マシン・オブ・ザ・イヤー2018
環境規制に対応して11月22日発売

2018新型SR400の新旧比較試乗インプレション&解説

いったんはカタログ落ちしたSRが排ガス規制に対応して復活を遂げた。その魅力に、さらなる磨きをかけて──。 ※ヤングマシン2018年12月号(10月24日発売)より

胸を張って選びたい新型、規制対応以上の価値がある

「変わらずに、在り続けること」。それが’78年にデビューしたSR400の存在価値だとすれば、これほど見事なモデルチェンジもない。新型は、キャニスターの装着やFIの精度を高めることなどにより、厳しい第3次排ガス規制に適合した。確かにエキゾーストパイプの横っちょあたりで、キャニスターが少々目立つ。だが、SRはSRだ。エンジンスペックでは2㎰ダウンとなっているが、目くじらを立てるような差じゃない。新旧で同時に乗り比べると、従来型の方は発進時など低速域ではわずかに力強いが、大差はない。新型はエンジンが滑らかで、中~高速域に気持ちよさがある。ハンドリングは新旧ともニュートラルで、違いは感じられない。

そして、相変わらずの「儀式」であるキックスタートが健在なこと、造形美と言いたくなる空冷フィンが守られていること、さらに排気音がチューニングされ、より低音が響くようになっていることを喜びたい。環境規制が厳しさを増し、市場が縮小する中で、ひとつのモデルを存続させることは本当に大変なことなのだ。SR400はヤマハの良心。胸を張って規制をクリアした新型を選びたい。

【YAMAHA SR400 2018年型国内仕様 価格:57万2400円 発売日:11月22日】手前が平成28年排ガス規制に対応した新型。カラーは、シンプルな単色タンクにYAMAHAロゴのグレーイッシュブルーメタリック。他にもヤマハブラックや、69万1200円の40周年車がラインナップされている。奥は規制前の最終2016年型だ。

足着きは両足がベッタリ。車体の軽量さも相まって、不安なく取り回せる。今どきバイクにはないスリム&コンパクトさはまるで自転車のよう。ライダーの身長は171㎝、体重は65㎏。写真は新型SR400で新旧で車両寸法は不変だ。

左列が新型、右列が従来型。空冷フィンが刻まれたエンジンの造形美は不変だ。エンジン左前部にはキャニスターを装備。目立たないわけではないが、環境対応の証。触媒の仕様変更、FIの精度向上なども実施されている。

左列が新型、右列が従来型。音響解析により音色にこだわった新作マフラーは、外観こそ変わらないがインナーパイプ径が拡大しているのが分かる。ナノ膜コートで劣化を防止している。

上が新型で下が従来型。クラシカルなメーターやスイッチ類などパーツ類に変化はないが、メーター文字盤が黒→白になっている。他にもハザードスイッチとキルスイッチ部分の文字表示が記号表示に改められている。

上が新型で下が従来型。丸目ヘッドライトは法規対応によりレンズカットを変更。ウインカー形状は薄型になり、立体感が増した。新旧を細かくチェックすると、ヘッドライトのボディがクロームメッキから車体色の塗装に変更されている。

ECUは新設計され大型化(上)。これに伴ってシート裏の形状(左下が新型で右下が従来型)も若干の変更を受けている。

撮影:松井慎
「一般ライダーが思う自動運転×バイクのモヤモヤ白書」記事はこちらへ。
「ヤマハ2018新型SR400は約2万円アップ、キック始動健在で復活!」記事はこちらへ。

高橋 剛

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カート上がりのバイク野郎。心震わす原稿が得意で、あのスポーツ名門誌・Sports Graphic Numberにも寄稿したりしなかったり。セッティングさえ出れば怖いものなしの隠れ文豪。

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