
襟/袖口/腹部のダブルガードシステムや高スペックな生地、購入しやすい価格設定で人気となっているヤマハのレインスーツがモデルチェンジ! 初期耐水圧2万mm、透湿量1万2000g/m2/24hの生地はそのままに各部を小変更。値上げ幅が小さい点にも注目を。
●文:ヤングマシン編集部(大屋雄一) ●写真:柴田直行 ●外部リンク:ワイズギア
[◯]ダブルガードの安心感。背中のベンチが好印象
このレインスーツ、乗車時に浸水しやすい襟や袖口、腹部の3か所を二重にカバーする「ダブルガードシステム」を採用しているのが他ブランドとの大きな違いだ。また生地については、裏地まで一体化した3レイヤーではないものの、撥水加工にフッ素化合物を使わないなど、環境に配慮している点も特徴と言えよう。
主な変更点は、ジャケットの前合わせファスナーが止水から一般的なタイプとなり、フラップが2枚とも表側に来たことだ。今回、残念ながら雨天走行は叶わなかったが、ファスナーの上げ下げがスムーズになったことは歓迎したい。脱着可能な大型ネックガードは、ジェットヘルをかぶった状態で口元を完全に覆うことができ、首元からの浸水をシャットアウト。袖口については、防水性に優れるだけでなく、オーバースリーブをめくってもインナースリーブが袖口を覆っているので、グローブを着脱する際にも中に着ている服が濡れないというメリットがある。
生地自体の透湿性が高いことに加え、後ろ身頃のベンチレーションのおかげでスペック以上に蒸れ感が少ないのも好印象。これで1100円の値上げなら納得の範疇だろう。
【ヤマハ YAR30 サイバーテックスIIダブルガードレインスーツ】●サイズ:S M L BL LL 3L 4L ●色:橙 緑 青 白 ●価格:1万4080円
首に密着する短めの内襟と、ベルクロで取り外し可能な大型ネックガードによって、首元からの浸水をダブルでシャットアウト。なお、前作では着脱式のレインフードが同梱されていたが、新型はこれが省略された。
撥水加工を施した生地の裏面に透湿防水素材を一体化した2レイヤー構造の生地を採用。内側には蒸れやベタつきを軽減するメッシュの裏地を組み合わせる。ジャケットの裾にはアジャストコード、身頃の両脇と袖にはベルクロの調整タブがあり、後ろ身頃にはベンチレーションや反射プリントも。
新型における最大の変化は、前合わせが止水ファスナー+内外フラップから、一般的なファスナー+外側ダブルフラップに。前身頃のポケットは左から右へ移動。なお、右腰部にあった防水バックポケットは省略された。
【袖は引き続き二重構造。各部には水抜き穴あり】浸水しやすい袖口はインナースリーブとオーバースリーブの二重構造で、万が一の浸水を逃がすための水抜き穴を外袖とポケットに設ける。
【腹部に水が溜まるのを抑えるウエストダブルガードを採用】ジャケットの丈が長すぎると腹部がだぶついて浸水の原因に。そこで上着の前身頃を短くし、その分パンツの前側の股上を深くしたウエストダブルガードを採用。お尻はシームレスとしている。
[△] 値上げ幅を最小限に抑える工夫が随所に
2ウェイで使える収納袋がシンプルな円筒形に。上着と同色だったネックガードが黒のみとなり、右腰の防水ポケットも省略されている。
[こんな人におすすめ] サイズ7種類と4色展開で幅広い層に訴求
ヤマハのレインスーツをテストして20年以上。歴代の製品に共通するのは、実際に使っている人たちの意見が反映されていると感じることだ。新作でもダブルガードシステムを継続しており、これは大きなアドバンテージと言える。
※本記事は“ヤングマシン”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
人気記事ランキング(全体)
実は大型二輪の408cc! 初代はコンチハンのみで37馬力 ご存じ初代モデルは全車408ccのために発売翌年に導入された中型免許では乗車不可。そのため’90年代前半頃まで中古市場で398cc版の方が人[…]
エアインパクトレンチ:手のひらに収まるサイズで500Nmを発揮。狭い場所で活躍する力自慢 ガレージにエアコンプレッサーを導入したら、まず揃えておきたいのがエアブローガンとエアゲージ、そしてインパクトレ[…]
カワサキの新世代モビリティが大阪万博で公開 2025年日本国際博覧会、通称「大阪万博」のカワサキブースで、未来のオフロードビークル「CORLEO(コルレオ)」が注目を集めている。バイクのように乗車する[…]
2ストエンジンの新時代を切り開いた名車 1980年代中頃、スズキのガンマ、ホンダのNSと、高性能レプリカが矢継ぎ早に出揃い、大ヒットを記録していた。 この潮流をみたヤマハはRZ250Rにカウルを装着し[…]
筑波サーキットにH-D Xたちが集合 H-D Xでのサーキット走行をおすすめしたい。X350はあきらかにXR750をモチーフとしたデザイン。「スポーツライディングを楽しんでほしい」というメーカーからの[…]
最新の記事
- 確実な進歩、もどかしい距離──ファインダー越しに見た長島哲太×ダンロップの挑戦
- 発売が待ち遠しいヤマハの最強ミドルスーパースポーツ YZF-R9情報まとめ【2025年最新版】
- 【限定60台】黄色いGSX-8R、その名は「キイロ」! 純正カスタムパーツ付きで183万円【海外】
- 全日本ロードレース開幕! ファクトリーヤマハを抑え、2年目のドゥカティ+水野が圧勝!
- 「え、排気量も違ったの?!」「バケヨンとは」ホンダ ドリーム CB400FOURは前期型→後期I型/II型でなにがちがう?【絶版名車の見分け方】
- 1
- 2