![[高校生のバイク問題]地域活性化イベント“伊豆ライダー誘致ツーリング”に移動課題改善のヒントが!](https://young-machine.com/main/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
2024年9月29日、静岡県の伊豆半島で開催された地域活性化・ライダー誘致イベント“伊豆ライダー誘致ツーリング”の模様を紹介しよう。若年層が自らモビリティを活用することで移動課題改善や地域活性化に寄与する可能性を見た。
●文:田中淳麿(ヤングマシン編集部)
地域活性化ツーリングを開催、移動課題改善への提言も
2024年9月29日に開催された地域活性化・ライダー誘致イベント“伊豆ライダー誘致ツーリング”。
主催は若年層を中心に構成。バイクやクルマ、特定原付などモビリティを活用した移動課題の改善や地方創生、防災などに取り組む地域クラブ「原動機研究部」のメンバーたちだ。
原動機研究部に所属する高校年代の男子4名。
10~20代のメンバーが原付・電動バイクで同行し、自治体職員らと協力してツーリングルートや絶景スポット、特産品などをアピールした。
また二輪メーカーや地域の二輪販店、四輪系ディーラーらが走行中に排気ガスを出さない電動モビリティの貸し出しを行ったり、万が一の電欠に備えて電動サポートカーを帯同させるなど協力した。
稲取細野高原の急坂を登る前にホンダEM1 e:のバッテリーを交換した。
高校生について、静岡県は条件付きで原付免許の取得を認めているが、全日制でバイク通学を行っている県立高校はほとんどない。伊豆半島などの県内中山間地では高校生の移動課題が深刻さを増している。
自らもバイクに乗って同行した東伊豆町の岩井町長と伊豆市の菊池市長は、「学校の統廃合などで通学距離が延びている」「スクールバスの廃止が相次いでいる」といった近年の課題を認識している。
岩井町長は「東伊豆町は坂の多い町で自転車もあまり乗られない。自主と自助の観点からも自分でできるところという意味では、高校生自身が学校あるいは最寄りの駅まではバイクで行くといった考え方もあるのではないか」と語った。
東伊豆町・岩井茂樹町長(左)と伊豆市・菊池豊市長(右)はともにライダー。地域のモビリティ活用とライダー誘致に取り組んでいる。
通学用モビリティとして期待される電動原付も登場
伊豆半島には天城連山や多賀火山など、800~1500m級の山々が連なる。幹線国道でも急坂が多い。
今回のツーリングには電動原付一種のホンダ EM1 e:など多数の電動バイクも参加した。
休憩ポイントごとの経路充電や、移動中の車内でのバッテリーへの充電も行われた。
稲取細野高原で記念撮影。東伊豆町の職員や住民から歓待を受け、特産のくろもじ茶や名菓などが振舞われた。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事([連載] 2輪車利用環境改善部会)
[1] 7年目の高校生講習も秩父地域からスタート 埼玉県内を6地域に分けて全8回で開催される「令和7年度 高校生の自動二輪車等の安全運転講習」が2025年も始まった。 第1回目の講習会は、6月15日に[…]
講習内容を検討する“指導検討委員会” が開催 2025年1月29日、埼玉県知事公館において「令和6年度 高校生の自動二輪車等の交通安全講習に係る指導検討委員会」(以降、指導検討委員会)が開催された。本[…]
バイク駐車場の拡充に取り組む千葉市 千葉市内には6区で50の鉄道駅がある。中でも千葉駅は千葉県の中心駅として、JR東日本の在来線6線と京成電鉄、さらに千葉都市モノレールが乗り入れている。 都心や成田空[…]
EVは脱炭素社会実現と移動課題の改善に寄与するか 「バイクラブフォーラムin南国みやざき」で実施されたパネルディスカッション、「電動二輪車利活用による社会課題(脆弱な二次交通)解決」において、次のトー[…]
100万都市・千葉市のバイク駐車場問題 上総台地の平坦地に位置する千葉市は、人口98万人強の大きな自治体で、現在も増加中であることから「最後の100万都市」とも呼ばれている。 高度経済成長期には大規模[…]
最新の関連記事(交通/社会問題)
歩行者が消える?超危険な「蒸発現象」による事故を防ぐ方法 2024年10月、岡山県内の道路である現象が原因となる交通事故が起きました。横断歩道を渡っていた高齢の女性をクルマがはねた、という事故です。ク[…]
対策意識の希薄化に警鐘を鳴らしたい 24年前、当時、編集長をしていたBiG MACHINE誌で「盗難対策」の大特集をしました。 この特集号をきっかけに盗難対策が大きな課題に そして、この大盗難特集号は[…]
意外と複雑な一方通行の表示 一方通行規制のおもな目的は、車両の相互通行による複雑で危険な交通状況を単純化し、交通の安全と円滑を図ることにある。とくに、道幅が狭く、歩行者や自転車の通行が多い住宅地や繁華[…]
[1] 7年目の高校生講習も秩父地域からスタート 埼玉県内を6地域に分けて全8回で開催される「令和7年度 高校生の自動二輪車等の安全運転講習」が2025年も始まった。 第1回目の講習会は、6月15日に[…]
レーダーでの速度取締の現場 赤切符と青切符の違いとは? 冬から春にかけては卒業や就職をひかえて新たに運転免許を取得する人が増えてくる時期です。自動車学校・教習所で習ったとおりの運転を心がけているつもり[…]
人気記事ランキング(全体)
気負うことなくスポーツできる! 国内モデルの125ccスポーツは、新車だと安くても40万円前後。物価高が続く昨今、とくに若者にはなかなか手が出しにくい。そんな中、23万8千円という価格で登場したのが「[…]
最先端技術「ペルチェ素子」がもたらす直接冷却 残暑といえどもまだまだ熱中症のリスクはある。夏の本当の敵は、肌表面の暑さより「深部体温」の上昇だ。そこで注目したいのが、体の“内側から”直接血液を冷やすと[…]
125ccクラスは16歳から取得可能な“小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり[…]
扇風機+冷却ブレートの二重冷却 KLIFEのペルチェベストは、空調ファンと半導体ペルチェ素子を組み合わせた業界初の設計。背中の冷却ブレートが体感温度を瞬時に下げ、同時にファンが服内の空気を循環させるこ[…]
大別すると仕様は4種類 CB400フォアには、①’74~’76年に全世界で販売された408cc、②’76年に日本市場に投入された398cc、③398ccのセミアップハンドル仕様、④ライン入りタンクが標[…]
最新の投稿記事(全体)
房総フラワーラインとは?バイク乗りに人気の理由 房総フラワーラインは、千葉県の房総半島南端をぐるっと周遊する約46kmのルートです。千葉県館山市下町交差点から南房総市和田町までの海沿いを巡り、上掲のG[…]
「銀の弾丸」が示すスタイルと走りへの意思 フランス・ビアリッツのサーフ&バイクカルチャーの聖地「Wheels and Waves」フェスティバル2025は去る6月に行われた。欧州7カ国から選りすぐりの[…]
ナショナルハーレーデー:世界中のハーレー乗りと一緒に! ハーレーダビッドソンの故郷・アメリカはもちろん、ヨーロッパでも豪州でもアジアでも、世界中のハーレー乗りたちが一斉に走る日、それが「ナショナルハー[…]
ファン+ペルチェでダブル冷却 山善のペルチェ ベストは、外径約100mmの大型ファン(厚み約38mm)で風を取り込み、さらに内蔵のペルチェデバイスで空気やウェア表面を冷やす仕組みを採用。保冷剤用メッシ[…]
コンパクトながら高出力のペルチェ冷暖ベスト おたふく手袋の「冷暖ペルチェベスト JW-699」は、USB PD対応の2万mAhバッテリーを標準付属。psEマーク取得のバッテリーで、最大連続使用は冷却の[…]
- 1
- 2