ヤマハ発動機株式会社は、レトロな外観とパフォーマンスを調和させたXSRシリーズの新製品「XSR125 ABS」を12月8日に発売すると発表した。YZF-R15/R125、MT-125とリリースされてきた、ヤマハ125+α軍団の真打ちと言える存在がついに登場するぞ!
●文:ヤングマシン編集部(マツ)
原付二種MT車ではもっとも豪華装備!
2023年春のモーターサイクルショーで国内導入が予告され、9月のYZF-R15/R125を皮切りに順次投入されてきたヤマハ期待の125+α軍団。その本命と言える「XSR125」がついに正式発表、12月8日に発売される。
発表された価格は50万6000円。これはフルカウルのYZF-R125(51万7000円)より1万1000円安く、逆にネイキッドのMT-125(49万5000円)よりは1万1000円高いという立ち位置だ。
原付二種ファンバイクの牽引役であるホンダ125勢が一律44万円で、17インチのフルサイズスポーツ・スズキGSX-R125が45万3200円なことを考えると一見割高に思えるが、倒立フォークやアルミスイングアーム、可変バルブ搭載の水冷エンジンといった、クラスを上回る豪華装備を考慮すれば相応の価格と言っていい。
カラーリングで印象激変。色で楽しめる!
さらにXSR125で注目なのは、カラーバリエーションが4色も用意されること。MCショーで展示されたオレンジやライトブルーに加え、グラフィックを持たないシルバーやブラックも展開されることが新たに判明した。
注目はブラックで、倒立フォークのアウターチューブや、タンクやサイドカバーのロゴエンブレムをゴールドで仕上げたその姿は、かつてヤマハのクルーザーモデルに展開された“ミッドナイトスペシャル”をちょっぴり想起させるもの。ポップなライトブルーやオレンジ、オーセンティックなシルバーなど、カラーリングひとつでガラリと印象が変わるのもXSR125の特徴だ。
先進とレトロを併せ持つ原付二種ファンバイク
すでに900と700が展開されるXSRシリーズを拡充する存在でもある125は「最新のパフォーマンスと普遍的価値のコントラスト」「タイムレスレーシングスピリット」「上質さを際立たせる素材表現」「個性を反映出来るカスタムの楽しさ」といったXSRらしさもしっかり受け継いでいる。
例えば、クラシカルな丸形メーターが実は液晶表示を持つLCDタイプだったり、面構成にこだわった燃料タンクやオーセンティックな雰囲気のタックロールシートが、ニーグリップのしやすさやポジションの自由度をしっかり有していたりと、レトロ感と先進性/機能性を両立させているのもポイントだ。
YZF-R125やMT-125と共通なだけに構成が現代的なのも特徴。SOHC4バルブの水冷単気筒は低速カムと高速カムを切り替えるVVA(可変バルブ)を装備するし、高剛性なデルタボックス型フレームに支えられる足回りも、倒立フォークにアルミスイングアーム、140幅のワイドなリヤタイヤといったクラスの基準を上回る豪華さを誇っている。
4機種が出揃ったヤマハ125+α軍団の本格侵攻がスタートすれば、盛り上がりを見せている原付二種ファンバイク市場はさらに活況を呈するだろう。今や日本の趣味バイクの中心はこのクラスと言っても過言ではないだけに、さらなる新機種の投入にも期待したいところだ。
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