テスト好調でライダーもゴキゲン?!

2018新型RC213Vがインドネシアで正式発表

2018年2月16~18日にタイ・ブリラムで開催されたテストを首位で終えたレプソルホンダチームは、同20日、インドネシアで2018年のチーム発表を行った。ブリラムでトップを獲得したダニ・ペドロサ選手や好調を維持するマルク・マルケス選手の表情がチームの状態を物語っているだろう。公開されたマシンを紹介しよう。

2018RC213Vはマフラーに変化

1月末のマレーシア・セパンでのテストでエンジンとフレームをそれぞれ3種類をテストしたというレプソルホンダチームは、3日間総合でダニ・ペドロサ選手が2位を獲得。続く2月16~18日のテストではトップと好調な仕上がりを見せている。昨シーズンのテストでは爆発間隔変更などの大きなトライで厳しいスタートとなったが好対照の2018年。そのためか、公開された2018RC213Vの写真と2017年型で大きな違いは見られないが、よく見比べるとマフラーに変化が見られる。

【HONDA RC213V 2017年型&2018年型】1月13日の記事で紹介した2017年最終仕様と、2月20日に公開された2018年型RC213V。右下のサイレンサーがスラッシュカットからメガホンタイプになっている。これだけでも走りに与える影響はあるというが、その狙いは現在のところ不明。
リヤから見てもマフラー出口部分は拡大しているようだ。テールカウルのグラフィックは新型では赤の面積が広くなっている。マルケス選手の93番はカーボンフロントフォークが標準だが、こちらのペドロサ選手のマシン(26番)は従来のままだ。

2017年型RC213V最終仕様とシーズン振り返り記事はこちら

タイではカーボンスイングアームをテスト

昨シーズンは、オーリンズ製のカーボンフロントフォークを実戦投入するチームが増えたが、ホンダではマルケス選手が採用している。今シーズンに向けては、タイのテストでホンダがカーボンスイングアームをテストし、ライダー二人が感触を確かめた。これは、すでにドゥカティなどが投入しているパーツで昨年市販された1299スーパーレッジェーラでも話題となった。

上はカーボンスイングアームをテストしていると思われるマルケス選手。下段のドゥカティ、ドヴィツィオーゾ選手のマシンもカーボンスイングアームのようだ。ホンダは今回のタイのテストで新型のブリスターカウルを使用しなかったが、ドゥカティは新形状をテスト。またドゥカティのテール部分にある通称「サラダボックス」の形状も変わったようだ。

タイでも新種のブリスターカウルが登場

上のデスモセディチGP18だけでなく、今回のテストではスズキとKTMが新たなカウルを投入している。スズキの新型ブリスターカウルは、ドゥカティのデスモセディチGP17に似たタイプで、長さが異なる2つのタイプが存在していた。KTMのカウルは上下セパレートタイプと、ダクトのようなタイプの2種類。KTMは、前回のセパンテストでもGP17タイプをテストしており、積極的な開発意欲を見せている。セパンで登場したブリスターカウルについてはこちらに詳しい。

KTMがツイッターで公開したブリスターカウル2種類。中段と下段は同じカウルの写真。他社とは異なる路線で可能性を探っているようだ。
スズキは従来の「ヒゲ」タイプだけでなく、ドゥカティのGP17に似たタイプも投入。下段の写真はダウンフォースを強めているタイプだろう。
ドゥカティのGP18には、ヤマハYZR-M1のような簡素なタイプと従来型を伸ばしたような形状も存在している。上面にスリットが入ったのも新しい変化と思われる。

モトGP空力戦争2018の陣の記事はこちら