高知・室戸スカイラインの絶好線形をバイクで駆ける〈モトツー的ニッポン絶景道〉

●文/写真:モトツーリング編集部(カン吉)

空中に飛び出すかのように、空へ向かって伸びる豪快な線形

高知県にある室戸岬は、太平洋へと延びるダイナミックな海景色が一番の魅力。四国2大岬のひとつでもあると同時に台風の上陸地、いわゆる“台風銀座”としても有名だ。昭和の時代には室戸台風と名付けられた超大型台風が存在したことから、この室戸岬の名をご存知の方もいるのでは?

台風との縁もあってか、亜熱帯性の植物が生い茂り南国ムード溢れる様相も特徴。平安時代、まだ青年だった弘法大師が修行し“空海”の名の由来になったとの伝説が残る御厨人窟もあり、大変に歴史深い地域でもある。

そんな室戸岬、一番の走りどころがこの室戸スカイラインだ。空中に飛び出すかのように空へ向かって伸びる豪快な線形は、ワインディングと景色を同時に楽しめる最高に贅沢なスカイロードだ。

日本100名道にも選定されており、四国を訪れたなら絶対に訪れておきたい銘道。全長は約9kmとかなり短いが、高知市まで見渡せる展望の良さと弓なりに連なる海岸線の美しさは、絶景という言葉では表現できないほどのインパクトだ。訪れた旅人は一生忘れられない感動を覚えるに違いない。

ただし室戸スカイラインを100%堪能するには、ひとつコツがある。それは東側からアクセスすることだ。室戸岬を東西に連絡する様相の道路だが、太平洋に向かって走ることによってそのハイライト部分を10倍楽しむことができるのだ。

「室戸スカイラインは東から攻めろ!」これだけ覚えていれば、感動はMAX! 四国旅の強烈な思い出になることを約束しよう。

室戸スカイライン

スカイライン上からは徳島方面へ延びる海岸線も遠望できる。風車と紺碧の海が織り成す最高の景色。この風景を見るだけでも、遠方から訪れる価値があると言っても過言ではない。 [写真タップで拡大]

室戸スカイライン

室戸岬を堪能するのは、スカイラインを走った後が断然オススメ。太平洋の荒波が削った荒々しい海岸風景は必見だ。しかも海岸まで徒歩で歩いて行けるため、豪快な水しぶきを目前で見ることも可能なのだ。その迫力はまさに度胸試しレベル! 波は非常に高いうえ不規則に打ち寄せてくるため、安全には十分注意しよう。 [写真タップで拡大]

室戸スカイライン

室戸スカイライン上から遠望した、絶景の海岸線沿いに伸びる国道55号線も、地域定番の絶景ロード。特に東洋町から室戸岬までの区間は、高い岸壁も少なく太平洋のすぐ脇を走れる超絶爽快ロードだ。風やうねりの強い日は、国道上まで波が上がってくることも珍しくはない。常に潮が舞っているため、バイザーが曇りがち。ウェットティッシュ等を持参しておくと後で便利だろう。 [写真タップで拡大]

魚梁瀬森林鉄道遺産:その数なんと18件! 国定重要文化財の集中地帯

室戸から北西へ約20分。四国有数の森林地帯が広がるこの一帯は、かつて日本トップクラスの一大林業地帯。”日本三大美林”とも言われ、そのブランドたる”魚梁瀬杉(やなせすぎ)”は極上の品質を誇る銘木として全国に知られていた。そのため、地域一帯に梁瀬杉を伐採輸送する森林鉄道網が発達していたのである。現在、林鉄は廃線となったが、なんと18ヶ所もの林鉄遺構が国定重要文化財として指定されている。

これほど大量の重要文化財が集中している地域は国内でも極めてまれ。しかも森林鉄道遺構としては日本初の重文指定遺構なのだ。さらにレアなことに、その一部は現在も県道/国道として活用中。人々が普通に使用することができる国定重要文化財として、鉄道や遺構ファンならずとも十分に楽しめるポイントだろう。

小島橋:昭和7年建設

小島橋

単線鋼製橋梁。数ある林鉄遺産の中でも最も大規模な橋梁だ。かつての森林鉄道の鉄橋だが、何と現在も現役の徒歩・自動車橋梁として通行可。当然、クルマもバイクも通行可能なのだ。 [写真タップで拡大]

小島橋

単線橋梁だが、高さと狭さにヤミツキになるぞ! [写真タップで拡大]

法恩寺跨線橋:昭和8年頃建設

法恩寺跨線橋

魚梁瀬森林鉄道遺構の象徴たる見事な石造アーチ橋。林鉄が寺社の境内を通過するた、め、人用橋として建設された。隧道を彷彿させる美しい造形は多くのファンを魅了する。林鉄跡は生活道路として舗装整備されておりバイクでの走行も可能。ただし一帯は住宅地のため、安全とマナーには十分気をつけて見学してほしい。 [写真タップで拡大]

二股橋:昭和15年建設

二股橋

超激レア! なんと国内最大級の無筋コンクリート充複式二連アーチ橋だ。通常はコンクリート建造物には鉄筋で補強を行うのが常識なのだが、戦争で資材使用が制限されたために考案された建築方法。国道493号と県道12号を繋ぐ橋梁で、現在も現役として活躍中だ。 [写真タップで拡大]

室戸周辺の必食郷土グルメ: クジラのタタキ

現在は商業捕鯨としては廃れてしまったが、室戸周辺では網にクジラがかかること事が珍しくない。しかし、量も少なく一般市場にはほとんど出回らないため、地元の郷土料理として狭い範囲でしか認知されていない超隠れグルメが、この室戸クジラ料理なのだ。

道の駅キラメッセ室戸 食遊鯨の郷

【道の駅キラメッセ室戸 食遊鯨の郷】小型で柔らかい鮮度抜群のクジラを、高知県らしくタタキでいただくのが地元流。こんな旨いモノは正直紹介したくないぐらい、本当にお勧めの一品だ。薬味を併せていただこう。ゴハンとの相性も抜群だぞ。●所在地:高知県室戸市吉良川町丙890-11 ●電話:0887-25-3500 [写真タップで拡大]


※本稿は2019年6月に公開されたものに再編集を施したものです。 ※本記事は”モトツーリング”が提供したものであり、著作上の権利および文責は提供元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。

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