
●文:ライドハイ編集部(伊藤康司) ●写真:長谷川徹 真弓悟史
右側通行の国もバイクも、サイドスタンドはすべて左側についている
意識したことはないかもしれないが、バイクのサイドスタンドは車体の左側にある。日本の場合、クルマやバイクは左側通行なので、路肩に停めてサイドスタンドで車体が左側に傾いている方が乗り降りもしやすい。車道側に出なくて良いから安全だし、押し引きなどの取り回しも同様だ。だから左側が便利…というか、疑問に感じない。
しかし、欧米は車両が右側通行の国が圧倒的に多い。それだとサイドスタンドも右側についている方が便利で安全だと思うのだが…。それらの国で作られるバイクも、サイドスタンドは左側についている。
クルマのハンドルは、国によって右と左があるのに…
たとえばクルマ(4輪車)の場合、左側通行ならハンドルは右で、右側通行ならハンドルは左がスタンダード。だから同じ車種でも輸出国に合わせてハンドルの左右を作り換えたりしている。バイクの場合も、輸出国に合わせてヘッドライトの照射する向きを変えているし、騒音/排ガス/馬力なども各国の規制に合わせている。でもサイドスタンドは左側一択だ。
じつはこれ、単純に利便性とか法的な問題ではなく、人間の身体の構造に関係している。
人間は、左足が“軸足(利き足ではない)”の人が過半数(日本人はおおむね左足7:右足3)といわれる。そして、バイクに跨ったりボールを蹴る等の動作を行う時に、地面から離さずに身体を支えるのに使うのが軸足。だから必然的に、バイクに跨る時は車体の左側に立ち、左足で身体を支えて右足を大きく上げるほうが安心できるというワケ……
※本記事は2021年10月18日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
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