カワサキ Ninja ZX-4R VS ZX-25Rエンジン比較
エンジン:ぱっと見はまるで25Rのまま
よく見るとシリンダーヘッドとヘッドカバー、エキゾーストパイプ形状が変わっているが、間違い探しレベルで形もサイズも近似。クランクケースやエンジンカバーはおそらく同一で25Rベースに開発したと推測でき、400としては驚くほどコンパクトだ。
ヘッドカバーまわり:4Rの拡大版ヘッドは角形状が特徴
4Rはヘッドカバーが角張った形状になり、シリンダーヘッド側面のリブのデザインも異なる。25Rと比べてボアは7mm広がり、吸気バルブ径が3.2mm、排気バルブが3.1mm拡大しているので普通ならヘッドは大型化するはずだが、バルブ挟み角が25Rの28度から24.8度へといっそう狭角化したので非常にコンパクトに仕上がっている。
エキゾーストパイプ:エキパイは曲率が少ない新形状へ
新型25R(’23年モデル)のエキパイの形状は不明だが、現行25Rと比べると4Rの方が曲がりが少ない。エキパイ同士を繋いで低中速のトルクアップに貢献するジョイントパイプの配置はほぼ同じ。両車ともに1番-2番気筒、3番-4番気筒をそれぞれ集合してからテールパイプにまとめる180度4-2-1集合マフラーだ。
サイレンサー:右出しサイレンサーは新型25Rを延長?
現行25Rはミッドシップのショートマフラーだが、海外で先行発表の新型25R(’23年モデル)は異形断面の大形サイレンサーを装備。4Rのサイレンサーは新型25Rと同スタイルだが、写真で比較すると25Rより7~8cmほど延長され、排気量に対応した容量を稼いでいる。サイレンサーエンドの排気口の直径も4Rの方がかなり大きい。スリップオンマフラーに対応できそうなのもカスタム派には嬉しいポイント。
【’21 KAWASAKI Ninja ZX-25R】ミッドシップマフラーは初期型25Rだけの個性になった。
スプロケット:スプロケはパワーに対応してロング化
ドライブは14Tで25Rと共通だが、ドリブンスプロケットは50T→48Tに変更(ロング化)。トルクやパワーで勝る400に最適化している。
ラムエアダクト/ラジエター/クラッチ
【伝家の宝刀で+3ps】中央配置のラムエアダクトで冷えた空気を取り込み、加圧することで充填量を高めてパワーアップ。ファンネルは異なる長さでトルクの谷をなくしている。 ※写真は初期型ZX-25R
【ラジエターは25Rと共通か】ストリップ画像で見る限り、25Rと同じ30段の大形ラジエターと思われる。写真は純正オプションのラジエタースクリーンを装着した状態だろう。
【クラッチは強化版になる?!】トルクやパワーの大幅アップに対応し、クラッチ板の枚数を増やす等で強化しているかも? とはいえアシスト&スリッパーの効果によって、レバーの操作力は軽いだろう。
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