1169cc→1254ccで136馬力にパワーアップ
BMWの新型R 1250 GS / R 1250 RT が国内正式発表【シフトカムで抜群の扱いやすさ】
- ヤングマシン編集部(ヨ)
全面改良の新型ボクサーエンジンを搭載
BMW(ビー・エム・ダブリュー)は、新しいボクサー(水平対向2気筒)エンジンを搭載し、操縦安定性を向上させた新型R 1250 GSとR 1250 RTを12月22日より発売すると発表した。
これらの新型モデルには、ミラノショーで発表された新型S1000RRと同様のBMW Shift Cam(シフトカム)テクノロジーを、BMWの量産二輪車として初めて採用している。このメカニズムの採用によって、エンジン内の吸気バルブのタイミングとリフト量(=吸気量)を可変制御することが可能になり、より効率的で意のままの駆動力を発生できるようになった。このシフトカムは基本的に5000rpmを境に作動して低速側/高速側のカムプロファイルを切り替えるが、スロットル開度の大きさによっても、切り替え作動回転数を前後させる。これにより、スムーズで扱いやすい小開度/低負荷域とパワフルな大開度/高負荷域をライダーの意図を反映しながら切り替え、望むままのトルクを与えてくれるのだ。
さらに、低速側のカムプロファイルは、同気筒内の2本の吸気バルブを少しズラしたタイミングで開くように設定され、これによって混合気のスワール(燃焼室を上から見たときに円を描くような渦)を促進し、燃焼効率を向上。従来型1169cc→新型1254ccと85ccの排気量アップをしているにもかかわらず、燃費は最大4%の改善を果たした。そしてカムシャフトの駆動を従来のローラーチェーンからサイレントチェーンに変更、オイル供給システムの最適化、ツインジェットインジェクターおよび新型エキゾーストシステムの採用など、改良点は多岐にわたる。これらの結果、幅広い回転域での安定した駆動力と、排出ガスや燃費の改善、官能的なサウンドを実現した。
また、燃料品質の安定しない地域での旅でも、ノッキングセンサーによって燃料噴射&点火タイミングを最適化してくれる。これなら世界中のどこへ行っても走り続けられるだろう。
GSは4つの走行モード、RTは3つの走行モードを備え、ともに走行モード連動のDTC(ダイナミックトラクションコントロール)を標準装備。また、坂道発進時のライダー支援としてHSC(ヒルスタートコントロール)を標準装備しているのもうれしいところだ。
BMW R 1250 GS
BMW R 1250 RT
新型ボクサーツイン(水平対向2気筒)
ダイナミックESAも採用
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