第47回マシン・オブ・ザ・イヤー2019

ホンダが2019年モデルの撮影会を実施#5

2019ホンダCBR400Rがスポーツ性アップ、細部に至るまで改良も【映像でチェック】

  • 2019/4/2

【CBR400R(右)/CBR650R(左)】

春のバイクシーズンを前に、各メーカーから続々とニューモデルが登場。ホンダの注目は650、400と2台の“R”がモデルチェンジとなったCBRシリーズだ。ここでは、弟分の400をヤタガイヒロアキがレポートする。

細部に至るまでの改良も確認

エンジンや車体を共通化することで、複数のバリエーションモデルを展開してきたホンダの2気筒400ccシリーズ。正直なところ、全く方向性の違うモデルで足回りを共通化するなど、無理している部分も少々見受けられた。しかし売れ行きが好調なこともあって、今回のモデルチェンジでCBR400Rと400Xはそれぞれのキャラクターに合わせて、大々的に性能進化することになったのだ。

さて新しくなったCBR400Rを見ていこう。とにかく目を引くのがスイングアームのアクスルシャフト部だ(細かい!?)。前作のような切りっぱなしの角パイプにフタをする作りではなく、きちんエンド部分が溶接された、スポーティな構造に変更されているのだ。“オシャレは足元から”というが、スポーツバイクこそ足元からである。いくら外装をカッコよく仕上げてもてスイングアームが角パイプの切り落とし構造だと、逆にその部分が気になってしまうもの。ここはライバルに大きく差をつけたポイントだ。

【HONDA CBR400R 2019年型国内仕様 価格:79万3800円】外観が刷新され、よりCBRらしさを増した新型400R。マフラーの排気口も上下2つに並び、眉毛状のポジション灯があれば250RRにかなり近い印象だ。

【HONDA CBR400R 2018年型国内仕様 価格:78万3000円】海外モデルCBR500Rの2気筒エンジンのストロークを変更し、国内の免許制度に合わせて排気量を399ccとした日本専用モデル。2013年から発売され、写真は2016年に登場した2代目となる。

エンジンやカムプロフィール変更でトルクアップ

開発陣がかなりこだわったというエンジンまわり、カムプロフィール変更によるトルク増強にも触れておきたい。バルブのリフト量を大きくするとともに、開閉タイミングを吸い始めを遅くして早く閉じるようにしたことで、3000~7000回転でなんと3~4%ものトルクアップに成功した。このトルクアップは、発進時はもちろん、中間加速や追い越し加速でもしっかり感じられるようになっているという。

この他にもABSやフューエルインジェクションといった電子制御の精密化をはじめ、トランスミッションにリヤショックと、性能アップが行われた箇所をあげていけばキリがない。車体にエンジン、制御系ととにかく全体的に性能アップ。これが今回のモデルチェンジの要点である。残念なら試乗は叶わなかったが、その乗り味は、“別モノ”と言えるキャラクターに変化しているだろう。続報に注目だ。

バルブタイミングおよびリフト量、インジェクターの最適化を図るなど、低中回転域のトルクを向上させ、⼒強い加速と心地よい吹け上がりを実現している。

シート高785mm。ハンドル位置を下げるもそれほど前傾はきつくなく、目線も上目づかいにならずに前方を見ることができる印象。これならで長距離のツーリングもラクそうだ。足つきにも余裕がありガニまたでも踵までベタづきだった。ライダーの身長は172cm、体重は68kgだ。

同じ普免のRRと比較してみた。シート高790mm…であるものの、上半身の前傾具合はやはり“RR”という印象で目線も上目遣いになる。ただし足の曲がりがそれほどきつくないのでツーリングも可能だ。足つきは、シートがスリムなおかげでベタづき。

主要諸元■全長2080 全幅755 全高1145 軸距1410 シート高785(各mm) 車重192kg(装備)■水冷4スト並列2気筒 399㏄ 46ps/9000rpm 3.9kg-m/7500rpm 変速機6段リターン 燃料タンク容量17L ■ブレーキF=ディスク R=ディスク タイヤサイズF=120/70ZR17 R=160/60ZR17

トップブリッジ下に取り付け位置が変わったセパレートハンドル。ハンドルは低く前方に出たスポーティなポジションとなり、ライダーポジションでいうと8度前傾が強まっている。

より大きな液晶画面となったLCD メーター。機能面ではキアポジション表示や瞬間燃費、平均燃費などの機能が追加されている。パネルそのものは400Xと共通だ。

スリムになったLEDウインカーやデカールの効果も大きいが、フロントマスクはより尖りを増した印象だ。ハンドル切れ角は3度減って32度へ。それでも十分切れる数値である。

鋭いイメージを強調するためにタンク形状を見直されているのだが、容量は、逆に1L増量した17Lへ増量している。タンクキャップは利便性の高いヒンジ式。

バルブタイミングとリフト量が与えられ、出足や中間加速でのトルク感アップを追求。兄弟車の400X比で、吹け上がりを重視した専用のFIセッティングが施される。

【開発者インタビュー】400の”R”はスポーティに正常進化

「デザインコンセプトは“Sharp and Wedge”。ライディングポジションから設計を見直すことで、アグレッシブなデザインになった」という今回のモデルチェンジ。具体的には直線を基調にスピード感を持たせたフロント/ミドルカウルと、幅を絞り込んだライダースペースによりメリハリを強調。ポジションに関しては、アップライトでツーリング向きだった前作に比べ、よりスポーツ走行に向いた前傾姿勢へと変更。前作ではトップブリッジ上だったハンドル締結部をトップブリッジ下へと移設し、スポーティな姿勢を作り出しているという。このポジション変更のおかげでフロントマスクをより下げることが可能となり、低く構えたスポーティなシルエットが得られたのだ。確かに前作は、
ちょっとフロントカウルが大きくツアラー的な雰囲気だったが、小顔化したことでCBR250RRと並べてもコンパクトにまとまっている印象を受ける。“R”としてのスポーティさを増した結果である。

“RR”コンセプトであるCBR250RR(右)と比べても遜色ないスポーティな尖り具合が与えられた新型CBR400R(左)。

●文:谷田貝 洋暁 ●写真:山内潤也

※ヤングマシン2019年5月号掲載記事をベースに再構成

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本誌編集長。雑誌は生き残りタイアップ全盛期だというのに、ひとり次期型ネタを嗅ぎまわって反感を買う現代のスクープ魔王。
■1972年生まれ
■愛車:BMW R100GS(1988)