早くも上陸したCB-Rネイキッド

2018新型CB150R試乗インプレッション

2017年9月にタイで発表されたCB150Rがついに日本国内に上陸した。これは、タイホンダ製のバイクの販売を国内で手掛けるエンデュランスが3月から発売するもの。当WEB執筆メンバーの大屋雄一がインプレッションする。

次元を越えた軽快な走り

排気量の異なる全5機種が発表されたホンダのCB-Rシリーズ。その先鋒として”150″が早くもタイからやってきた。今回試乗したのはSTDで、ABS仕様もブラックのみとなるが同時に発売される。
まずはライポジから。シート高は795㎜で決して低くはなく、乗車1Gでのサスの沈み込みが少ないこともあり、やや腰高な印象だ。それでも、タンクのボリューム感からは想像できないほど股下がスリムで、足着きに不安を覚えることはない。
続いてエンジン。10500rpmからレッドゾーンとなる水冷シングルは、低回転域から鼓動感が明瞭で、一段とパワフルになるのは7000rpmを超えてから。スロットルに対するレスポンスが良く、右手の動きだけで車体姿勢を自由にコントロールできる。そして、大きく開ければ149ccとは思えないほど快活に加速する。これは車体の軽さが功を奏しているのは間違いない。
ハンドリングは、車体の絶対的な軽さに単気筒の慣性モーメントの少なさが加わり、倒し込みや切り返しがとにかく軽快だ。前後サスの動きは決して上質ではないものの、しなやかなフレームとのマッチングにより高い旋回力を発揮する。一方、高速域での直進安定性は最低限担保されているものの、ライポジ的に風圧を受けやすいこともあり、街乗りに特化したモデルと言えるだろう。
国内販売予定の250も共通シャーシとのことだが、車重が増しそうなので、この鋭いハンドリングが薄まってしまう可能性も。そういう意味では、あえて150を選ぶ人がいても不思議ではないだろう。

ワイドなバーハンドルによるストリートファイター的なライポジ。シート高は795mmと高めで、カカトがわずかに浮くが、車体がスリムなので不安感は少ない。ライダーは身長175cm、体重62㎏。

ニッシンのラジアルマウント4ピストンキャリパーを採用。ABS仕様を4万円高で用意。同型エンジンのCBR150Rが17.1psなのでCB150Rも同等だろう。

150はエンデュランスで購入可能

昨年のミラノショーで華々しくデビューしたホンダのネオスポーツカフェ=CB-Rシリーズ。1000を筆頭に、共通シャーシの300と125が公開され、後に250が発表された。このうち300を除いた3機種が5月頃までに国内販売されるとの情報をキャッチしている。
このミラノショー発表組よりも早く、昨年9月に生産国であるタイで発表されたのが、CB150Rである。エンジンは’16年にインドネシアで発表されたCBR150Rと共通の149cc水冷DOHC4バルブ単気筒で、ローラーロッカーアームやモリブデンコートのピストンなどを採用。最高出力&最大トルクは未発表だが、CBR150Rが17.1psを公称していることから、これに近い数値であることが予想される。
フレームはスチールパイプとプレス材を組み合わせたダイアモンドタイプで、同じくプレス成型のスイングアームも含めて300以下の4機種で共通という。また、このクラスとしては珍しい倒立式フロントフォークは、CBR250RRのφ37㎜よりも太いφ41㎜を採用。これとニッシン製ラジアルマウント4 ピストンキャリパーはX-AVD譲りだ。
タイプ設定されるABS仕様はフロントのみにこれを採用。ホイールベースが短いため、作動の正確性を期すために慣性センサーが導入されている。なお、これはいわゆるコーナリングABSではないという。
軽二輪に属するCB150Rはエンデュランスを通じて購入可能。自動車専用道路を走りたい、でも250ccは重いし……。というニッチなニーズに応えてくれるマシンだ。

CB-Rシリーズの先兵、兄弟との差別化を図る

【HONDA  CB150R/ABS 2018年型タイ仕様 価格:47万3040円/51万6240円(予価) 発売時期:3月】CB-R シリーズのトップバッターとして昨年9月にタイで発表されたCB150R。筋肉質なアスリートを彷彿させるネオスポーツカフェのスタイリングはここから始まった。小振りな丸目1灯のLED ヘッドライトとワイドなタンク&ラジエターカバーとの対比が印象的なフロントビュー。フロントフォークはφ 41mm 倒立式で、ゴールドのアウターはCB-R シリーズ唯一。

フレームと足は共通、150の色のみ明るめだ

スチール製チューブラー&プレスフレームは300/250や125と共通で、同じくスチール製のスイングアームはイン
ナーピボットタイプだ。センタースタンドは非装備。タイヤサイズは前後とも17インチで、幅はフロントが110、リヤが150 と、それぞれCBR150Rよりも太い。試乗車に標準装着されていたのはダンロップのラジアルタイヤGPR-300。とにかくスリムだ。

装備解説

絞り角と垂れ角の少ないワイドなバーハンドルを採用。トップブリッジも含めてコックピットはブラックで統一されている。

回転計と燃料計をバーグラフとしたフルLCD メーター。ギヤポジションやシフトアップインジケーター、燃費計なども装備。

丸目1灯ながらも上下2分割としたシリーズ共通デザインのLED ヘッドライト。高い位置にあるフロントウインカーもLED だ。

ボリューミーなタンクとは対照的に絞り込まれたテールカウル。テールランプおよびリヤウインカーも被視認性に優れるLED。

タンク容量は8.5ℓで、それを覆うカバーは150 専用デザイン。カーボン調の凹みにロゴ入れるという凝った造型は150 のみだ。

前後分割式でシート高は兄弟モデルの125 が816㎜、300/250 が799㎜なのに対し150 は最も低い795㎜を公称する。

タンデムシートはキーロックにて取り外し可能。キーシリンダーはテールランプの下にある。ETC 車載器は入りそうだ。

リヤのモノショックはリンクレスの非調整式。タンデムステップには荷掛フックにもなるヒールガードが付く。

カラーバリエーション

カラーバリエーションは、パールカデットグレー、ミレニアムレッド、マットローレルグリーンメタリック、アステロイドブラックメタリックの4色でABSはブラックのみ入荷する。

主要諸元■全長1973 全幅822 全高1053 軸距1296 シート高795(各mm) 車重123[125]kg(乾)■水冷4スト単気筒DOHC4バルブ149cc 内径×行程 57.3×57.8mm 最高出力未発表 最大トルク未発表 6段リターン 燃料タンク容量8.5ℓ■ブレーキF=ディスク R=ディスク■タイヤF=110/70-17 150/60-17 ※[ ]はABS

取材協力:エンデュランス
撮影:飛澤慎
掲載:ヤングマシン2018年3月号

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大屋雄一

大屋雄一

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紙面版にて厳正なる新製品テストを担当するベテランジャーナリスト。

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