●文/写真:モトツーリング編集部(カン吉)
空中に飛び出すかのように、空へ向かって伸びる豪快な線形
高知県にある室戸岬は、太平洋へと延びるダイナミックな海景色が一番の魅力。四国2大岬のひとつでもあると同時に台風の上陸地、いわゆる“台風銀座”としても有名だ。昭和の時代には室戸台風と名付けられた超大型台風が存在したことから、この室戸岬の名をご存知の方もいるのでは?
台風との縁もあってか、亜熱帯性の植物が生い茂り南国ムード溢れる様相も特徴。平安時代、まだ青年だった弘法大師が修行し“空海”の名の由来になったとの伝説が残る御厨人窟もあり、大変に歴史深い地域でもある。
そんな室戸岬、一番の走りどころがこの室戸スカイラインだ。空中に飛び出すかのように空へ向かって伸びる豪快な線形は、ワインディングと景色を同時に楽しめる最高に贅沢なスカイロードだ。
日本100名道にも選定されており、四国を訪れたなら絶対に訪れておきたい銘道。全長は約9kmとかなり短いが、高知市まで見渡せる展望の良さと弓なりに連なる海岸線の美しさは、絶景という言葉では表現できないほどのインパクトだ。訪れた旅人は一生忘れられない感動を覚えるに違いない。
ただし室戸スカイラインを100%堪能するには、ひとつコツがある。それは東側からアクセスすることだ。室戸岬を東西に連絡する様相の道路だが、太平洋に向かって走ることによってそのハイライト部分を10倍楽しむことができるのだ。
「室戸スカイラインは東から攻めろ!」これだけ覚えていれば、感動はMAX! 四国旅の強烈な思い出になることを約束しよう。
魚梁瀬森林鉄道遺産:その数なんと18件! 国定重要文化財の集中地帯
室戸から北西へ約20分。四国有数の森林地帯が広がるこの一帯は、かつて日本トップクラスの一大林業地帯。”日本三大美林”とも言われ、そのブランドたる”魚梁瀬杉(やなせすぎ)”は極上の品質を誇る銘木として全国に知られていた。そのため、地域一帯に梁瀬杉を伐採輸送する森林鉄道網が発達していたのである。現在、林鉄は廃線となったが、なんと18ヶ所もの林鉄遺構が国定重要文化財として指定されている。
これほど大量の重要文化財が集中している地域は国内でも極めてまれ。しかも森林鉄道遺構としては日本初の重文指定遺構なのだ。さらにレアなことに、その一部は現在も県道/国道として活用中。人々が普通に使用することができる国定重要文化財として、鉄道や遺構ファンならずとも十分に楽しめるポイントだろう。
小島橋:昭和7年建設
法恩寺跨線橋:昭和8年頃建設
二股橋:昭和15年建設
室戸周辺の必食郷土グルメ: クジラのタタキ
現在は商業捕鯨としては廃れてしまったが、室戸周辺では網にクジラがかかること事が珍しくない。しかし、量も少なく一般市場にはほとんど出回らないため、地元の郷土料理として狭い範囲でしか認知されていない超隠れグルメが、この室戸クジラ料理なのだ。
※本稿は2019年6月に公開されたものに再編集を施したものです。 ※本記事は“モトツーリング”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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