華男(はな)よりバイク!! by 岡崎静夏

岡崎静夏×CB125R:三浦半島一人旅・のんびり半日ツーリング

  • 2019/2/24
岡崎静夏×HONDA CB125R

昨年2018年にはMotoGP Moto3クラスに参戦するなど、ロードレースシーンで活躍を続ける岡崎静夏さん。本日の相棒・ホンダCB125Rを駆って、自宅のある横浜から三浦半島へとのんびり半日ソロツーリングに繰り出した。

岡崎静夏

岡崎静夏(おかざき・しずか)1992年生まれ、神奈川県横浜市出身。’12年から全日本ロードJ-GP3クラスに参戦し、’16 年にはランキング6位に。今季は筑波大会での負傷が響きランキング13位に沈んだが、チャンピオン獲得は決して諦めない。

CBこそ私にとっての「バイク」

突然ですが問題です。今年は何の年でしょう? はい正解。そう、今年はホンダCB誕生60周年なんです。

ホンダのフラッグシップモデルの称号として愛され続けていた「CB」の車名は、’59年のベンリィCB92スーパースポーツから使われ始めたそう。CB92は2気筒124.67ccエンジン。それでスーパースポーツですから、時代を感じますね。

自分が生まれる33年前のことなので、もちろん当時のことは分かりません。でもCBっていう名前には、グッとくるものがあるんです。

というのは、私のちっちゃい頃の憧れのバイクは、父が乗っていたドリームCB400FOUR、ヨンフォアなんです。今は父も手放してしまったけど、いつ見てもカッコいいなと思います。

HONDA DREAM CB400FOUR [1974]

【HONDA DREAM CB400FOUR [1974]】CBスーパースポーツの原点に返り、欧米に流行の兆しがみえたカフェレーサースタイルや、4本の排気管を1本のマフラーに導いた集合排気システムをいち早く採用し高い人気を得た。■空冷4ストローク4気筒OHC 408cc 37ps/8500rpm 183kg 4キャブレター 6段変速

自分にとっての街乗りバイクって、CBが軸なんですよね。たぶん父のヨンフォアの影響だと思うんですが、丸目で、欲を言えばスポークホイールのネイキッドらしいネイキッドが、バイクの基本だと思ってるんです。

もちろんレースはまた別。速く走ることだけを考えるなら、そりゃあフルカウルのCBRシリーズになります。でも、街乗りするならCB。

…というわけで、今日はCB125Rに乗って、自宅のある横浜から三浦半島までちょっとひとっ走りしようかと。125ccだから高速道路を走れないけど、私は下道をトコトコ行く方が好き。あちこち寄り道して、おいしいものを食べたり、きれいな景色を見たりしながら、のんびり走りたい派ですね。

三浦海岸

【三浦海岸(神奈川県)】東京圏からなら下道でも気軽に足を伸ばせる魅惑のツーリングスポット。箱根や伊豆に行かなくても、一面に広がるキャベツ畑に望む伸びやかな海や、ちょっと昭和ムードの観光地、そして海の幸を中心としたグルメが楽しめる。

来季も全日本J-GP3に参戦。技術も体力ももっと高めたい

風は冷たいけど日差しはあったかい冬の日に、三浦半島に向けてトコトコ走りながら、自分にはすぐ分かりました。CB125R、小排気量だけどリッパに「CB」です。

いちばん驚かされたのは、サスペンションの上質さ。125ccクラスでありながら上位モデルにもひけを取らない、しなやかな路面追従性で、初期はしっとり、奥ではしっかり踏ん張ってくれます。

岡崎静夏×HONDA CB125R
岡崎静夏×HONDA CB125R

これはなかなかの乗り味! すっかり楽しくなってきた自分が、つい考え始めてしまったのは、はい、ステップワークです。

去年の骨折の影響でまだ思うように体が動きません。特に問題なのは左足首。その影響もあるのか、左右のステップワークが同じようにできないんです。来シーズンに向けての課題ですね。

そして、バイクに乗るための筋力を取り戻すには、バイクに乗るのがイチバン! 通勤はもちろんバイクだし、この間もツインサーキット茂原でグルグルと8の字の練習をしました。

もちろん今日もCB125Rを走らせながらステップワークの勉強です。下道をトコトコ走ると、いろんなコーナー、いろんなシチュエーションがやってくるので、いい練習になるんです。

岡崎静夏×HONDA CB125R
岡崎静夏×HONDA CB125R

さて、チラッと「来シーズン」と言ってしまいましたが、’19年も去年と同じ体制で、全日本J‐GP3クラスに参戦します。

狙いはズバリ、勝つことと、チャンピオン獲得! コハラレーシングの小原斉監督やメカニックで弟の慎、関係者の方たちのサポート、そして皆さんからの声援を力にして、精一杯戦いたいと思います。

岡崎静夏×HONDA CB125R

今年、自分は27歳になります。もっと若い頃の人生設計では、もう結婚してるはずなのにな〜。おかしいな〜。子供だって大好きなのにな〜。

今の自分の人生は、想像してたものの斜め上を行っているような感じがします。いい意味で、いろんな物事が自然に進行していくんです。

でも、レースすると決めたからには、とりあえずはレースのことだけ考えればいいかな。バイクとレースが面白くて仕方がないから、それ以外のことはいいっ!

「自分はもうレースできない」と思うまで、戦い続けるんじゃないかな。そして、今のところそんな風に思うことはなさそうです。誰かに止めてもらうまで、私は走り続けます。

岡崎静夏×HONDA CB125R

横浜から横須賀を抜けると、ぐっと緑が増えてきました。三浦半島に近付きながら、自分は結局レースのことしか考えていないし……。

ちょっとひと息入れたくて、浜辺を歩きました。大根がたくさん干してあります。たくあん用に天日干ししているそうで、冷たい海風に当てることで水分を抜くんだとか。

たくあんは疲労回復を手助けしてくれるビタミンB1、新陳代謝を促すビタミンB2、ビタミンC、それに骨を丈夫するカルシウムもたっぷり。これはレースに役立つぞ……って、またレースの話になっちゃった。

岡崎静夏×HONDA CB125R

走りながら、思い出しました。自分は二俣川運転免許センターで普通二輪免許を取ったんですが、その時の試験車両はCB400SUPERFOURでした。CBには何かと縁がありますね。

CB400SFも、今日乗っているCB125Rも、スポークホイールじゃないし、デザインはモダンです。でも扱いやすさは共通してるし、CBってどれも「いい乗り物を走らせてるなぁ」って思えるんです。

試験場では「乗るのはうまいけど、確認はまだまだですよ!」と注意されたのを思い出すなぁ。「目だけじゃなくて、見る方向に頭ごと向けなさい」って。

10回以上行って、ようやく受かったんですよね。レースと公道はまったく別のものだと思い知らされたし、公道は公道の楽しみ方をすればいいんだなって分かりました。

岡崎静夏×HONDA CB125R

実際、こうしてCB125Rで走っていても、自分は何の不満も感じません。13psと聞くと「加速とかどんな感じかな」と思うけど、走ってみると公道では十分です。

しかも、軽いから気兼ねなくまたがれるのがいいですね。自分はバイクで出かけながらあちこち寄り道するのが大好きなんです。CB125Rならパン屋さんやベーグル屋さんに気軽に寄ろうかな、と思えます。ちなみにお米よりパン派です。

特に、噛んだ時にコンプレッションがかかってるパンがいいですね。テンションよりもコンプレッション。スプリングレートが高いより、減衰が効いているパンが好みです。

……あっ。

岡崎静夏×HONDA CB125R

気が向くままにバイクを停めて、細道も構わず分け入って、あちこち立ち寄る「各駅停車ツーリング」は、125ccがもっとも得意とする分野。「停めて・降りて・またがって・走り出して」という動作にストレスがない。三浦半島周辺はまさにCB125Rにぴったりなステージで、静夏さんも大満足の旅となった。

●写真:真弓 悟史
●取材協力:ホンダモーターサイクルジャパン、アライヘルメット、ヒョウドウプロダクツ、アルパインスターズ

※ヤングマシン2019年3月号掲載記事をベースに再構成

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高橋 剛

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カート上がりのバイク野郎。心震わす原稿が得意で、あのスポーツ名門誌・Sports Graphic Numberにも寄稿したりしなかったり。セッティングさえ出れば怖いものなしの隠れ文豪。