第47回マシン・オブ・ザ・イヤー2019

KTMよりも自分たちとの闘いを強調する

【ダカールラリー2019】ホンダが30年ぶりの勝利へ体制を強化

  • 2018/12/24

ホンダは12月13日にウエルカムプラザ青山で開催されたダカールラリー取材会において、1月6~17日に開催されるダカールラリー2019に参戦するにあたって運営面を強化していくと発表した。最大のライバルとなるKTMに対し、大きく劣っているところはないと語る。

アフリカツインを生んだ名物ラリー

1979年にスタートしたパリ・ダカールラリーは、砂漠や山岳地帯を数千kmにわたって走破する、真の冒険者たちのレースとして発展してきた。ホンダは1981年に二輪部門への参戦を開始し、翌1982年にはシリル・ヌヴー(仏)の手によって初優勝。マシンはXR500Rだった。1983年~1985年は大排気量ツインで参戦したBMWの後塵を拝するが、1986年にシリル・ヌヴーがNXR750で再び頂点に立ち、1989年まで4連覇を重ねた。そしてこの年を最後に、ホンダはパリ・ダカールラリーから撤退する。

そのNXR750のDNAを受け継いで誕生したのが、アフリカツインだった。このマシンは実際にパリ・ダカールラリーのプロダクション(無改造)クラスで優勝し、ビッグオフローダーのベストセラーとなっていった。現在のCRF1000Lアフリカツインは、その伝説的なビッグネームが復活したものなのだ。

XR500Rを駆るシリル・ヌヴー(1982年)。

こちらはNXR750とシリル・ヌヴー(1986年)。

1988年に日本でも発売されたアフリカツイン。当時の発表資料では「ダイナミックなスタイルの大型ツーリングバイク」と紹介されているが、どう見ても『パリダカレプリカ』のその姿にファンは興奮した。とはいえ、実際にツーリングバイクとしても非常に優れていた。

運営面を強化し、勝つための戦略を立てる

ホンダが長い参戦休止から再びダカールラリーへと挑みはじめたのは、南米開催へと移行した後の2013年。当初は2001年~2018年で17連覇を果たしているKTMに力の差を見せつけられていたが、ホンダも徐々に結果を残していき、2015年と2018年には総合2位を獲得している。このあたりについて、ホンダのダカールラリー発表会に出席した本田太一チーム代表に聞いてみた。

「確かに3年前まではKTMの強さを感じていましたが、一昨年と昨年はレギュレーションの解釈やミスコースなどが響いてのリザルトでした。現在は運営やバイク、ライダーで彼らに大きく劣っているところはないと考えています。ライバルと戦うというよりも自分たちとの闘いです。どれだけミスなく戦っていけるかが重要ですね(本田太一チーム代表)」

本田太一チーム代表は、自身も全日本モトクロス選手権に参戦していたライダーだった。2013年のダカールラリー参戦当初からテクニカルダイレクターとしてマシン開発を担当し、2018年のダカールラリーからはチーム代表として活動している。

ミスなく、勝てる戦略を運用するために、今回からはルーベン・ファリア、ヘルダー・ロドリゲスをライダーマネジメントとして招集し、チーム体制を強化。そしてMonster Energy Honda Teamのライダーは昨年同様のホアン・バレ、パウロ・ゴンサルヴェス、ケビン・ベナバイズ、リッキー・ブラベックに加えて若いチリ人ライダーのイグナシオ・コルネホの5名をラインナップする。

会場には2019年仕様のCRF450ラリーも持ち込まれていた。本田太一チーム代表は「今年のバイクは耐久性のアップデートが主」と語り、ペルー開催となったことで砂のステージが多く、エンジンへの負荷増大が懸念される今回のダカールラリーに自信を見せている。ダカールラリー2019は、1月6~17日の12日間、全10ステージで争われる。

以下はダカールラリーに参戦するマシン、CRF450RALLYだ。

【HONDA CRF450RALLY】

【HONDA CRF450RALLY】

【HONDA CRF450RALLY】

【HONDA CRF450RALLY】

【HONDA CRF450RALLY】

そういえばCRF450ラリーコンセプトはどうなる?

ミラノショーで展示されたコンセプトモデルのなかに、CRF450Lをベースとしたラリーレプリカがあった。ワークスマシンのCRF450ラリーは普通のライダーには乗る機会がないものだが、このCRF450ラリーコンセプトについては市販車がベースとなっているため、ついにプライベーター向けのマシンを開発することになるか!? とファンはザワついていた。しかしホンダの公式見解としては、残念ながら「あくまでもコンセプトモデル」とのこと。ただし、情報筋によれば、ホンダとしてはワークス活動を市販車につなげたいとの思いは常に持っているという。つまり、ファンの反響が大きくなれば可能性は高まるということだろう。早期の実現を期待したい。

ミラノショー(EICMA 2018)の会場に展示されたCRF450ラリーコンセプト。奥に見えるのはダカールラリー2018に参戦したワークスマシンだ。

ヘッドライトに市販車のパーツを使うなど、実現の可能性を強く感じさせるコンセプトモデルだった。

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ヨ

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帰ってきたネイティブ足立区民。ヤングマシン、姉妹誌ビッグマシンで17年を過ごしたのち旅に出ていた編集部員だ。見かけほど悪い子じゃあないんだぜ。
■1974年生まれ
■愛車:MOTOGUZZI V7 SPECIAL(2012)