ワークマンのキャンプギア攻勢が止まらない! ちょうど1年前の2022年2月にこのジャンルへ本格参入したばかりだが、同年8月に続いて今春も魅力的な新製品を多数発表した。その中からキャンプツーリングに適しているであろう新アイテムを厳選して紹介しよう。
●文:ヤングマシン編集部(大屋雄一) ●写真:大屋雄一、ワークマン ●外部リンク:ワークマン
独自開発素材の横展開が加速! 透湿防水生地のテントも登場
作業服メーカーのワークマンが、キャンプギアの本格展開をスタートしたのは昨年2月のこと。テントやタープなど主力となる大型商品は、WEB注文後に実店舗で受け取るという無在庫販売方式にもかかわらず、初年度ですでに40億円もの売り上げを達成。今年度は1.5倍増の60億円を目指すという。
ワークマンといえば、高機能でありながら低価格なオリジナル商品が飛ぶように売れており、そのヒット商品群の半数に独自開発素材が使われている。そして、その独自開発素材をアウトドアウエアやレディースウエアなど、他のカテゴリーへと横展開することでコストダウンを図っているのだ。それはキャンプギアも例外ではなく、例えば大人気のフュージョンダウンシュラフには、すでにダウンジャケットで使われているダウン/フェザー/吸湿発熱わたを組み合わせた独自の中綿が装入されているのだ。
さて、今年2月に発表されたキャンプギアの中にも、そうした横展開によって誕生した製品がある。それが「イナレムギア・シェルター2」だ。イナレムは優れた耐水圧と透湿性を誇る独自開発の軽量防水素材であり、2021年の春夏シーズンにデビューした。レインジャケットやパンツ、レインスーツに始まり、先月にはイナレムギアシリーズとして本格的な登山用バックパックとレイングローブを発表。そしてついに今春、イナレムを使ったテントをリリースするのだ。
イナレムギア・シェルター2は4人用で、ポールやペグ、スライダーは全て軽量なアルミ製を選択。フライシートの耐水圧は10,000mm、透湿度は10,000g/㎡/24hで、インナーテントなしのシェルターとしても使えるように縫製箇所は全てシームテープ処理されている。ちなみにインナーテントのフロアシートにもイナレムを使用しており、この質感とスペックで1万7800円という価格には驚きしかない。そして、シェルター2というネーミングから容易に察することができるように、実はシェルター1という製品も同時にデビューする予定だ。詳細が分かり次第、お伝えしたいと思う。
ワークマン史上最軽量! コンパクトなワンポールが発売に
ワークマンから、ついにワンポールのソロテントが登場した。間もなく登山用バックパックを発売することから、「テント泊登山に背負っていける軽量なものを作ろう」というのが開発のきっかけだったという。登山用テントといえば、透き通るほど薄い生地を使用したり、構造がシンプルなシングルウォールを採用するなど、背負った際の負担を減らすため軽量化を追求したものが多いが、このマウントテントSOLOは居住性を優先して前室が作れるダブルウォールを選択。インナーテントを吊り下げ式とし、フライシートのみをシェルターとして使えるようにするなど、状況に応じて二通りの使い方が可能だ。
このタイプのワンポールテントは、軽量化のために登山で使用するトレッキングポールをテントの支柱として流用することが多いのだが、このマウントテントSOLOにはあらかじめアルミポールが付属する。そして、風の強い山岳での本格的な使用に耐えられるように、太めのガイロープと長いアルミペグを採用している。耐水圧はフライシートが2000mm、インナーテントのフロアシートが3000mmで、縫製箇所はシームテープ処理が行われるほか、フライシートには耐久撥水加工が施される。
公称重量は約1.7kgだが、実際には1.6kg台とのこと。これまでワークマンのテントで一番軽かったのはミシックドームテントAGの2kgなので、このマウントテントSOLOが追い抜いたことになる。カラーは和のテイストを意識したという小豆色。仕舞い寸法も非常にコンパクトであり、少しでも荷物を減らしたいライダーやサイクリストにはぴったりのテントだ。
【FTE22】フィールドコア 耐久撥水軽量マウントテントSOLO ●価格:1万2800円(WEB限定+SC) ●アウターテントサイズ:長さ約270cm×幅約200cm×高さ約120cm ●収納時サイズ:長さ約45cm×幅約14cm×高さ約14cm ●重量:約1.7kg ●色:ワイン