
●文/写真:モトツーリング編集部(カン吉)
ダイナミックな高低差と豪快なカーブを交えてのトラバース
九州ツーリング定番の名道と言えば、やはり「やまなみハイウェイ」が筆頭格だろう。総延約50kmにもなる観光道路で、熊本県/大分県の2県を跨いでおり、全国でも1、2位を争う人気のツーリングロード。もはや、ツーリングライダーの間では定番であり、九州ツーリング一番の目的地でもあると言っても過言ではない。
しかし、この「やまなみハイウェイ」に優らずとも決して劣らない大絶景ルートが、この湯布院日田往還なのだ。温泉で有名な別府市と湯布院町を連絡しており、総延は約15km程度と比較的短いルートだが、九州2大温泉地間の最短ルートでもある事から交通量は大変多く、観光バスも多数目に付く。正直、九州に上陸次第、一路「やまなみハイウェイ」を目指すならば、高速道路で回避したい区間でもある。しかしながら、この事実のみでこのルートを避けるならば、それは大変不幸な事だと言わざるを得ない。
大きな高低差をクリアする、豪快な線形が魅力のワインディングロード。路面も上々、幅も広く、初心者ライダーでも比較的安心して走行する事ができる。あまりの絶景とは言え、脇見運転には注意しよう。
道路線形も実にダイナミック。高低差のあるルートを、高規格道路の豪快なカーブを交えてトラバースしている為、実に気持ちの良いワインディングを楽しめる。空いていればハイペースになりがちな為、少々注意が必要だが、ツーリング初心者でも十分に安心して走れる。とは言え、主要観光都市を繋ぐ大動脈でもあり、渋滞が発生する事も珍しくないルートだが、そんな疲労感もこの景色を眺めれば一気に吹き飛ぶ事は間違いない。絶景草原道路を下ればそこは温泉の街、湯布院。少々寄り道して「やまなみハイウェイ」を目指すのも良いだろう。
ライダー垂涎の名道「やまなみハイウェイ」は、ほぼ全線が大分・熊本県道11号線内に含まれており、県道の総延は実に102kmにもなる。とは言え、始点である別府市より終点の阿蘇市まで走り継いでも、寄り道をしつつ1日で十分に走破可能な距離である。感動的な旅のイントロダクションとして別府始点のプランを練り、この湯布院日田往還道をルートに織り込む事で、九州ツーリングの想い出は一層印象的なものとなるに違いない。
由布岳を遠望しつつ、一面、緑の絨毯の中を駆け抜ける。高原上の線形は緩め。解放感抜群のシーンに旅気分も最高潮に達する。湯布院町が眼下に見え出すと、湯布院日田往還の終点も近い。やまなみハイウェイまであと少し。温泉の街で一息ついて旅の疲れを癒して走ろう。
やまなみハイウェイ・湯布院日田往還は共に県道11号線に含まれている。両線を含めると、県道11号線の総延は、実に総延102kmにもなるボリューム。九州絶景旅のイントロダクションとして、先ずはこの名道を十分に楽しんで走ろう。
世界的な温泉地・湯布院も忘れてはならない
湯布院日田往還の始点である別府市は世界的な温泉地。その湧出量・源泉数は共に日本一を誇っており、市内中心部にも100軒を超える共同浴場がある。中でもここ、竹瓦温泉は別府温泉を象徴する市営共同浴場。昭和13年建築の荘厳な湯殿建築は、登録有形文化財・近代化産業遺産に認定されている。しかも入浴料はナント100円! 市!内を好みの温泉を探しながら散策するのも楽しい。
竹瓦温泉は別府温泉を象徴する市営共同浴場。昭和13年建築の荘厳な湯殿建築は、登録有形文化財・近代化産業遺産に認定されている。
ソウルフードは”からあげ”
別府市内も含め、大分のソウルフードと呼ばれているのが、からあげだ。ニンニク醤油等で下処理をした鶏肉を豪快に揚げて頂くスタイルだが、市内だけでも数えきれない程の専門店がある。最大の特徴は、大多数の方が未加熱のままテイクアウトし、家庭で揚げて頂いている事。やはり出来たてが一番美味いのは当然だが、このスタイルには正直驚いた。とはいえ当然、店舗で揚げたてを持ち帰って頂く事も可能だ。
計り売りが基本なので、好みの店舗を探しながらの食べ歩きも楽しい。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ツーリング)
二見エリアはツーリングライダーを惹きつける場所の宝庫 二見の地に足を踏み入れれば、まず目に飛び込むのは、夫婦岩を模したユニークなJR二見浦駅舎だ。そこから二見興玉神社へと続く「夫婦岩表参道」、通称「旅[…]
夏の定番「カルピス」を蛇口から注いで飲んで、あま〜い思い出づくり 2007年にポンジュースを製造販売するえひめ飲料が「日本有数のみかん産地である愛媛県では蛇口からポンジュースが出る」という都市伝説を実[…]
主な舞台となった甲府市で「mono」の世界観をリアルに体感 『ゆるキャン△』でキャンプブームを盛り上げた、あfろ先生原作のTVアニメ『mono』。 写真部と映画研究部が合体した「シネフォト部」に所属す[…]
昭和レトロの世界が広がる神奈川県『中古タイヤ市場 相模原店』 昭和の夏休みって、どんなでしたっけ? 朝はラジオ体操に行って、午前10時頃からは仮面ライダーやウルトラマンの再放送。昼は学校や地域のプール[…]
長距離ツーリング休憩時の立ち寄り場所の参考に 本記事の作成にあたり、AIの補助を借りつつ、「東名高速道路 グルメ おすすめ」「サービスエリア ランキング」「各SA PA名 グルメ」といったキーワードで[…]
最新の関連記事(モトツーリング)
チェリーパークラインはピストン路 信州とは長野県のことである。古来より信濃国であった同地は、国を表す州の字を用い信州と呼ばれるようになった(他に甲州や武州などあり)。信州と言うと絶景道のビーナスライン[…]
まるで極楽浄土に迷い込んだような景色 例年は、9月ごろが見頃の埼玉県日高市の巾着田の曼珠沙華。2024年は暑さが長引いたせいか、10月前半が見頃とのことで、さっそく、日高市に向けてツーリングに出かけた[…]
市内の対象各店舗で割引やプレゼントが 魚沼市と福島県を結ぶ国道252号線・国道352号線は、風景の良さなどでライダーから好評価を集めている、国道だ。ほかにも、魚沼市には自然景観、グルメ、体験、温泉など[…]
2つのワイヤーシステムで足全体をホールド 足との一体感を構成し、足首まで保護してくれるハイカットシューズ。登山靴やレーシングブーツ、バスケットシューズなどに多いのも足首をしっかりホールドすることで靴の[…]
Screenshot バイクだからこそ行きやすい秘密の絶景を紹介! インバウンドが活況の中、日本の著名な絶景地はどこも混雑していて、せっかくリフレッシュしにツーリングに出かけたのに、人が多くて景色も見[…]
人気記事ランキング(全体)
扇風機+冷却ブレートの二重冷却 KLIFEのペルチェベストは、空調ファンと半導体ペルチェ素子を組み合わせた業界初の設計。背中の冷却ブレートが体感温度を瞬時に下げ、同時にファンが服内の空気を循環させるこ[…]
50ccクラスは16歳から取得可能な“原付免許”で運転できるほか、普通自動車免許でもOK バイクを運転するための免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大[…]
最先端技術「ペルチェ素子」がもたらす直接冷却 残暑といえどもまだまだ熱中症のリスクはある。夏の本当の敵は、肌表面の暑さより「深部体温」の上昇だ。そこで注目したいのが、体の“内側から”直接血液を冷やすと[…]
気負うことなくスポーツできる! 国内モデルの125ccスポーツは、新車だと安くても40万円前後。物価高が続く昨今、とくに若者にはなかなか手が出しにくい。そんな中、23万8千円という価格で登場したのが「[…]
デウスが街を狩る狼に託した「ストリート」の真髄 2000年代初頭からジャパニーズストリートカスタムに深くインスパイアされ、その独自の美学を世界へと発信してきたデウス・エクス・マキナ。無骨でタフ、それで[…]
最新の投稿記事(全体)
大別すると仕様は4種類 CB400フォアには、①’74~’76年に全世界で販売された408cc、②’76年に日本市場に投入された398cc、③398ccのセミアップハンドル仕様、④ライン入りタンクが標[…]
注目ポイント:高画質と長時間駆動のバランス 「AKEEYO AKY-710S」は、SONYのStarvis IMX335センサーを採用し、2K 55fpsや4K 28fpsでの録画に対応。142度の広[…]
衝撃吸収性に優れた超肉厚ジェルで長距離もラクに Revmikのサドルカバーは、超肉厚のジェルパッドと柔らかスポンジを組み合わせた設計で、路面からの衝撃を効果的に吸収します。長時間の通勤やサイクリングで[…]
夏のライディングを快適にするCOOL仕様 「KBC03」は、エドウィンが長年培ってきた技術を活かし開発した、春夏シーズン向けのバイク専用デニムパンツです。最大の特長は、生地の裏側に接触冷感機能を持つナ[…]
購入希望者は改めての発売案内を待つべし Ninja ZX-10RRのエンジンを搭載したビモータ製スーパーバイク「KB998 Rimini」が正式発表されたのは2025年5月。スーパーバイク世界選手権を[…]
- 1
- 2