから。回転数に応じて作動バルブ数を切り換えるハイパーVTECを採用した781cc水冷90度V型4気筒は、排気量からイメージするほど下からトルクフルというわけではないが、スロットルの動きに対して忠実に、かつ滑らかに加速する。そして、動き始めてさえしまえば、先ほど感じた取り回しの重さはフッと消えるのだ。V4特有のドゥリュリュリュッという不等間隔爆発サウンドと、それに伴う脈動感はどこまでも体に心地良く、これを味わうためだけにVFRを手に入れたいと思うほど。スロットルを開け続けると、約6500rpmを境に2バルブから4バルブへと切り替わり、加速感が一段と増す。とはいえ、上乗せされるパワー感は、最新モデルの多くが採用するモード切り替えのスポーツとレインほどの差ではなく、ライダーを適度に高揚させる程度のもの。気が付けばレッドゾーンの始まる1万1750rpmまで引っ張っており、誰もが最高出力107psを扱いきれるようセッティングしたことに感心させられる。

 

ハンドリングは、直進時、旋回時ともリッタークラスのような安定性があり、主戦場がヨーロッパであることを実感させられる。’90年代後半にホンダが熱を上げていたピボットレスフレームの影響か、はたまた純粋に車重のせいかは不明だが、特に高速域になるほど倒し込みや切り返しが重くなり、シャキッとした反応が希薄に。だが、どんな操作でも寝かせてさえしまえばオンザレール感覚で向きを変え、旋回中のギャップもスムーズに吸収する。モノブロックキャリパーを採用したフロントブレーキは、この車重に対して十分以上の制動力を発揮し、またリヤは非常にコントローラブル。防風効果の高さもスポーツツアラーとして及第点だ。

2019 HONDA VFR800F

【高コストなパーツを惜しみなく多用する】ピボットレスのアルミツインチューブフレームやダイキャスト製のシートレール、質感に優れた中空ホイール、高剛性なモノブロックキャリパーなど、注目すべき部分多し。シングルシートカウルが同梱される。

2019 HONDA VFR800F

シート高は789mmと809mmの2段階に調整でき、写真は高い方にセットした状態。上半身は軽く前傾し、適度にスポーティなライポジとなる(身長175cm 体重62kg)。

2019 HONDA VFR800F

ハンドルバーは純正アクセサリーのプレート追加でグリップ位置を上方に13.5mm、手前に6.5mm移動することが可能。多機能なメーターはグリップヒーターの温度段階も表示する。

2019 HONDA VFR800F

フロントはカートリッジ式のφ43mm正立式フォーク、リヤは片持ち式スイングアーム+リンク式モノショックで、前後ともプリロードと伸び側減衰力が調整可能。ABSを標準装備する。

2019 HONDA VFR800F

ロー2灯+ハイ2灯ヘッドライトとポジションランプ、ストップ+テールランプにLEDを採用。

2019 HONDA VFR800F

フロントシートは高さを2段階に調整可能。リヤシート裏面には荷掛けベルトを備える。標準装着のETC車載器は’17年型から2.0となった。

(△)基本設計に懐かしさ。アップデートに期待

トラコンの作動感は1~2世代前という印象で、ウインカーのオートキャンセラーも反応はいまいち。クラッチはアシスト&スリッパーではないのでレバー操作が重く、V4ゆえに信号待ちではエンジン熱がライダーを襲う。今後の改善に期待。

(結論)こんな人におすすめ:このスタイルと色に惚れたら迷わず買いだ!

長年ハイテクイメージで押してきた歴代VFRだが、最新モデルの基本設計は’90年代後半にまで遡るわけで、走りからも懐かしさが感じられた。とはいえ、スポーツツアラーとしての実力は高く、ホンダV4の楽しさを再確認できた。

2019 HONDA VFR800F

【忠実な再現度にAMAファン感涙!】新色のパールグレアホワイトの元ネタは、’86年に北米で販売されたVFR750Fインターセプターだ。白×青×赤のトリコロールでW ・レイニー選手他がAMAスーパーバイクで活躍したことから、このカラーはVFRにとって特別なのだ。

●写真:山内潤也
※取材協力:本田技研工業

※ヤングマシン2019年7月号掲載記事をベースに再構成

大屋雄一

大屋雄一

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『ヤングマシン』にて厳正なる新製品テストを担当するベテランモーターサイクルジャーナリスト。

ホンダ VFR800Fの価格情報 新車・中古バイク検索サイト ウェビック バイク選び

ホンダ VFR800F

ホンダ VFR800F

※ 価格は全国平均値(税込)です。

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