国産同クラスにライバル不在

ホンダ新型レブル1100、DCT版先行発売!シンプルさ追求で110万円〜〈ディテール詳解編〉


●文:ヤングマシン編集部 ●情報提供:ホンダ

ベストセラーのレブル250/500に続き、ブランニューモデル・レブル1100のDCT版が’21年3月11日に先行発売された。CRF1100Lアフリカツイン系の並列2気筒エンジンを搭載したリッターマシンでありながら、極限まで無駄を排したつくり込みにより、MT110万円/DCT121万円という価格を実現した。

+11万円のDCTモデルも登場し、国産車ではライバル不在

ヤングマシンが以前からスクープしていた「レブル1100」が、’21年3月11日に国内発売された(DCT版のみ先行)。

搭載するアフリカツインベースの270度クランク並列2気筒エンジンは低中速寄りにリファインされ、力強いトルクを実現。シート高は700mmで、250/500よりも10mm高いだけ。車重もMT仕様で223kgと、NC750Xよりも2kg重い程度。このクラスとしては異例の軽さだ。また、前後16インチホイールの250/500に対し、前18/後16インチホイールなどによってロング&ローも強まっている。

何より注目すべきは価格だろう。レブルシリーズは250が日本で’18〜’19年のベストセラーになるなど、世界中で好評(海外では300も販売)を博しているが、1100も同様のミニマリズムを継承し、MTモデル110万円/DCT121万円という価格を実現したのだ。

オーバーリッタークラスでありながら豪華さや過剰な装備は追わず、レブルらしいシンプルさを、デザインだけでなく価格でもスペックでもきっちり追求しているところが新しい。それでいて、クルーズコントロールやグリップヒーターも標準装備されている。

国産にガチンコとなる同クラスのライバルは不在。さらには独自のAT機構DCT(デュアルクラッチトランスミッション)も搭載し、ハーレーのスポーツスターシリーズまでも食ってやろうという気満々に感じられる。日本における国産クルーザーはラインナップが手薄になる一方だったが、久々の新風が吹くことになりそうだ。

【’21 HONDA REBEL1100/DCT】スタイリングはレブルシリーズの「シンプル」「RAW(未加工の素材)」「カジュアル」に「シリアス」をプラス。クールさと重厚感を両立している。■全長2240 全幅850[830] 全高1115 軸距1520 最低地上高120 シート高700(各mm) 車重223kg[233kg] ■水冷4スト並列2気筒SOHC4バルブ 1082cc 87ps/7000rpm 10.0kg-m/4750rpm 変速機常時噛合式6段[電子式6段] 燃料タンク容量13L ■キャスター28°/トレール110mm ブレーキF=φ330mmディスク+4ポットキャリパー R=φ256mmディスク+1ポットキャリパー タイヤサイズF=130/70-18 R=180/65-16 ※[ ]内はDCT ●色:黒 赤 ●価格:[MT]110万円 [DCT]121万円

【大径ホイールでロング&ローを強調】キャスター角28度に対しフロントフォークの傾斜角を30度としたスランテッドアングルを採用。ホイールベースはレブル250/500の1490mmに対し1520mm。最低地上高は120mmを確保している。[JP]

シート高はレブル250/500から+10mmの700mm。左側からはクラッチレバー/シフトペダルの有無でMT/DCTを判別可。

バンク角はスポーティな走りも可能な左右35度。前18/後16インチホイールに履くタイヤはダンロップ製だ。前後サスはプリロード調整可能。並列2気筒エンジンは左右幅がスリムだ。

マフラーの張り出しは最小限。ステップはミッドコントロールタイプだ。シート高は700mmだが、シート前端とタンク後端は絞られており、足着き性の追求に余念がない。

低重心のエンジンや前18インチホイールなどにより、数値以上にロング&ロー感が強調されたスタイリング。

【カラーバリエーション】車体色はガンメタルブラックメタリック(黒)およびボルドーレッドメタリック(赤)の2色がMT/DCTそれぞれに用意される。

兄弟車250/500も元気!

【HONDA REBEL250】■全長2205mm シート高690mm 車重170kg(装備) ■水冷4スト単気筒 249cc 26ps ●59万9500円~ [写真タップで拡大]

【HONDA REBEL500】■全長2205mm シート高690mm 車重190kg(装備) ■水冷4スト並列2気筒 471cc 46ps ●79万9700円 [写真タップで拡大]

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