TSR-CHRONICLE-2006【鈴鹿8耐初優勝】
TSR(TECHNICAL SPORTS RACING)の歴史を紐解き、その時代時代のエピソードを紹介していく「TSR Chronicle」。TSRがレースに向き合ってきた歴史、そのパッションを、DNAのようにつながるその階段を上り下りしてみませんか?
●BRAND POST提供:TSR/TECHNICAL SPORTS RACING
XX-Formula最後の年にチーム初優勝! Hondaの10連覇を達成 !!
他に先駆けて世界グランプリ(ロードレース世界選手権)にオリジナルマシンを投入していたTSRは、当時『打倒HRC! 打倒ワークス!』を目標に掲げ、改造範囲の広いXX-Formula仕様のオリジナルマシン「AC-90M」(ベース:Honda CBR954RR)で鈴鹿8耐にも参戦を続けていた。
2003年からは、F.C.C. TSR ZIP-FM778として伊藤真一・辻村 猛の強力ペアで連続ポールポジション獲得を成し遂げるなど速さを見せつけていた。しかし、初年度こそ3位表彰台(2003年)を獲得したが、その後2年間は結果を残せていなかった。2004年にWSBKに合わせる形でフルスケール4気筒1,000ccへとモデルチェンジしたCBR1000RR(SC57)登場後も目的達成に向け、改造範囲が広いXX-Formula仕様でチャレンジを続けた。
4メーカーファクトリーチームがJSB1000仕様で鈴鹿8耐参戦することを申し合わせ、そしてXX-Formulaで参戦できる最後の年となった2006年鈴鹿8耐。この年がそれを達成する最大のチャンスだった。2003年から3年連続で続けているポールポジションを2006年も達成し、4年連続へと記録を延ばした。決勝レースを前にチームの初勝利、Hondaの鈴鹿8耐10連覇は俺たちがやる!という意志を表明していた。
迎えた決勝レース、スタートライダーを務めた伊藤真一がレース序盤に奪ったトップを辻村 猛に手渡してから一度もその座を譲ることなく、#778F.C.C. TSR ZIP-FM Racing Team(当時)は完璧な内容で鈴鹿8耐初勝利を飾った。TSRとしては参戦19年目の悲願達成となった。
鈴鹿8耐初優勝を達成したチームは、2011年2012年と鈴鹿8耐を連覇。2016年からはFIM EWC 世界耐久選手権シリーズにレギュラー参戦していくのである。(文中敬称略)
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