特集:兄弟車試乗インプレ対決

ヤマハMT-09 vs MT-07試乗インプレ対決#1【スペック&ライポジ比較】

ヤマハMT-09 vs MT-07

兄弟車のパフォーマンスの違いを徹底的に検証する本特集、Z900 vs Z650編に引き続き、本稿からヤマハMT-09 vs MT-07編をお届けする。845ccの3気筒エンジンが独特かつ強烈なダッシュを生むMT-09と、2気筒688ccエンジンが爽快かつ刺激的な走りを生むMT-07の走りの違いはどこにあるのか? 東京上野のヤングマシン編集部〜西伊豆間の往復約400km走行に臨む前に、主要スペックとライディングポジションを比較した。

ヤマハMT-09
【YAMAHA MT-09 100万4400円 3気筒 116㎰ 845cc】’14年のデビューからまもなく大ヒットをもたらした新生MTシリーズの始祖モデル。845ccの3気筒エンジンが独特かつ強烈なダッシュを生む。’17年にモデルチェンジし、新装備を獲得している。
ヤマハMT-07
【YAMAHA MT-07 77万7600円 2気筒 73㎰ 688cc】400cc・ミドルクラス並みのコンパクトな車体に、全域でトルクを発揮するクロスプレーン2気筒エンジンを搭載。アップライトな姿勢と上質なハンドリングで、爽快かつ刺激的な走りを生む。

試乗の前に主要スペックを比較

エンジン

ヤマハMT-09
【MT-09】並列4気筒600cc並みのコンパクトさを誇る845cc並列3気筒エンジン。アシスト&スリッパークラッチを搭載するほか、4 台中唯一モード切り替え機能と2モード選択式トラコンを装備している。
ヤマハMT-07
【MT-07】688ccのパラツインはTRX850に端を発し、XTZ1200Zスーパーテネレにも採用される270度クランクを採用。2気筒ながら絶え間ないトルクフィールは、粘りと回転上昇の伸びを感じさせてくれる。

足まわり

ヤマハMT-09
【MT-09】ストローク137mmのφ 41 mm倒立フォークはプリ+伸圧減衰調整機能を備える。ブレーキはφ298mmダブルディスクにラジアルマウントキャリパーの組み合わせ。リヤショックはプリ+伸側減衰調整機能を装備。
ヤマハMT-07
【MT-07】フロントはφ 41mm正立フォークにφ282mmペタルディスク+4ポットキャリパーを組み合わせる。リヤサスはプリ+伸側減衰調整機構を搭載。サスペンションは前期型に比べて全体的に硬めの設定となっている。

メーターパネル

ヤマハMT-09
【MT-09】左右非対称のモノクロ液晶マルチファンクションメーターは、文字による速度とギアポジションとバーグラフによる回転数の組み合わせ。右上部には燃料系とモード、トラコンの設定表示が並ぶ。
ヤマハMT-07
【MT-07】(写真右)トラコンとモード以外の表示項目はMT-09とほぼ共通の液晶メーター。バー表示の回転計はトルクバンドの4000 . 8000回転付近が太く見やすくなっている。常時表示されている時計は便利だ。

燃料タンク

ヤマハMT-09
【MT-09】容量14Lのスチール製タンクは、モタードスタイルを表現した個性的なデザイン。前部は左右に大きく張り出し、後部は高いシートからなだらかに立ち上がる、オフ車のようなフォルムだ。
ヤマハMT-07
【MT-07】MT-09とは対照的に小ぶりで細身のタンクは容量13L。4台の中で唯一、スチール製タンクの上に樹脂カバーをまとう。天面が非常に低く、フルステアでも扱いやすいフォルムとなっている。

シート

ヤマハMT-09
【MT-09】前後一体式のシートはライダー側からパッセンジャー側までフラットな形状。ライダー側は前部が極めて細身な一方、後部は幅広な形状で、ライディングフォームの自由度は高い。
ヤマハMT-07
【MT-07】ライダー側はスーパースポーツのそれも連想させる後部が幅広なデザイン。マイチェン前に比べて長さを10mm延長、面積は約30%拡大している。座面は比較的硬めでとてもスポーティな印象だ。

灯火類

ヤマハMT-09
【MT-09】LEDヘッドライトを採用するMT-09。4灯LEDプロジェクター+LEDポジションライトがまばゆいばかりの白い光を放つ。テールライトも非常に小型のLEDライトハウジングを採用している。
ヤマハMT-07
【MT-07】ポジションランプを左右に配置したハロゲンバルブが光源のシングルヘッドライト。下部にはウイングレットを備え、小ぶりながらも精悍な面構えをフロントマスクに与えてくれる。テールライトはLED仕様だ。

試乗インプレ&採点:テスターは引き続きこの4名

テスター4名(左から)サーキット走行を知り尽くした男・伊丹孝裕、ガジェット&雑学王・八百山ゆーすけ、ユーザー代表Youtubeクリエイター・二宮祥平、YM編集部のインプレデータバンク・松田大樹

ライディングポジション&足つき性を比較

試乗ツーリングに出かける前に、ライポジ比較を。伊丹氏と八百山氏に登場願った。

ヤマハMT-09
【MT-09:伊丹】ハンドル幅がもっとも広く、モタード的もしくはストリートファイター的なポジションが特徴。シートは後方にかけてせり上がっていくため、座る位置の自由度は少ない。そのため、上体を前後左右に動かしながら荷重ポイントを見つける必要がある。足つき性はカカトが少し浮く程度(シート高=820mm、身長174cm/体重62kg)
ヤマハMT-09
【MT-09:八百山】着座位置とハンドルの両方が高く、さらに前後位置の自由度が高いシート形状も相まって、最も体が起きた姿勢になる。シート高は820mmと高めだが、先端の断面形状が凸型なので脚が降ろしやすく、MT-07より足着き性はいい。シート高が高い分、膝の屈伸が少ないのも特徴だ(シート高=820mm、身長155cm/体重50kg)
ヤマハMT-07
【MT-07:伊丹】テスターの身長は174㎝ほどあるものの、またがるとカカトは4㎝前後浮き、足つき性は良くない。ただし、車重は183kgと軽く、幅もスリムなため、極低速域でもプレッシャーはなく、手の内に収められている感覚は強い。前傾姿勢は緩やかだ(シート高=805mm、身長174cm/体重62kg)
ヤマハMT-07
【MT-07:八百山】上半身がやや起きた姿勢となるポジションのMT-07。シート高は805mmでMT-09より15mm低いものの、座面が硬めで幅広、フラットな形状のためか、むしろ足着き性は兄貴分より良くない(シート高=820mm、身長155cm/体重50kg)

では、次稿より西伊豆へのツーリング開始。街乗り→高速→ワインディングの順に試乗インプレ&評価をお届けする。引き続きお楽しみに。

●文:伊丹孝裕/八百山ゆーすけ/二宮祥平/松田大樹 ●写真:真弓悟史/松井 慎
※『ヤングマシン2018年10月号』掲載記事をベースに再構成

↓#2を読む【街乗り&高速走行】↓

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