警察庁が発表した’18年の犯罪統計によると、昨年のバイク盗難件数(認知件数)はマイナス4892件の1万5292件。9年連続の減少となった。これは5年前の5万1000件に比べ3分の1以下となる。
近年の盗難認知件数はピーク時の10分の1以下で推移
警察庁が発表した’18年の犯罪統計によると、昨年のバイク盗難件数(認知件数)は前年比マイナス4892件(マイナス24,2%)の1万5292件。9年連続の減少となった。これは5年前の5万1000件に比べ3分の1以下となる数字だ。
バイクの盗難認知件数は、’00年の25万件をピークに翌’01年から’05年まで毎年前年比20%前後の大幅な減少率で推移し、’06年には9万件台に。その後は鈍化傾向となり、’09年にはわずかに増加。しかしその後は再び減少傾向が続き、’16年には前年比31.5%と大きく減少した。
認知件数がピーク時の10分の1位かで推移している要因としては、シャッターキーやイモビライザー等の搭載といった、ハード面での対策が普及していること、また、自動車と同様に中古車の不正輸出対策が強化されたことや、解体施設「ヤード」の規制条例が千葉県(2015年)、茨城県(2017年)で施行され、届け出や取引の記録、書類の保存が義務化されるなどの対策強化などの効果が上がっているものと思われる。
一方、検挙率は17.3%と低いものの、前年より2.4%上がっているのは朗報。検挙された人員は2652人で、そのうち少年は1058人となる。
ちなみに警視庁管轄の東京都では、2018年中のバイク盗難発生件数(認知件数)は1515件で、前年比で-215件(-12.4%)となっている。この認知件数の内訳では、発生場所でもっとも多かったのが住宅敷地内で61.8%、次いで駐車場/駐輪場、道路上の順となっている。
警視庁が提唱する『オートバイ盗の防犯対策』とは
・車両から離れる時は短時間でもをハンドルロックをしてキーを抜くようにしましょう。
・防犯性の高い補助ロックも使用しましょう。
・盗難防止装置を取付けましょう。
・駐輪する時はカバー等を掛けましょう。
・グッドライダー防犯登録をしましょう。
・防犯対策がしっかりとられている駐車場&駐輪場を利用するようにしましょう。
(安易に人が入場できない構造になっており、車体をつなぐ固定物がある/フェンス等が設置してあり、夜間でも照明設備で明るさと見通しが確保されている/管理人が常駐している。または、防犯カメラが設置されている)
関連する記事/リンク
一般社団法人 日本自動車工業会(自工会)発行のモーターサイクルインフォメーション2019年5月号によれば、今年の3月27日に警視庁が「運転免許統計 平成30年版」を公表。2018年における二輪車の運転[…]
免許証の有効期限が、西暦と元号の併記になることが決まった。 2018年8月、警察庁は外国人ドライバーの増加などを理由に、マイナンバーカードと同様に元号から西暦に変更する案を公表。だが、一般から意見公募[…]
二輪車の利用環境には課題が多い。今回は、さまざまな課題の根本ともなっている「三ない運動」の問題について考える。「高校生にバイクは不要」と強硬な姿勢だった埼玉県がいま、大きく変化してきている。 三ない運[…]
二輪車の利用環境には課題が多い。今回は、「駐車できない」ことが発端となり、身近な経済活動が脅かされている問題について考えたい。 「停める場所がない!」都心にバイクを停められず、軽トラに乗り換える事業者[…]