生まれ変わるハーレーが新規軸を投入!

輸入車バイク未来予想〈ハーレー〉水冷Vツイン&250中免モデルが来る!?

HARLEY-DAVIDSON [IMAGE CG]

未来の新車を大胆に予想(×妄想)することでおなじみの『ヤングマシン』。海外勢の動向に目を移すと、2019年以降大きな波が起きそうなのがハーレーダビッドソンだ。今後10年間で100ものニューモデルを投入するというから驚きだが、その中でも我々は水冷Vツインスポーツと250ccクラスの新規投入に注目した。

生まれ変わる老舗ブランド・ハーレーダビッドソン

大排気量の空冷Vツインにロング&ローフォルム…、いわゆる伝統の”アメリカン”スタイルを頑なに守ってきたハーレー。今後さらなる成長を狙い、10年間で100ものニューモデルを投入していく。その中にはアドベンチャーモデルや250〜500ccの小排気量車といった従来のイメージを覆すマシンが多数含まれている。

【まずは濃いキャラ”パンアメリカ”が登場】新開発の水冷Vツインは、500〜1250ccを用意し、多彩なモデルに搭載される。’22年までにファイター系は9車種、クルーザーは5車種が登場予定だ。まず最初に登場するのは、同社初のアドベンチャー=パンアメリカ1250。衝撃的な重厚さで、走行動画ではかなりの走破性を見せる。また、前述のストファイを含め、975ccと1250cc版があり、スポーツスターのように複数の排気量帯を展開する模様。さらに得意のクルーザーにも水冷Vツインを積む。

HARLEY-DAVIDSON PAN AMERICA 1250/CUSTOM 1250
(左)PAN AMERICA 1250 [2019]:戦車のような迫力と近未来的な顔を持つADVモデル。オフ走行を考慮し、チェーン駆動を採用する。(右)CUSTOM1250 [2020]:クルーザー系にも新作の水冷60度V2を搭載。ダートトラック風の外装と水平基調のアップマフラーが特徴的だ。同じく水冷60度で、’17年に生産終了したV-RODの後継的な役割を担う模様。

新しい水冷ブランドを続々と展開予定

その中でまず注目したいのは、新開発のDOHC4バルブ60度水冷Vツイン975ccを積む「ストリートファイター」(仮称)。筋肉質なデザインを持ち、欧州市場がターゲットとなる。ハーフカウル+セパハン仕様のモックアップも公開されており、Vツインスポーツの投入にも期待ができるのだ。

【新顔ストファイにはカフェ仕様もある?!】’20年に、新作の水冷60度Vツインを積んだ、マッシブなストリートファイター(仮称)を投入予定。さらに公式動画には、ハーフカウル付きのモックアップやスケッチが確認できる。その脇には、かつて打倒ドゥカティを目指して開発されたスーパーバイク用ホモロゲマシン=VR1000の姿も。驚速のスポーツカフェがクル?

HARLEY-DAVIDSON STREETFIGHTER [2020]
HARLEY-DAVIDSON STREETFIGHTER [2020] エンジンが際立つイマ風のマッスルNK。前後シリンダーの左右オフセット量がほぼなく、伝統のナイフ&フォーク式コンロッドと推測できる。フレームは前後分割式で、エンジンを強度部材に使う最新の車体構造だ。
HARLEY-DAVIDSON STREETFIGHTER [2020]
カウル仕様のモックアップとスケッチも公開。デザイナーの背にあるのがアルミフレーム+水冷Vツイン996ccのVR1000だ。

【ヤンマシ予想】HARLEY-DAVIDSON VR Cafe

HARLEY-DAVIDSON VR Cafe [IMAGE CG]
HARLEY-DAVIDSON VR Cafe [予想CG] ストリートファイターにハーフカウルを装着。VR1000に倣い、本誌では”VR Cafe”と命名。SBKマシンよりライトな公道向けのイメージだ。

’20年には待望の中免ハーレーも来る!?

さらに目玉は250。詳細は不明だが、前述のニュー水冷Vツインに着目してみた。このエンジンは、500〜1250ccの排気量で多機種展開すると予告されている。本誌では、最小の500ccからリヤシリンダーを取り去って単気筒化し、250cc化すると予想。ハーレーは同様の手法で1000ccVツインを500ccの単気筒とした”前例”があるのだ。

HARLEY-DAVIDSON SHORTER/STREET 500
【現行ハーレーで最小は500cc、歴代では65ccだ】(左)SHORTSTER [1972]:イタリアのアエルマッキ傘下時代に製作された同社史上最小の65ccモデル。2スト単気筒を積むハーレー版モンキーだ。熱烈なコレクターも存在!(右)STREET 500:インドで生産したストリート500を’15年から現地へ投入。現行ハーレーで最も小排気量だが、今後はさらに下を充実させ、売上拡大を狙う。

さて、250ccの市販化は公式に発表されたが、ツインかシングルかは不明。本誌が予想してみたのはシングルだ。CGでは、新開発の水冷60度Vツイン500ccからリヤシリンダーを取り去り、単気筒化。これで合理的に250ccになるというワケだ。ハーレーは’00年に同様の手法でビューエルXB9系の984cc空冷V2をシングル化した「ブラスト」を発売した過去がある。いずれにせよ’20年、インドを皮切りにアジア市場に投入されるという250ハーレーをワクワクしながら待ちたい。

【ヤンマシ予想】250 CUSTOM

HARLEY-DAVIDSON 250 CUSTOM [IMAGE CG]
XR250をベースに、上に掲載したCUSTOM1250のニーゴーバージョンを妄想。単気筒ながら、雰囲気はまんまハーレーだ。 CUSTOM1250のファットタイヤとスポーティな外装に単気筒を合成。883などを指して「プアマンズハーレー」と呼ぶ人もいるが、250もデザインと質感が高ければ爆発的に支持されるハズだ。

【ヤンマシ予想】XR250

HARLEY-DAVIDSON XR250 [IMAGE CG]
ダートラレーサー=XR750をイメージした電動バイクが’21〜’22年に導入予定。この車体に水冷単気筒を積んでみた。日本でもウケそうだが?

※ヤングマシン2019年2月号掲載記事をベースに再構成

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